黄金のパゴダの国、ミャンマーに行ってきました。日中の気温は35度にもなるけれど、最低気温は16度ぐらい。日本の夏ほど湿度がないので、過ごしやすかったです。パゴダと仏像の数に圧倒されながら、朝日、夕日を眺めて、命の洗濯をしてきました。
初めてヤンゴンのシュエダゴンパゴダを見た時は、青空をバックにして金色に輝くパゴダに大層感動しました。が、2日目、3日目になるとこれでもかこれでもかと全てが金色に輝くパゴダや仏像がどこにでもあるのに驚きました。
パゴダの境内では、おばあさんが、仏様に供える白い花を売っていました。
写真は八曜日のシンボルを描いた砂絵です。
ミャンマーでは、「生まれた日」よりも、「生れた曜日」がとても大事です。曜日によってその人の性格、人生、相性などが決まるそうです。ミャンマーの伝統暦は八曜日で、七曜日制に慣れている私には不思議な気がしますが、水曜日が午前と午後に分かれています。この8つの曜日は星、方角、動物でも表され、パゴダの境内にはそれぞれの方角に八曜日の祭壇が建てられています。パゴダを訪れる人々は自分の曜日の祭壇の前で熱心にお祈りを捧げています。私も、土曜日の祭壇にお参りしてきました。ミャンマーの人たちはこの八曜日にちなんで名前を付けるので、名前を聞けばその人が何曜日の生まれなのかすぐわかるそうです。
名前といえば、ミャンマーの人たちは通常複数名前を持っています。それがみんな「姓」ではなくファーストネームです。ファミリーネームは基本的にありません。発音もとても難しいです。アウンサンスーチーさんは父親の名前アウン・サンにスー・チーが加わった名ですが、正式にはドー・アウン・サン・スー・チーとなります。ドーというのは敬称で一定の地位のある人につけられるものです。ドーの男性版はウーです。ミャンマーでは敬称も個人の名前の一部になるようです。面白いですね~。
ミャンマー、インレー湖界隈の少数民族パダウン族の村を訪れました。ここには首長族といわれる人々が暮らしていましたが、現在も真鍮リングをはめているのは写真の二人だけだそうです。なぜこの村の女性たちがこのような装具をはめるようになったのかは諸説あり、はっきりしたことはいまだに謎のようです。首長族はこの村の他にもおり、タイにも存在します。この装具は男性は装着しません。左側に座っているのはおばあさんで、彼女の娘は装具を着けるのを拒否し、おばあさんが最後の一人になるはずだったというのですが、孫娘が私も装着すると言いだし、リングの数を増やしつつあるんだそうです。最初「みせもの」的な感じで、なんだか心が痛んだのですが、孫娘が自分から積極的にこの道を選んだと聞き、それなりの考えがあってのことと気持ちを取り直しました。
次はタナカのお話です。
古今東西、お化粧は女性にとって大事なもの。ミャンマーには自然派化粧品タナカがあります。子どもと女性が顔に黄色い粉のようなものを塗っているのをよく見かけます。これがタナカです。タナカは木の名前で、この木の皮を丸い石板ですりおろし粉にしたものを塗ります。日焼け止め、保湿、殺菌、肌荒れ予防の効果があるとのことです。マーケットに行くと、20センチくらいに切り揃えたタナカの木が山積みになって売られていました。
フクロウを売っている女性たちもタナカを塗っていました。このフクロウは食べるために売っているのではありません。フクロウを買って放してやると功徳を施したことになるそうです。観光客目当ての商売のようですが、放して功徳を施すなら、最初から捕まえるな!と思ったのですが、これも生活の知恵なのでしょうね。
インレー湖をボートで巡った時は、朝焼けも夕焼けもボートの上から眺められました。刻々と変わる空の色・・・ やがて真っ暗な湖の上を滑るように、遥かかなたの対岸にちらつく灯りを目指して進むのは、何とも言えない気分でした。なんだか自然の一部に溶け込んでしまうようでした。
インレー湖は地元の人々の生活の場でもあり、浮島に暮らす人たちが漁をしたり、水浴び、洗濯もします。水牛が気持ちよさそうに水に浸かっていたりもしました。
これは、インディン遺跡群。17世紀から18世紀にかけて建てられた1054の仏塔は野ざらしで、その多くは崩れかけています。最近になって外国人に開放された眠れる遺跡です。細身のパゴダが林立する不思議な光景です。
色々な寺院、パゴタに向かう道端やマーケットでは、少数民族の衣装を着たカラフルな人形たちが並んでいました。
マーケットといえば、凄くたくさんの種類の野菜が並んでいて、魚や卵を売っているコーナーもあり、活気がありました。
どこのマーケットにもロンジーを売る店がたくさんあり、それはそれは綺麗に並んでいて、どうしても欲しくなってしまいます。
ミャンマーといえばお坊さん、子どもの時と成人になってからと、2度得度式をするというだけあって、お坊さんの数はとても多い。マンダレー近郊のマハガンダーヨン僧院では、常時1000人を超える僧侶が修行に励んでいて、午前10時を回ると、この1000人の僧侶がそろって托鉢を受ける様子が壮観です。
まだまだ、書きたいことがありますが、まずは一段落。