その場限りでも…いいんじゃない

最近、SNSにハーブの写真よりも料理の写真をやたらと投稿してしまっています。そんな中、FBで繋がっているある友達が、お母さまがお菓子教室に長い間通っていたけど、家では作らなかったという話をされていました。それで、アロマを中心に教えていた頃のことを思い出してしまいました。

私がアロマに取りつかれたように嵌ってからというもの毎日のように創作だの勉強だのにエネルギーを費やしていました。そして、アロマは暮らしに役立つもの、暮らしの中に生かすもの…というモットーで生徒さん達にも生活の中に生かすことを強く進めていました。定期の講座では授業が始まるや否や、前の授業から今日までの間にどんなことをやりましたか？としつこく聞いていました。中にはうっとおしく思っていた人もいたでしょうね（笑）

教室で講義を聞いて何か一品つくる位では身につかない。アロマは料理と同じで何度も繰り返し実践することでサジ加減がわかってきて身に着くものなんです。だから一人でも多くの人が他人事のように話を聞くのではなく、身に着けてほしいと切に望んでいました。私は仕事でも遊びでもガツガツやる人が好きで、そういう人は思いっきり褒めていました。当時の私もかなりガツガツしていたと思います。

その甲斐あってか、多くの方は意識して家でも実践してくれました。でもやらない人は本当になにもやらないんです。講師としては何だか物足りないような気がしてたのも事実です。

ある年の講座で最終日に皆さんに1年間の感想を言ってもらったのですが、ある人がこんなことを話していたのが印象に残っています。

自分は子どもも小さくて家でほとんど何もしてなくて申し訳ないのですが、家にいる間は家事や育児でいっぱいいっぱで余裕が全然ない。でもここに来てひと時家のことを忘れられたことが何よりの私の癒しになりました。

今では社会があの頃のようにアロマがフューチャーされなくなりました。私も年を取ったせいか、かつてのようにガツガツしていません。現在私の教室はアロマというよりハーブが中心になってます。生徒さん達は習ったハーブクラフトや料理をお宅でもおさらいしてくれているようです。それはありがたいことですし、何にせよ繰り返し実践できればそれに越したことはないと思います。

ただ、無理をする必要はありません。家でもやりたいと思えばやってみて、やる気にならなければそれでもいいと思っています。ハーブは相変わらずメディカルハーブの製作が中心ですが、料理はハーブを使っていても体にいいというわけではありません。どちらかというと普段一般家庭であまり作らないゆなメニュー、ちょっとうきうきときめくメニューを作っています。家に帰って家族のために作ってあげるもよし、家でやらなくても教室に来ている間でけでもときめいて癒されていただければ、それで十分だと思っています。