▶今日はランツベルク(アム・レヒ)とドナウヴェルトの町を訪ねました。
❤ ランツベルクの朝は濃霧でした。
▶今日の目的地は2か所
ランツベルク(アム・レヒ 以下ランツベルク)は16回目の旅でも予定に組んだのにその日はこの方面の列車が走らず、行くのを中断したことがありました。今回はそのリベンジをしたくて組み込みました。ここにはハンス・ムルチャーの聖母子像があるのです。ウルムでずいぶんムルチャー作品は見てきましたが、聖母子像はほとんど見たことがなく、どんなマリア様を彫っているのか見てみたいと思っていました。続いて訪ねるドナウヴェルトの町にはグレゴール・エーアハルトの秘跡室があります。三津夫はこうした秘跡室に大変興味があるようです。
◆2022年10月3日(月曜日)14354歩
7時40分頃ホテルを出て8時3分アウクスブルク中央駅発の BRB に乗りました。昨日と同じブルーの地域列車です。こうした列車は車両が新しくてきれいで、2両編成が多いようですがトイレも備えています。駅のトイレが有料だったり使いにくかったりするドイツでは列車内のトイレが大変便利です。予定通りに8時56分にランツベルク駅に到着すると町は濃い霧に覆われていました。
駅から少し歩くだけでゴーゴーと水の流れる音がします。しぶきを上げて流れるレヒ川です。橋を渡った奥に旧市街がありました。何だか大きな風船を膨らませていたり催し物の準備をしたりするグループがあり、ここもどうやらオクトーバーフェストの会場造りをしているようです。
マリア被昇天教会(教会・修道院㊳)はすぐに見つかりました。しかし、中に入って見回しても聖母子像が見つかりません。教会のパンフレットを見てみると左奥の壁に立っているようです。ありました。少し奥まっているので見つけにくかったのです。しかも正面には縄が張られていて中には入れないのでした。それでも三津夫は右袖の方から迫って写真を写していました。
❤ マリア被昇天教会(教会・修道院㊳) ランツベルク
❤ 正面からだと、左奥の聖母子像はまったく見えません。
白い3本の蝋燭の奥、アーチ屋根の下に置かれていました。
❤ 「聖母子像」 ハンス・ムルチャー 1430~1440年(写真:三津夫)
ムルチャーの聖母子像は写真で見ていたより柔らかな表情をしていました。背景の青っぽい石が聖母子像を引き立てていてなかなか映える造りです。今まで写真で見ていたときには今一つ良さが伝わりにくかったのですが、今日拝観してみて品格もあり、優しさを感じるマリア様でした。幼子イエスは少し細身に見えますが自然な動きをしています。
帰り道ではランツベルクの町並みに映える建物の写真を写してきました。
❤ ランツベルクの町並み
▶今日の2番目の目的地ドナウヴェルトへ。
今度は10時過ぎに BRB でドナウヴェルトに向かいました。といってもまずはアウクスブルク中央駅まで戻って、ニュルンベルク中央駅行きに乗り換えるのです。その乗り換え時間が30分あったため、一度ホテルの部屋に戻りました。明日のビーゼルバッハへの見学申し込みのために電話をしたかったのです。ウェブサイトで見るとこの礼拝堂は原っぱの中にぽつんと建っているようなので、せっかく行っても中に入れないのでは残念ですから。連絡先の電話番号が書かれていたのでそちらに電話をしてみると、繋がりません。また後で電話することにして列車に乗り直しました。
11時56分にドナウヴェルト到着。でもきれいな町並みですが大変静かでほとんど人通りがありません。ランツベルクとは対照的です。月曜日なのに何でこんなに町の活気がないのかと不思議でした。でもあとから10月3日は「ドイツの統一の日」だったことがわかって納得でした。こんな大事な日を頭に入れておかないと恥ずかしいですね。
聖母大聖堂(教会・修道院㊴)に入ると左奥にその秘跡室がありました。三津夫はグラッサーの作品と思っていたのでしたが、教会のパンフレットを読んだらグレゴール・エーアハルトの作だったとわかりました。赤い枠が視界を遮るので中の彫刻が見えにくいのが少々残念です。
❤ もっと聖母大聖堂(教会・修道院㊴)の全容を撮ってくるべきでした。
❤ 聖母大聖堂(教会・修道院㊴)秘跡室の彫刻飾り グレゴール・エーアハルト 1503年(写真:三津夫)
帰り道でこんなに静かな町でレストランが開いているかどうか気になったのですが、一軒だけ美味しそうなカレーの匂いでお店が開いていることがわかり、入って見ました。インドカレーのお店で、魚のカレーとトマトスープを頼んでみると、今日のスープはこちらに来てからお店で頼んだ中では一番美味しいスープでした。三津夫はカレーは美味しかったけれどご飯が今一つだと残念がっていました。
時計を見ると駅まで走れば次の列車に間に合いそうとわかってからが大変! 大急ぎで支払をし、食べたばかりのお腹を抱えて2人でダッシュ。ギリギリセーフでした。中はとても混んでいてトイレのそばしか空きがなく、そこでがまん。私はこんなに胸がキーンと痛くなるほど走ったのは何年ぶりだろうと可笑しくなりました。
2時40分頃ホテルに戻ってもう一度ビーゼルバッハの連絡先に電話を入れてみると今度は繋がり、優しそうな女性が出ました。「教会は10時から開いていて中に入れますよ」とのこと。バス停から800mぐらいだと聞いてホッとしました。
このあとはアウクスブルクの市内を回りましたが、聖アンナ教会は「ドイツ統一の日で休館」と書かれていました。ここで10月3日の統一の日がようやく頭にインプットできた次第です。部屋に戻ったらダッシュの疲れが出てしばらく爆睡。夕食は駅の隣のコンビニで買い、ゆっくり溜まっていた日記を書きました。
明日はマウホの祭壇があるビーゼルバッハの小さな礼拝堂にバスで向かいます。
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