rosemary days

アロマテラピー、ハーブを中心にフィトテラピーあれこれ。自然療法全域とフィットネスについて。

1杯でもニンジン、1滴でもニンジン

2009-08-10 00:25:30 | ハーブな日記
 キャロットオイルに使われているニンジンは学名は我々が普段食べている食用のにんじんDauca carotaと同じなんですが、オイルに抽出されてるニンジンは野生品種で別物なんだそうです。でも、八百屋さんで売ってるにんじんをスイートアーモンド油に漬け込んだら似たものができるんじゃないかな?など思いをめぐらせていたんですが・・・まあ、確かに今時の野菜は食べやすく品種改良を繰り返してきているので、その野菜が本来もっていたはずの成分が壊れてしまっているみたいです。

 さて、キャロットオイルの何がいいのかといえば、その中に含まれるレチノールつまりビタミンA
ですね。肌の肌理を整えてシワを予防してくれるんです。少々お高いし匂いも少しあるけど、こんな利用価値のあるもとを放っておけないと、現在化粧品基材として実験・検討中です。

 

 ついでなので、そのほかのニンジンの仲間についても調べてみました。まず、精油のキャロットシード・オイル。こちらも同じくDauca carota の種を水蒸気蒸留したもの。同様に美肌効果はあります。ただ、やはりドロくさい匂いがあります。

 薬用のニンジンといって真っ先に思いつくのはやはり朝鮮人参Panax ginseng、別名高麗ニンジン、オタネ人参、ジンセンなどと呼ばれています。これはハーブを勉強したことがない人でもよ~くご存知の生薬ですね。疲労回復、滋養強壮剤として有名です。いわゆるニンジンはセリ科に属しますが、こちらはウコギ科に属し使用部位は根と根茎です。

 朝鮮人参の仲間にアメリカ人参Panax quinqueefoliusというのがあります。こちらもウコギ科の根を使用したハーブです。ただ、作用は正反対で興奮、のぼせ、高血圧を鎮めたり、人間関係からくるストレスを緩和したりする働きがあります。朝鮮人参を<陽の人参>、アメリカ人参を<陰の人参>と言われているそうです。

 同じくウコギ科の仲間にエゾウコギAcanthopanax senticosusというのがあります。アメリカでは<シベリア人参>、中国では<刺五加・シゴカ>と呼ばれているそうです。こちらもストレスに用いるハーブですが、成分は異なります。旧ソ連では心身の疲労を防ぎ、運動能力を向上し、集中力を持続させるという目的でスポーツ選手や宇宙飛行士に服用させていたようです。ちなみに学名のAcanthopanaxですが、panaxは朝鮮人参やアメリカ人参と同じニンジンの意味。Acanthoは<棘のある>といった意味だそうです。

 最後に<西洋ニンジンボク>というハーブを聞いた事ありませんか?私はてっきりこれもニンジンの仲間だと思ってましたが、バーベインやレモンバーベナと同じクマツヅラ科のハーブ。別名<イタリア・ニンジンボク>とか<チェストベリー>、<チェストツリー>というんだそうです。はい、はい、チェストベリーなら飲んだことありました。学名はVitex agunus-castus。使用部位は果実。月経過多や生理時の乳房の張りを和らげる女性のためのハーブです。ちなみに地上部のカタチが朝鮮人参に似ていることから、こんな名前がついてしまったのだそうです。

 






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