『ステキな相棒!』
ここから暫く、アニメ版ではカットされたエピソードが続く。
今回は、今までの重い雰囲気を吹き飛ばす箸休め。
(次の回はまた残酷描写が増えるが)
今回、獠は香を、恐らく人生初の同居人として招く事になる。
さて。この時点の獠は、まだまだ香に礼儀正しい。言葉遣いは荒くとも、
二人称からして基本的に「きみ」だし、素直に(?)欲情もする。
射撃場にも自然に案内し、戦い方――殺し方を教えようとする。
だが、精密機械のように銃を操る獠から見て、香の動きは予想外すぎた。
撃つまでトリガーに指をかけない、44マグナムは女性の膂力では
持てないetcの、獠にとっての「常識」は、香にとっては「非常識」だと判明していく。
……と、一見ギャグめいた描写で、読者には、
【香は銃を撃てない】という設定が徹底的に刷り込まれる。
よく考えれば、この時の彼女は【訓練する前の香】なのだから当然なのに。
作者渾身のミスディレクションは、ここから既に始まっていたのだ。
なお、今回披露される、以下の銃知識。
「撃鉄をひいてないリボルバーは、シリンダーを押さえると引き金がひけない」
これテストに出ます。じゃない、後の回にも出ます。覚えると吉。
フェーズ1「プラグマ」終了。フェーズ2へ。
(※プラグマ:実利的恋愛。計算ずくで合理的)
それでは。また次回。