老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

新しい「政治の担い手」を!

2014-05-01 21:04:47 | 政治
今日は5月1日。労働者の祭典と呼ばれ呼び、更なる明日への希望を再確認する節目の日として、「祝日」にならないのがおかしいぐらいの日でもあった。

「協調」は、歓迎こそされ排斥する何のいわれもないことながら、「労使協調」の「オブラート」に包みこまれて以来、すっかり「労」は物分かりがよくなったような。そのせいか、ニュースバリューもなくなって、テレビのトップに出ることもない。

だが、国民の大多数は「労」に属す。ということは「主権者様」の大きな「塊」として存在しているはず。その塊、「数」が、今の政治情勢を傍観者然として眺めやって、何の意思表示もしないでいる不思議。自分達の「希望」を託すに足る政治集団は、既存の政党の中にしかないとするかの風情。これでよいのか。

何がなんだか分からないままの「秘密」を「保護」する法制がつくられた。敵対する側に渡ったら、銃口が180°ひん曲がって引き金を引いた方向に銃弾が飛び出す世にも稀なる兵器の開発に成功したらしく、お友達にはどんどん武器を供給できるようにと「三原則」にも手を付けた。お友達が攻撃されたのを助けるのも「自衛」だという珍解釈を、臆面もなく口にして恥じぬ。「派遣労働の一般化」以来、弱まる一方の働く者の「人権」。更に止めを刺すかのような「緩和」を容認せよと画策する。

このような「ならず者」を、諭し押し止めることも出来ない「主権者」でいいのか。

70億が今世紀末には100億に達すると予測されている世界人口。それに反比例して「減少」街道まっしぐらのこの国。限りある資源とどう向き合うか。地球環境の変化にどう対応していくのか。国内と全地球。これを見つめる眼力は備わっているのか。

今世紀末までは85年。「そんなの俺の責任の外」で、いいのか。「平和」は誰のために希求しようというのか。「積極的希求」のための処方箋を任せるには、あまりにも狭い視野の持ち主をそこに立たせているとしか言いようもない。

新しい「政治の担い手」をこんなにも必要とする時は、そんなにもあるものではないの思いから、解き放たれずにいる。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
百山
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集団的自衛権行使と靖国神社との関連

2014-05-01 17:25:39 | 集団的自衛権
現在政府要人が靖国神社へ参拝することについては、A級戦犯が合祀されているため、国の内外で賛否両論があります。首相の参拝には中韓両政府は元より、特に安倍首相の参拝には米国政府からも、「失望」の念が示されています。

このように靖国参拝について賛否両論のある中で、日本政府によって集団的自衛権が行使され、自衛隊員が戦闘に参加し、尊い命を落としたとしましょう。その際、日本政府は戦争で犠牲になった自衛隊員をどこにどのような方法で弔い祀るのでしょうか。政府は集団的自衛権の行使の手続きと同期して国民に事前に説明しておくべきではないでしょうか。事が起きてからどこに祀るべきか、あるいは、「靖国神社」と「千鳥ヶ渕戦没者墓苑」で世論が二分されるようでは故人の霊も浮かばれません。

しかし今の安倍政権であれば、お国のために戦い尊い命を捧げた隊員であるから、国葬として靖国神社に祀るのが当然だとの主張が出てきてもおかしくありません。実際、安倍政権は戦後初めてお国のために戦闘で犠牲になった隊員を靖国神社に祀ることに、国民は公然と反対できないとたかをくくり、強引にことを進めるやも分かりません。否それを既定路線にしているかも分かりません。

なぜならそうすることによって、現在の政府要人の靖国参拝の国内外の反対論を一蹴できる可能性を秘めているからです。以後戦後の戦争犠牲者を参拝するとの大義名分が確立でき、首相も閣僚も堂々と定期的に靖国神社へ参拝できるようになり、靖国参拝を国内外に認知させるには、集団的自衛権の行使で犠牲になった隊員を靖国神社に祀ることが一番手っ取り早い方法でもあるからです。案外安倍政権が集団的自衛権の行使を急ぐ背景がこの辺りにあるのでは、と観るのはうがった見方でしょうか。

一方昭和天皇はA級戦犯が靖国に祀られてから参拝を中止したと言われています。今上天皇もそれを踏襲されて現在参拝されていません。しかし戦後初めてお国のために戦い、戦死者がでて、靖国神社に祀られたとなれば、「国民統合の象徴」と憲法で規定されている天皇にも内閣は国事行為として参拝を要請するかも分かりません。

また米国軍援助のために出動し戦死したとなれば、今後米国の政府要人も来日した際には東京裁判のA級戦犯が祀られている靖国神社に参拝せざるを得なく成るやも分かりません。そうなれば靖国神社を戦前のように国家神道の要にしたい勢力にとっては願ったり叶ったりとなることでしょう。因みに先般米国のケリー国務長官とヘーゲル国防長官が来日した際には、靖国神社への参拝を避け、「千鳥ヶ渕戦没者墓苑」を参拝していることからも、米国政府の靖国神社への感情は推して知るべしではないでしょうか。

この5月連休を利用して石破自民党幹事長は米国を訪問して、バイデン副大統領と面談して安倍政権の集団的自衛権について説明すると報じられています。しかし集団的自衛権の行使を支持しているオバマ政権と言えども、将来A級戦犯が祀られている靖国神社に自ら参拝せざるを得なくなるような、即ち東京裁判を否定するような下手な外交はしないと思いますが、案外米国の盲点になっているかもわかりません。

いずれにしろ国内では野党に集団的自衛権行使の反対のみならず、それにより戦争犠牲者が出た場合、どこにどのような方法で祀るのか、今国会で安倍内閣に質して欲しいと思います。

「護憲+BBS」「集団的自衛権の行使は日本の安全保障になるか」より
厚顔


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なぜ、今「集団的自衛権の行使容認」なのか

2014-05-01 09:06:48 | 集団的自衛権
安倍政権は憲法改正に着手すると大分以前から宣言しているが、憲法改正に着手する前段階で秘密保護法を制定し、今度は憲法の解釈で「集団的自衛権の行使容認」を画策している。

ところで、自民党の集団的自衛権の行使容認に関しての説明も分かりづらい。同盟国(アメリカのことだ)が敵から攻撃されているのにこれを助けなくていいのか、という想定された事例を持ち込んで説明するが、これは比喩的にはよく分かるが、実際のところ、交戦国でもない我が国が国外に飛び出して同盟国を助けることが自衛権の行使(集団的だとしても)だというのだが、それが本当に「自衛権の行使か」というと大いに頭を悩ますところであった。

こういう疑問がここ数年継続していたが、最近「集団的自衛権の深層」(松竹伸幸著)という本を読んでいたら疑問が氷解した。

松竹氏によれば、これまでの「集団的自衛権の行使の事例」を歴史的に検証していくと、例えば「ベトナム戦争」、それを行使した国はいずれも軍事的には超大国ばかりであった(アメリカ、イギリス、フランス、ソ連)という。

それも集団的自衛権の行使という代物ではなく、いずれも「同盟国」が、攻撃するための大義名分にされたのであって、自民党(安倍氏が立ち上げた「懇談会」の「報告書」)が言うように、同盟国が攻撃されて窮地にあり、それを武力によって助けるという自衛のための武力行使などではなく、明らかに侵略的な攻撃だった。

松竹氏はここから集団的自衛権は上記の超大国の事例から分かるように、相当な「軍事的能力」が備わっていないと行使できるものではなかったという。だから、これまでは日本政府も個別的自衛権の行使に限定していたが、最近では自衛隊も「軍事的能力」は飛躍的に高まったので「集団的自衛権の行使」が可能であるというのである。つまり安倍政権が性急に「集団的自衛権の行使を求めるのは、世界の環境が変わったからではなく、日本の軍事能力が変わったからなのだ。」(松竹 p.30)

さて安倍政権は、集団的自衛権の行使は国際的には普通の国は行使できる権利であると説明するが、この著書の検証によれば超大国が急迫した攻撃に対して行使した「止むをえない」ものではなく、侵略目的の武力行使が実態だったのである。

しかもベトナム戦争を引き合いに出せば、超大国が長期戦の末に敗退した戦争であった。そして、アメリカは未だに「勝てない」戦争を戦っているのである。

アフガニスタン、イラクでの「テロとの戦い」は、初戦ではアメリカは正規軍対正規軍の交戦であったので軍事力の圧倒的格差で勝つことができたが、ゲリラ戦では苦戦を強いられている。

この戦場報告で最近読んだ本が「勝てないアメリカ」(大治朋子著)だった。イラク、アフガンの帰還兵は約200万人のうちPTSDに罹患しているのは20パーセントと言われるが、実際にはPTSDだけでなくTBI(外傷性脳損傷)という深刻な傷病にも罹患しているという。アメリカのようなハイテク兵器に立ち向かう「弱者」はIED(手製爆弾)を使用して抵抗するが、この兵器がアメリカ兵を悩ましているというのだ。

この爆弾による攻撃にさらされた兵士は「見えない傷」を負い、アメリカ本土に帰還した後もTBIに罹患していて、普通の職業にも就けない状態になっているという。アメリカはハイテク兵器を駆使してテロ組織と対峙し、一方の敵は手製爆弾というロウテクで対抗して「非対称の戦争」を戦っているが、長期戦でアメリカ側が疲弊し「勝てない」戦争の泥沼に入り込んでいるという状況を、この本は実証的に明らかにしている。

日本が安倍政権の虚構の集団的自衛権の行使によって同盟国アメリカと共同作戦を行い、「戦地」に赴けば、「非対称の戦争」に入り込むことになる。そうすればアメリカ兵のようにPTSD、TBIという傷病に見舞われることは必至であろう。

「護憲+コラム」より
名無しの探偵
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