老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

2024年を振り返りDX社会との向き合い方を考える

2024-12-30 15:54:14 | 社会問題
2024年も間もなく幕を閉じようとしています。今年を振り返ると、DX(デジタルトランスフォーメーション)が急激に進み、振り回され続けた印象の強い一年だった気がします。

朝パソコンを開いて、まずやることは、大量に届くスパムメールの削除。X(旧ツイッター)を見に行けば、フォローしている方たちの投稿の間に何度も出てくる鬱陶しいプロモーション。真っ当な意見に大量につく似た文言の「難癖」の返信。アクセス数稼ぎと思われる悪ふざけの動画、等々。SNSの世界にはデジタル化の負の要因が特に目立ちました。

なだいなださんが嘗て「バーチャル政党・老人党」を立ち上げた時、なださんは「インターネット掲示板」を「スクランブル交差点」になぞらえ、「信号も規制もない自由な空間で人は人の存在を感じながらぶつかることなく目的地に向かうものだ」と、人が本来持つ「善」に依拠した「自由な議論の場」を提唱しましたが、SNSは今それとは全く違う「場」になってしまっています。

そして、今やSNSの場だけでなく、日々の暮らしに於いても、街中で人は自分のスマホを見ながら歩き、人とぶつかりかねない状況です。
スマホに依存し、人と人の信頼の繋がりを見失った若い人たちが起こしている「闇バイト」も、深刻な問題として、今年度々ニュースになりました。

別の意味で深刻な問題は、金融機関や交通機関など社会インフラにハッカーが侵入し、銀行等の金融取引が止まったり、列車や飛行機の安全が脅かされるケースが少なからず起きていることです。
国民の健康を守る重要な社会インフラのひとつ「マイナ保険証」も、今後ハッカー侵入の危険性が懸念されます。

政治の世界を見てみれば、東京都知事選、兵庫県知事選、あるいはアメリカの大統領選をみても、候補者がどのような社会を目指し、どのような政策を実現したいのかを問うのではなく、SNSをいかに巧みに使って自己アピールをして世論を誘導するかが勝敗の決め手となるような、民主主義の根幹が問われる現象が起きています。

ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ地区攻撃、等、世界で起きている戦闘やジュノサイドでも、情報戦が錯綜し、何が真実で何がフェイクか判断が難しい状況となっています。

こうして、この1年DXの負の側面を多く体験した私たちですが、新しい年を迎えるにあたって、どう向き合い、対処していったら良いのでしょうか。

まずは、人と人との信頼、繋がりを大切にすること。
「護憲+」には、今も夫々の視点を大切にしつつ、率直に発言し、時に顔を合わせて話し合える仲間がいます。2025年もこの仲間を大切にし、色々な問題を一緒に考えていきたいと思います。
また、日々の暮らしの中では、隣近所やスーパーの店員さん、新聞配達さん等々、日常的に接する人たちと気軽に声を掛け合い、会話をすること。
更に、選挙演説、「戦争反対」等のデモンストレーションなど、政治に関する問題は、できるだけ「現場」に足を運ぶこと。

こうした顔の見える「アナログ社会」こそが基本と再度認識し、より一層大切にしていきたいと思います。
その上で、スマホももう少し上手く使いこなすよう努力し、「デジタル社会」にも、少し頑張って適応していきたいと思います。

皆さま、どうぞ良いお年をお迎えください。

「護憲+コラム」より
笹井明子

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