rosemary days

アロマテラピー、ハーブを中心にフィトテラピーあれこれ。自然療法全域とフィットネスについて。

○○さんと○○さまの狭間

2010-04-30 21:51:01 | ひとりごと
 どうも医療機関では「さま」は使わないようだ。私の人生初の仕事は総合病院の事務員だったのだけど、新入社員研修の時「窓口であまりにこにこ笑顔を見せるな」と指摘を受けた。病院は病気の人の来るところ、にこにこしていると他人の不幸を喜んでいるみたいでよろしくないとのことだった。

 「さま」に関しても患者さんを持ち上げると他人の不幸で商売している感じがするので避けているのだろうか。ただ、私が下の子をお産した産婦人科では「ぴぐもんさん」ではなく「ぴぐもんさま」と呼ばれた。勿論私だけでなく総ての妊婦さんや患者さんに対して。産婦人科だからなのかもしれないが、呼ばれたほうは「さん」よりも「さま」のほうが気分がいい。

 人から「奥さん」とか「おかあさん」と呼ばれることはあまり好きではない。でも「奥さま」「おかあさま」になるとなんか許せる。私も他人に対して極力「奥さん」「おかあさん」は言わないようにして名前で呼ぶようにしているが、どうしても言わなければならない場合は「おかあさま、ご在宅ですか?」のように「さま」を使う。このに換えるだけで相手をいい気分にできるのなら使わない手はないと思う。

 まあ、雇われている身分なので勤務先の方針には従わなければならないが、私は医療機関も「さま」を使っても悪くないと思う。数ある病院の中から選んでいただいたわけだし、なんと言ってもサービス業だから・・・昨今は患者さんのほうはそういう「自分は選んでやってんだ、金払ってるんだ」っていう意識が結構あるものの医者のほうはどうもいまだに「診てやってる」意識でいるからかみ合わない。

 ところで前述の産婦人科、外来に通っている時は「さま」だったのに、病棟に上がると何故か病棟の看護師さんや助産師さんは「さん」で呼んだ。ところが全然悪い感じはしなくて、返って親近感が増したりもした。言われてみれば自分自身もサロンのお客様に「さま」ではなく「さん」づけで呼んでいる。

 よくよく考えてみると、自分が客としてサロンに行くとき「さま」で呼ばれるのは確かに気分がいい。ところが、ひとりで経営しているようなサロンのオーナーからはほぼ全員「さん」づけで呼ばれている。スタッフがたくさんいるようなサロンではより丁寧にしたほうが高感度がアップするが、ひとりオーナーサロンの場合「さま」を使うと逆に敬遠しているようなムードになり居心地の悪さを与えてしまったりする。

 こういう待遇表現はやはりケースバイケースなんだなと思う。面白いのは生徒さんがサロンに見えたとき、教室では「先生」って呼んでいるのにサロンに来ると「ぴぐもんさん」になってしまう、しかもごく自然に。我々日本人は無意識のうちに場の空気を感じ取ってそれに見合ったことば使いを使い分けているんですね。







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