▶今日のメインはヨハニターハレのはずでした。
❤ ヨハニターキルヒェ(美術館・博物館⑰)こちらは2022年9月27日の写真です。
▶今日は2つの美術館・博物館と1つの教会を回りました。
トップ写真では、この美術館の名前が(三津夫の後ろに隠れていますが)JOHANNITERKIRCHE と読めます。行ってみてこの名前に驚いたのです。というのも、今までこのヴュルツ財団による美術館の名前は JOHANNITERHALLE となっていたからです(アンゲリカからリーメンシュナイダー作品がこちらに来ていると聞いたときもヨハニターハレのつもりで聞いていたのです。でもこの日の記事では正しい名称で書いておきました)。私は写真集でもそう書いてきていましたので、もしかしたら間違って覚えていたのだろうかと冷や汗が出たのでした。でも帰国してから調べてみたところ、間違いではなかったとわかって胸をなで下ろしています。その証拠が以下のパンフレットと写真です。
❤ 最初の2枚はヨハニターハレが2009年に再オープンしたというパンフレット。館名は赤文字で書かれています。
3枚目は2012年の展示案内。まだヨハニターハレとなっています。
❤ こちらは2010年の JOHANNITERHALLE の写真。元気な頃のマリアンヌが微笑んでいますが、館名は赤文字から白文字に変わっています。
というわけで、私の記憶違いではなかったことがわかったので、安心して今日の記事を書くことができます。いつから館名が変わったのか、機会があったら聞いてみたいと思います。
◆2022年9月27日(火曜日)3965歩
今朝の朝食は写真のように盛りだくさんでした。全部はやはり食べきれず、ここでも「もっと食べなさい」と勧められて「一杯いただきました。ごめんなさい」と言うと、マリアンヌに寂しそうな顔をされてしまいました。もっと健啖でいられるといいのですが。
❤ マリアンヌ、いつもたくさんのお料理、ありがとう。白いソーセージは初めていただきました。
▶今日は雨の中、町まで送り迎えをしてもらって予定通り見て回りました。
シュピーゲル夫妻の家からシュヴェービッシュ・ハルの町まではバスに乗るか歩くかですが、どちらも結構時間がかかるので、マリアンヌがいつも車で送迎してくれています。この運転も今後いつまでできるかわかりません。いずれはバスで来るようになるのでしょう。
今日はまず最初にハル・フランケン博物館(美術館・博物館⑯)に行きました。ここでマリアンヌのお友だちが人形展を開いていることがわかったので、それも見ておこうと思ってのことでした。そのマリーネ・グメリンさんとデトゥレフ・シュメルツさんはバーデン・ヴュルッテンベルク州の造形工芸作家賞を受けている方だそうで、確かに独特な雰囲気を持った人形をたくさん展示していて興味深く拝見しました。その他の館内展示はもう5回は見ていますが、一応一回りしてみました。
次はトップ写真のヨハニターキルヒェ(美術館・博物館⑰)です。名前が変わっていたことには驚きましたが、入館してみると何と無料、しかも撮影OK(以前は禁止)となっていて、これにも驚きました。ずいぶん柔らかい対応になったものです。
喜び勇んで中に入り、大好きな女性像「婦人像のシャンデリア」と「聖母子像」(『続・祈りの彫刻 リーメンシュナイダーを歩く』(丸善プラネット発行 106~109頁 )にご挨拶。でもシュトゥットガルトのバーデン・ヴュルッテンベルク州立博物館から来ているはずのリーメンシュナイダー彫刻は「マリア・クロパとアルパヨ(アルファイ)」の一体だけでした。州立博物館には「大ヤコブ」と「悲しむ女たち」もあったので、このヨハニターキルヒェに3体とも来ているかと楽しみにしていたのですが、残念でした。修復にでもかかっているのでしょうか。いずれまたシュトゥットガルトで再会できるのといいのですが。
ここで、今まで一度ぐらいしか行ったことのない2階に上がって見ると、まぁ何と途中の階段からすでにマウホ作品があり、上がってからも最近名前を覚えたばかりの作家作品が目白押しだったのです。この小さな美術館はドイツ後期ゴシック彫刻や絵画のミニ宝庫だったのですね。ヨハニターキルヒェ、見直しました。
ここに新しく見た(気づいた)作品をリストアップしておきます。機会があったら是非お訪ねください。
・ダニエル・マウホ 「マリアの執り成し群像より-マリア」 1510~1520頃
「聖母子半身像」 1510~1515年頃
・ハンス・ホルバイン(父) 「キリストの誕生」 1594年頃
・ハンス・ホルバイン(子) 「市長ヤコブ・マイヤー・ツム・ハウゼンの聖母子像」
・ハンス・ダウハー(貸し出し中で写真のみ) 「聖家族」 1518年頃
・ニクラウス・ヴェックマン 「王座に就く父なる神」 1515年頃
「三日月の上の聖母子像」 1510年頃
・イェルク・ジュルリーン(父) 「ある聖女の聖遺物を納める胸像」
この館内で面白かった話が1つ。三津夫がリーメンシュナイダーの「マリア・クロパとアルパヨ(アルファイ)」を見た時に、彫刻の上から蜘蛛の糸が伸びているのを見つけたのです。「館の人に教えてあげた方が良いよ」と私に言います。確かにそうだけれど、怒ってムッとされないかなと一瞬思ってしまいました。そこで優しそうな女性の館員を見つけ、「ここに蜘蛛の糸が張られていますよ」と伝えたら、しゃがみ込んで、その通りだとわかると「あら~、ありがとうございます」と言って手で払いよけました。思わず3人で笑ってしまいました。
▶今日3つめの目的地 聖ミヒャエル教会
昨日のブログのトップに掲載した写真に「聖ミヒャエル教会」と書きながら、彫刻名は「大天使ミカエル」と書いてありますので、読み方に整合性がないと思われた方もいらっしゃることでしょう。ただ、日本では「大天使ミカエル」という呼称が一般的である一方、現地の人はこの教会をミヒャエル教会と言っているので、発音が食い違うのです。でもどちらかに合わせなければならないということではないと考え、食い違ったままで書くことにしました。
この大天使ミカエルさんは何となく東洋風の柔らかなお顔に見えます。
❤ 聖ミヒャエル教会(教会・修道院㉗)の階段を上る三津夫
教会内には新しい祭壇が置かれていました。それが下の写真です。詳しい資料を手に入れてくるのを忘れたので作者名がわかりませんが、素朴な表情の温かみのある彫刻です。でもイエス・キリストの足の長さに「8頭身以上?」と、しばらく目が離せませんでした。
❤ 新しく設置されていた「キリストの埋葬」 1456年 両翼は1510年頃に付加されたそうです(プレートの解説)。
▶今日のシュピーゲル劇場は「ウィーン編」でした。
シュヴェービッシュ・ハルで見たかった3箇所をゆっくり回って堪能したので、マリアンヌに電話をしました。現在、ミヒャエル教会の裏手は工事が入っているため駐車しにくいので、もう少し先のホテルの前で待っているように言われました。そちらで待っていると、マリアンヌがやって来て「正しく聞き取れて素晴らしい」と褒めてくれました。もし教会の真裏で待っていたらどうしようと心配していたそうです。私のリスニングも少しは上達したのかもしれません。
お宅に帰るとマリアンヌがマウルタッシェン、サラダを用意してくれていました。少し遅めの昼食を美味しくいただいて6時まで休憩。三津夫はぐっすりひと眠り。私は日記を付けておかないと忘れてしまうので書きながらもウトウトしていました。
6時になって再び2階に下りると、「夕飯とフィルムとどちらを先にする?」と聞かれました。「マウルタッシェンをしっかりいただいたのでまだお腹が空かないね」と三津夫と言い合っていたら、「先にフィルムを見ましょうか。」とマリアンヌ。それが良いと賛成して、今夜は「ウィーン編」をゆっくり見ました。私たちもこのあとウィーンまで行くので余計興味津々でした。
このフィルムが終わったらまたお腹に空きができたので、美味しくカボチャスープとパンをいただきました。マリアンヌは私たちを町まで送ってからずっと台所に立ってお料理していたのではないのでしょうか。嬉しいのと同時に申し訳ない気持ちがどうしても出てきてしまいます。もっと素直に喜んで沢山食べるのが一番のお礼なのでしょうけれど。
明日はニュルンベルクに向かいます。ニュルンベルクは他の町の日程が詰まっていて1泊しか取れなかったので、着いたらすぐに観光に回る予定です。
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