好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

EP11 片岡優子編(JC第4巻)考察。

2020-06-09 | 『シティーハンター』原作考察
『鐘とともに運命が!』

本編を盛り立てる「美女」のモデル。
解の一つは前回の「職業人」ルートだった。

今回はもう一つの解、家族間のしがらみに迷う「令嬢」ルート。
世界レベルの大企業・片岡グループの財産を相続する予定の女子大学生・
片岡優子。
彼女は他人に心を開けず、その代わり、
10年前の記憶にある「白馬の騎士」に執心している。
彼女は獠と関わる内に、自分の意志で現実に向き合う必要を知り、
獠への依存からも脱却する。

また、ゲストキャラが獠のアパートに一時的に身を寄せる展開、
獠が香を露骨に男扱いするネタ、そしてハンマー攻撃も登場。
早くも、偉大なるマンネリズムを確立したのを、
メタ表現で自虐する作者には、むしろ余裕を感じられる。
カラスに続きマスコットキャラの一つ、トンボも登場し、
安定したライトな路線が定着し始める。

獠の演技力には、いっそう拍車がかかる。
特に、大学で社会心理学を論じられる頭脳と度胸には平伏するしかない。
今回は、その演技の延長線上で優子に接している事もあり、
比較的品行方正な、ローフル的性格が強められている。
この通り、獠の性格はエピソードごとに柔軟に変化していく。

そして、忘れてはならない二つの伏線。
10年前の獠が日本語に不得手だった可能性と、
獠が唯一敬語で会話する、教授の登場。
TVアニメ版では全カットされてしまった教授だが、
彼は本編で最重要キャラの一人。
数少ない活躍シーンを、くれぐれも見逃さないように。

それでは。また次回。

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