野毛山公園の中にフェンスで囲まれた立ち入り禁止の場所がある。ここは、旧野毛山配水池。老朽化のため現在は使用されていない。そして、耐震生が低いために立ち入り禁止になっているそうだ。ここは、近代水道設備の父といわれているヘンリー・スペンサー・パーマー氏が1883年に神奈川県の依頼を受けて作った配水池。氏の銅像が立っている。
しかし、1923年の関東大震災で全壊してしまう。7年後に再建されたのが現在の旧配水池なのだが、この設計が誰のものによるのかは資料がなく不明とのことだ。滅び行くものなのだが、青空の下で存在感がある。
ここから少し足を伸ばして、山手西洋館の一つを訪ねた。1910年に渋谷に建てられた「外交官の家」を、1997年にこの地に移築したもので、明治政府の外交官を務めた内田定槌氏の旧邸宅だ。
私たちが訪ねた時はたまたま花道の展覧会が開かれており、家中にお花が生けられていて古い家具に華やかさを添えていた。
ドアのステンドグラスも負けてはいなかった。
館の隣にはカフェもあり、ゴージャスな部屋を堪能したあとはまったりとした時間を持てる。
横浜には○○発祥の地というところがたくさんあるが、さすが文明開化の地だと再認識した一日だった。