rosemary days

アロマテラピー、ハーブを中心にフィトテラピーあれこれ。自然療法全域とフィットネスについて。

地道にこつこつデータ集め

2012-03-05 23:48:35 | アロマな日記
 まずティスランド氏がアロマを知るきっかけとなったのが、お母さんがジャン・バルネ氏の講演に行って、サイン入りの本を持って帰ったことがそもそものはじまりだそうです。その当時は英語で書かれたアロマの本がなかったので、それをバイブルのように勉強したようです。

 氏の著書として有名なのは『アロマテラピー―芳香療法の理論と実践』と『精油の安全性ガイド』ですが、現在安全性ガイドの改訂版を編集中だそうです。前回出版した時と大きく異なるのは、アロマテラピー自体が普及して研究文献が物凄く増えたことです。前回出版した時は飲用文献が約500冊あったのですが、今回は4,000冊に増えているためそれらの文献に目を通すだけでも相当骨の折れる作業だと思います。

 より正確なデータを得るためには、同じ研究を数多く行う、同じ研究を複数の研究者が行うことが理想的だと述べていました。また、精油は収穫される土地によって成分が異なり、保存方法によって成分が変化することを考慮しなければいけない。特に精油は古くなると劣化してしまうので新鮮な精油を使うようにして、保存条件にも留意すべきだと話されました。

 日本のアロマテラピーについてどう思うか?という質問に、鳥居博士の研究は素晴らしい、精油の心理作用に対する研究は日本が世界で最も進んでいるとお褒めのことばをいただきました。

 また、精油を飲用する動きがあるが、それについてどう思うか?という質問には、協会の指針があるためちょっと言い難そうでした。本来と違う使い方だと言いながら、一方で変な薬(名前は忘れました)を飲むならばラベンダー精油を飲んだほうがいい、とぽつりと言ってました。

 非常に穏やかで紳士的な印象を受けました。ほかにもいろいろお話されていたのですが、全部をメモすることはできませんでした。医師免許を持ちながら、私は科学者ではない、研究者だと言われたのも印象的でした。お話を聞いているうち、全然関係ないけれど、事件のウラをとるため地道に聞き込みして足で情報を得る刑事さんを連想してしまいました。

 昨年のシンポジウムでもエビデンスが足りないと盛んに言われてました。といって簡単に集められるものではありません。これからも地道な研究によって、新しい発見や確実性の高いデータが少しづつ顕れてくることでしょう。なんだかわくわくしてきますね。

人気ブログランキングへ



↑ポチっとよろしく↑お願いします。

※トラックバックを送られる方は、コメント欄にひとことお書きください。コメントのないもの、記事の内容と関連のないものは削除させていただきます。



コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 自分を管理する | トップ | 還ってきたお姫様 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (motif)
2012-03-08 12:58:39
講演会に行かれたんですね~。うらやましいです。
行きたいなと思っていたんですが、京都からは遠くて。
イギリス式・フランス式…と分けてとらえるところがあるけれど、データをまめにとりながら精油の研究を続けていくのは
どの研究者さんも同じですね。
改訂版の「安全性ガイド」出たらチェックしてみます。
フランコムさんの講演はいかがでしたか?
返信する
Unknown (ぴぐもん)
2012-03-12 00:14:47
motifさん、コメント有難うございます。
そうですよね~、日本の文化は東京中心。東京から離れればそれだけ不利ですね。茨城は不便だと日々こぼしてますが、東京へ日帰りできるのだから遠隔地の人から比べたら感謝しなくちゃいけませんね。
ティスランドさんのインタビューは録画なので、そのうち各地のイベントに登場するんじゃないでしょうか?
ランコムさんのほうは、ライブだったこともあり、臨場感あふれてました。すごくいろんなことを勉強できたんですが、書くのに時間がかかりそうなので、近いうちにアップしますね。
返信する

コメントを投稿

アロマな日記」カテゴリの最新記事