里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

クロカンパークの植物観察会

2010年05月04日 | 野外講座
一昨日は、クロカンパークの植物観察会へ行って来た。
この観察会は、“道後山高原サービス”のMさんが講師を務め毎年5~7月と9月の
第一日曜日に行われているもので、私にとっては一年ぶりの参加だ。 

クロカンパークというのは、道後山の西側山麓へ西城町が造ったもので、ホテル・温泉
と、体育館・陸上競技用トラック・クロスカントリーやパークゴルフ用のコース・自然の
散策コースを一体にした広大な施設だ。

先ず、ゲートを潜ると右手に大きなペガサスのモニュメントが出迎えてくれる。
織田幹夫さんを記念して建てられたと記憶しているが、確かではない。

直ぐに左手前方に建物群が見えて来るが、お役人達が造ったここの設備もご多分に漏
れず経営不振で、今は会社などを指定して経営に当たらせているそうで、
ホテルと温泉(ひば・道後山高原荘)は西城町の会社が経営し、体育館・その他の運動
施設・自然の散策コースは“道後山高原サービ”という地域住民達が出資する会社が経
営に当たっているという。
ホテル・温泉、体育館の一部(右端)体育館

さて、体育館よりいよいよ出発だ。
管理棟へ向かう途中で先ず出迎えてくれたのはムシカリ(拡大)の花。

今年は天候不順で未だ花が遅れている中で貴重な花だ。
臭いを嗅ぐと、かすかに甘い香りがする!
その足元にはヒメザゼンソウが発芽しており、昨年の実をつけたものもあった。
(今年の開花予想:5/15~5/20)

発芽時はウバユリに似ているが毒草で、冬眠から覚めたツキノワグマが食べるのだそうだ。
管理棟周辺では、植栽したコブシの花が咲いていた。

タムシバに良く似た花だが、コブシの花の付け根には葉がついているので見分けられる。
管理棟からは、反時計回りにほぼ外周に沿って回った。

陸上競技場の東側外周沿い(案内図では下側)には小川が流れていて、オオサンショウウオガがたくさん生息しているそうだ。
後ろを振り返ると、管理棟越しに猫山が見える。

この山では、例年7月10日頃になるとヒメユリの花を見る事が出来る。
>小川沿いで目に付いたのは、オオタチツボスミレ(→拡大)だ。

タチツボスミレに似ているが、距の色が白いのが特徴だ。

うすい衣で天ぷらにして、コシアブラやタラノメなどの天ぷらに添えると彩が美しいのだそうだ。
>川沿いを離れて西(案内図では上)のスズラン群生地にに向かう。
この一帯の平均気温が青森や北海道と同じなので、北国の植物が多く生育しているそうで、未だスズランは発芽していないが、ヒトツボクロと(→)フデリンドウが見つかった。
ヒトツボクロは、松が生えている雑木林でよく見かけるそうだ。
次は、本日のメインイベンターのサクラソウだが天候不順で開花が遅れ、今年の開花は5月15日前後の予想だそうだ。

このサクラソウ、川の流れが種を運ぶそうで、小さな流れの傍で群生していた。
サクラソウが群生する湿地には、バイケイソウがたくさん発芽していた。

バイケイソウの汁をご飯に混ぜて置いておくと、ハエが食べて死ぬ事から“ムシトリグサ”等と呼ばれるそうだ。

という訳で、アッという間に観察会は終了した。 5月15日頃に、ヒメザゼンソウや
サクラソウ、サクラスミレなどを見る為にもう一度行ってみる予定だ。


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