好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

令和21世紀の「ツッパリ」映画。

2020-09-08 | 物語全般
映画『今日から俺は!』を劇場へ見に行く。

旧作リバイバルが終わり、私は縁遠くなりつつあった映画館へ、久しぶりに出向いた。
知人が一度ならず絶賛していたためだ。

因みに私は原作既読。
と言いますか、『今日俺』以降の西森博之作品は寧ろ好み。
故に実写は避けていた。その予想は当たった。

この実写の観客として想定されているのは、いわゆる「不良少年もの」を初めて見る人だ。
そもそも時代設定が、原作は1990年頃、実写は1980年頃、と異なっており、所々に違和感が滲む。
チャンバラ時代劇を初めて見る人に説明するため、幕末のキャラで戦国時代を描いているような感覚。
歴史好きの人が「時代考証が違う!?」と混乱する気持ちが少し分かった気がする。

この映画を楽しむコツは、1980~1990年代の実情や、原作の情報をシャットダウンする事。
細かい事を抜きに、作中に浸る事だ。

男子と対等に戦う女子。
徹底的にプラトニックなカップル。
喫煙も飲酒も暴走もない。
この映画は、令和21世紀の世に合わせて設(しつら)えた、「不良少年もの」の新時代(エポック)になるのだろう。

それでは。また次回。

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