rosemary days

アロマテラピー、ハーブを中心にフィトテラピーあれこれ。自然療法全域とフィットネスについて。

精油の熟成

2012-01-29 16:10:30 | アロマな日記
 作りたてのお料理が一番美味しいように、精油も蒸留窯から溢れ出てきた採れたてのものが最も香りも品質も優れているとばかり思っていました。ところが、それは素人の勝手な思い込みだったようです。

 蒸留窯から溢れ出たエッセンシャルオイル=精油ハイドロゾル=芳香蒸留水は装置によって分離されます。この装置は一種の実験用ガラス器具で、コックをひねるだけで上層の精油を残して下層の芳香蒸留水のみを排出するように出来ています。分離されたあと更に機械の中で6時間から36時間放置されます。これは精油に少量含まれているであろう芳香蒸留水を徹底的に排出させるために行います。

 完全に水と分離させられた精油は、その後さらに空気に晒します。その期間は精油の種類やその時の精油の状態によって異なるのですが、長いものでは2週間ほど晒されるのだそうです。アロマの入門講座では、「蓋を開けっぱなしにしてはいけない」と習うのに不思議な気がしますね。

 この作業は蒸留=熱によって刺激を受けた化学成分の匂いを再び平衡状態に戻すための重要な工程なのです。経験の浅い製造業者はよくこの工程を省いてすぐに精油を詰めてしまいます。それによって香りの質の悪い精油が出回ってしまうことになります。

 以前ジニー・ローズの本で読んだのですが、採れたてのユーカリ精油は吐き気がするほど酷い匂いがするらしいのです。おそらく蒸留したことによって香りの化学成分が通常ではない状態に、例えるとストレスをかけられた状態になっているのでしょうね。それをクールダウンさせて通常の状態に戻すのでしょう。ユーカリの中ではユーカリ・グロブルス、その他ではローズマリー・シネオールティートゥリーなどの1,8シネオールを含むものは特に採れたての匂いが凄いらしいです。

 ハイドロゾルもやはり作りたてをすぐ出荷することはありません。採れたてのハイドロゾルは湿ったかび臭い匂いがするのだそうです。精油と違ってハイドロゾルの場合は蓋を密封してワインのように中で熟成させます。この作業は最低でも1週間、長くて2ヶ月を費やすのだそうです。

 製造者によって手間隙かけて大切に製造された精油やハイドロゾル。使い手側も大切に使用していきたいですね。

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