里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

ムラサキクンシラン

2007年06月23日 | 園芸種
畑で母の遺したムラサキクンシラン(アガパンサス)が咲き始めた。

母は名前が“ハナヨさん”だったせいか大変花好きで、一時クンシランに凝ってい
てクンシランの紫色花と勘違いして買ったものだが、クンシランと名前が付いてい
るものの全くの別種。

おまけに、何種類も遺しているクンシランも実は別種の名前を盗ったもので、本当
の名前は“ウケザキクンシラン”だと言うからややこしい。

安易なネーミングには混乱させられてしまう。 何とかならないものか!?
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ムラサキクンシラン(→全体)クンシラン(5/12 撮影)

ムラサキクンシラン(ユリ科、アガパンサス属)
南アフリカ原産で明治時代に渡来した多年草。 花期は6~7月。
名前の由来は、花の色が紫で花のつき方や葉の形がクンシランに似ている事から
“ムラサキクンシラン”と名づけられた。
別名の“アガパンサス”は、ギリシャ語で「愛の花」とか「愛らしい花」と言う
意味だそうだ。

クンシラン(ヒガンバナ科、クンシラン属)
南アフリカ原産で明治時代に渡来した多年草。 花期は4~5月。
名前の由来は、高貴な感じがする事から“君子蘭”の名で呼ばれるようになったが、
実は“君子蘭”の名は先に渡来した地味な花に名づけられたもので、その名を後か
ら渡来した本種が盗ってしまったそうだ。
本種の本当の和名は、“ウケザキクンシラン=受け咲き君子蘭”と言う。


ササユリ山に咲く外来種

2007年06月22日 | 園芸種
山裾の草むらに、今迄咲いた事の無いアカバナユウゲショウとオオキンケイギクが
咲いていた。
共に帰化植物で、アカバナユウゲショウはどこからやって来たか分からないが、オ
オキンケイギクは近くの農家の花壇から種が飛んで来たらしい。
どちらも繁殖力が強く、特にオオキンケイギクはその繁殖力が在来種を脅かすとし
て、外来生物法によって「特定外来生物」に指定され、野外に植えたり播いたりし
た場合は3年以下の懲役又は300万円以下の罰金を課される程だ。

2種類とも取り敢えず引っこ抜いておいたが、“綺麗だから”と言うだけで安易に
栽培したり、野に逃げ出すのを放置しておくとやがて取り返しのつかない事になり
そうで心配だ。
アカバナユウゲショウオオキンケイギク

帰りの道路脇のやや湿った場所ではフランスギクらしい帰化植物が何個所かに繁殖
していたが、これも栽培していたものが逃げ出したのであろう。 困った事だ。
フランスギクフランスギク(花)

アカバナユウゲショウ(アカバナ科、マツヨイグサ属)
南アメリカ原産の帰化植物で、明治時代に入って来た多年草。
花期は5~9月。 花径は1.5cm。

オオキンケイギク(キク科、ハルシャギク属)
北アメリカ原産の帰化植物で、明治時代に入って来た多年草。 
花期は6~8月。 花径は5~7cm。

フランスギク(キク科、キク属)
ヨーロッパ原産の帰化植物で、江戸時代末期に入って来た多年草。
花期は6月。 花径は5cm。



孔雀サボテン

2007年06月07日 | 園芸種
神石高原町の連続放火事件は一向に埒が明かず、宙に浮いた年金などこの所見通しの暗い話題が多い。
せめてこの花達のようにパァーと明るくならないものか!?

クジャクサボテン(サボテン科)
原産地は南米で、数多くの園芸種がある。 
花期は5~6月、花径は25cmにも達する。


チャショウブ(茶菖蒲)

2007年05月18日 | 園芸種
友人に貰ったこの花、素性が分からなくて困っていたが、先輩の Rohman さんのブ
ログで紹介されていたのでようやく判明した。

その名は、チャショウブ(アヤメ科、アヤメ属)。
アメリカのミシシッピー川下流域の湿地に生える多年草で、アメリカでは
“Copper Iris”と呼ばれているらしい。 正に花色にピッタリの名前だ。

何しろ、畑は乾燥が酷くてハナショウブ達には少し過酷だったので、ハナショウブ
と分かったからには、早速用意しておいた場所へ移動する事にする。
桧の間伐材を使って畑の端の側溝脇へ作っておいた湿地だが、移転第1号だ。
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チャショウブ(→花拡大)新 居



ドイツの騎士はナルシスト?

2007年04月24日 | 園芸種
友人から貰ったワスレナグサが咲いた。
ヨーロッパ原産だそうで、色は綺麗だが直径が5mmくらいの小さくて地味な花だ。
日本には、この花の近縁種にヤマルリソウやホタルカズラなどの自生種があるが、
こちらの方は直径が1~1.5cmの瑠璃色で、余程艶やかに感じる。 

所が、この“ワスレナグサ”、名前の由来が面白い。
昔、ドナウ川のほとりで恋人と散歩していた騎士が、岸辺の花を摘み取ったあと川
に落ち、急流に流されながら「私を忘れないで!」と言いつつその花を恋人に投げ
て死んで行った…と言う悲話に基づいて名づけられたのだそうだ。

現代なら「助けてくれー!!」と絶叫するのだろうが、昔は騎士ともあろうものが
そんな端ない事は言え無かったのだろう。
彼女の方も現代なら「花をプレゼントしようとして落っこちるなんてドジな奴!」、
「結婚して無くて良かった!!」とでも言うのだろうが、その昔はどう言ったのだ
ろう。 叶うものなら是非聞いてみたい気がする。

ワスレナグサヤマルリソウ(撮影:4/6、ササユリ山)
ワスレナグサヤマルリソウ

ワスレナグサ(ムラサキ科、ワスレナグサ属)
園芸種は“ワスレナグサ”の名前で流通しているが、実際は“エゾムラサキ”か或
いは“ノハラワスレナグサ”との種間交配種で、2月頃から紺碧色の花が咲く。

ヤマルリソウ(ムラサキ科、ルリソウ属)
名前の由来は、山地に咲く瑠璃色の草と言う事から“山瑠璃草”と名付けられた。
花は4~5月に咲き、径は1cm。 最初は赤紫色だがやがて美しい瑠璃色に変化
する。


畑に咲いている花(2)

2006年10月03日 | 園芸種
畑には、白花ヒガンバナらしき花とダンギクも咲いている。
図鑑を見るとどちらも自生種と書いてあるものの、いずれも亡き母が通販で買
って植えた物なのではっきりしない。
ダンギクは、淡桃色花と白色花もあったのだがどちらも枯らしてしまった。 
花好きな母だったので、さぞやあの世で怒っているだろう!

(10月2日撮影)
白花ヒガンバナ?ダンギク

白花ヒガンバナ(ヒガンバナ科、ヒガンバナ属)
関東地方以西で、山地のやや湿った所に自生する多年草。
名前の由来は、秋の彼岸頃に咲くヒガンバナの白花種である事から
“白花彼岸花”と名付けられたもので、個体差がありピンク系やエロー系の物
がある。

ダンギク(クマツヅラ科、カリガネソウ属)
九州北西部に自生する多年草。
名前の由来は、花が段状になり、葉が菊に似ている事から“段菊”と名付けら
れた。
花は夏から秋にかけて下から順に咲く。



畑に咲いている花

2006年10月02日 | 園芸種
今日は、昨日2週間ぶりに良いお湿りがあったので、すっかり放置しておいた
畑の草取りをし、遅ればせながら野菜の種蒔きをした。

畑では、7月以来エンゼルストランペットが咲き続けており、先月末からは
ウィンターコスモスやホトトギスなども咲き始め、畑仕事を励ましてくれた。

(10月2日撮影) 
クリックして下さい
クリックして下さい
エンゼルストランペット→(花アップ) エンゼルストランペット→(花アップ)
クリックして下さい>クリックして下さい
ウィンターコスモス→(花アップ) 台湾ホトトギス→(白花ホトトギス)


畑の厄介者、アップルミント(シソ科、ハッカ属)

2006年07月25日 | 園芸種
アロマセラピーと言う療法があって、花や木などの天然の香りで嗅覚を刺激し、
ストレスを解消したり、心身をリラックスさせたりするのだそうだ。
アップルミントもそのひとつで、おまけにハーブティーにしたり、料理の香り付
けにも用いられるのだそうだ。

…、と言う友人の能書きに釣られ、貰って畑へ植えてみたがこれが大失敗。
猛烈な勢いで根を横に伸ばした後、至る所で芽を出して来る。
肝心な香りは、ただ嗅ぐだけだとリンゴに似た(?)マァマァ許せる香りがする
が、口にすると微かなミントの清涼感があるのだが、嫌な臭気の方が鼻について
我慢できない。

こんな訳で、畑に広がったアップルミントの嫌な臭いを嗅ぎながら引っこ抜いて
いる始末で、私にとってはどうやら逆の療法になってしまい、ストレスが溜まる
一方だ!


名前の由来:葉からリンゴに似た香りがする事
      からアップルミントと名付けられた。
別   名 :マルバハッカ(丸葉薄荷)。
原 産 地 :地中海沿岸~ヨーロッパ。



カサブランカ(ユリ科、ユリ属)

2006年07月21日 | 園芸種
6日間降り続いた雨がようやく上がったが、畑には憎っくき雑草共がビッシリ
生えていた。
やむなく蚊に刺されながら草取りをした所、草に隠れていたカサブランカの花
が顔を見せた。
このカサブランカ、家内が球根を買ったままで抛りっ放しにしておいたのを私
が畑に植えておいた物で、相当痛んでいたのに良く咲いてくれた。


このカサブランカは、アメリカで日本のヤマユリ
とカノコユリを交配して作られ、その後オランダ
に渡り、(白い家の美しい町並みで有名な)
モロッコのカサブランカから名前を借りて命名
されたそうだ。



又、このカサブランカの様に、日本の自生種のユリを交配して作り出した園芸種
を、一般的にオリエンタル・ハイブリッド(リリー)と呼ぶのだそうだ。


キバナコスモス(キク科、コスモス族)

2006年07月20日 | 園芸種
庭で先月末あたりから、黄色のコスモスに似た花が咲き続けている。
植えたわけでもないのに玄関前で余りにも堂々と咲いているので調べてみたら、
どうやらキバナコスモス(黄花秋桜)らしい。


キバナコスモス
別  名:キバナアキザクラ、イエローコスモス
原産地:メキシコ
特  徴:コスモスとは別種の一年草でコスモス
     より葉の幅が広く切れ込みも少ない。
     花はコスモスより少し早く咲き始め、
     色は黄、橙色が基本で赤色もある。       


見ての通り、茎も葉も骨太で、本家のコスモスよりかなりガッシリしていて
男性的だ。
やはり華奢なコスモス の方が、秋風になびく風情があるので絵になるようだ。
 別 名:アキザクラ、オオハルシャギク
 原産地:メキシコ
 特 徴:キク科、コスモス属の一年草。
      花期は7月~11月。
      花色は、白、桃、赤。 1980年には黄花も作られた。