好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

『屍の先にあるもの』第33話「???・???・??? 4」

2014-04-30 | ゲームブック二次創作
ジミーは、自分の意識が消えゆくのを感じていた。
久しぶりの“彼”の声が、耳元で聞こえた。

……ごめんなさい。まさか、こんな最後にまで、こんな仕掛けが残ってたなんて……。

――それなら気にするな。今までの運が良すぎたんだ。

……どうしよう。これから。一体、どうしたら……。

――また別の冒険者を用意するんだな。

……それしか、ないのかな……。

――そりゃあ、出来るならオレがまたやってやりたいさ。
オレは今まで、依頼で一度も失敗しなかったのが自慢だったんだしな。
何とかなるんなら、何とかしてほしいよ。

……何とか、しようか……。

――出来るのか?

……キミの体を、ボクが借りて良ければ……。

――なるほど。今度は全知全能の神様さんが自分でやるってわけか。

……ボクはそんな立派な物じゃないよ……。

――何でもいいさ。とにかく、そういう事ならさっさとしてくれ。

……いいの? キミがどうなるか、ボクにも分からないのに……。

――オレはずっと、そういう人生を送ってきたんだ。余計な事を気にしてないで、始めな。

…………………………………………。

ジミーの周囲が、陽炎のように揺らめく。
一瞬の間を置いて、彼の姿は、そこから消えた。

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