映画『座頭市』(勝新太郎版)を劇場へ見に行く。
恥ずかしながら未見である。
盲目の剣士が主人公の時代劇、という情報しか知らずに突撃した。
こういった旧作上映でもなければ一生見なかったかもしれない。
差し当たっての感想は。
市さん格好よかった確かに。
目が見えない事から受け続ける差別に立ち向かって一人生きるために
居合いを極限まで鍛え上げた強さと、けれど本当は戦いを嫌う優しさと、
機転をきかせる聡明さと。
私の印象に残ってるのは序盤の丁半賭博。
周りに故意に侮らせてからの掌返しの逆転は痛快の一言。
「サイコロ落としてるぞ」と最初から市を気づかってたら話も違ってたのにね。
ただ、話の本筋は総じて悲劇。
用心棒同士、一人の人同士として仲良くなっても、敵味方の陣営に分かれている以上、
殺し合いは避けられず、市は戦いの空しさを噛みしめる。
最後に、今も私に刺さってる台詞(大意)を残しておく。
「めくらといわれることは構わない。事実だからな。
だが、たかがめくらのくせに、と侮られるのは我慢ならねぇんだよ」
それでは。また次回。