好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

EP.4 ユニオンテオーペ初登場編(JC第1巻)考察。

2020-03-04 | 『シティーハンター』原作考察
『恐怖のエンジェルダスト』

別名、「槇村死去編」と呼ぶべきか。
最初のパラダイムシフトが成される回。

時は、1985年3月31日。香、20歳の誕生日当日。
彼女について重要な情報が、兄である槇村から明かされる。
が、作劇において、「告げねばならない」と明言した以上、
実際にその言葉が告げられる事は叶わない。

危険な依頼を処理すべく、槇村は銃を手に決然と戦うが、
まるで涙のような雨の中、彼は中南米から来日した組織
「ユニオン・テオーペ」の刺客に襲われる。
この刺客をはじめ、人を魔物に変える薬物、PCPことエンジェルダストが
実在の名称だと、後に知った時は慄然としたものだ。

槇村を看取った獠は自ら進んで、敵を討つべく組織へ乗り込む。
屍の山を越えたその翌朝、香が平穏に生きるべく、逃走資金を渡そうとする。
が、ここで香は、街を去らず、相棒と共に生きる道を選ぶ。
「自分がどう生きたいか」という自己決定をすぐさま果たしてみせる。

こうして獠は本編で、ひいては人生で初めて、
「殺さない」仕事を受ける事になった。
槇村から託された「香を頼む」という依頼を。
今までの「スイーパー」という語に、「護り手」の意味合いが
加わった瞬間だった。

それでは。また次回。

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