なんとかファースト

トランプさんのアメリカファーストも、とうとう行き着くところまで来たか。ウクライナに対して、助けてほしければレアアースを寄こせ、と言い出した。命がかかっている人達に見返りを寄こせと言うのだから相当なものである。そこまでのお人とは思わなかった。因みに、日本国憲法の前文に「われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて……と信ずる」とあるから、日本の政治家がトランプさんを見習ってジャパンファーストを言ったらそれは憲法違反である。つうか、この憲法って、草案はアメリカ人が書いたんじゃなかったっけ。なお、この「われらは」は最後の「信ずる」にかかる。政治家の演説によく「私は」が入るのが文章的におかしいな、と思うのだが、最後の「信ずる」「思う」が抜けているのである。

因みに、現東京都知事が掲げる「都民ファースト」は、小池さんに好意的に解釈すれば、東京に関わる人々の中では、政治家や大企業よりも東京で暮らす都民を第一に考える、ということだろうが、意地悪に解釈すれば、それこそトランプ氏のアメリカファーストと同じ文脈で、東京都民すら良ければ他の道府県民はどうでもよい、ということになる（流石にそこまで意地悪な解釈をする人は見たことがない）。

小池さんの名前が出たのだから、いい機会である（？）。都知事の小池さんのほか、思いつく小池さんを挙げてみよう（温めてきたネタである）。政治家には日本共産党の小池さんがいる。小池という名字は、右派左派を問わないようだ（当たり前）。ラーメン好きの小池さんは、藤子不二雄のマンガのキャラクターである（赤塚不二夫の「おそ松くん」と混同したのは、大食いの「だよーん」のせいである。この「だよーん」と「デカパン」も混同しがちなそろそろ記憶の怪しいワタクシである）。あと、ポテトチップスで有名な会社は「こいけや」だが、字が違う（湖池屋）。私は、NHKではないので、憚ることなく企業名を出せる。

ニュートリノ（地名探し）

「ニュートリノ」と聞いてふと思った。イタリアにトリノという街がある。それに因んだ新大陸の街の名前にニュートリノってぇのがないだろうか？ヨークがあってのニューヨークのような？あるかも、と思いググる。ヒットなし。グーグルマップならあるかも、と思いググる。やはりヒットなし。無駄な努力であった。

すなわち、ニュートリノは、今のところ、私の周りでは、偉い日本人の先生がその研究によってノーベル賞をとったニュートリノ以外に見当たらない、ということである。そのニュートリノは人間の体も地球も通過する極小物質だというが、その「通過する」の意味は、すかすかの宇宙においてぽつんぽつんと存在する星々の間を流れ星が通過するように、実は、人間や地球を組成する原子の中の陽子・中性子・電子もとことん拡大すると宇宙のようにすかすかで（体の中に宇宙があるごとし）、その合間をニュートリノとやらが通過するということか？因みに、将来、アンドロメダ銀河が我々の銀河系（天の川銀河）と衝突する、というが、「衝突」と言っても、それぞれがすかすかだから、実際に星々が衝突することはないという。

「体を通り抜ける」で思い出すのは、萩尾望都の「百億の昼と千億の夜」に、そこに都市があって住民が主人公達の体をすり抜けるシーンである。そのシーンには「虚数空間」「マイナスエネルギー」等々の文字が踊っていた。そう言えば、ニュートリノは「反物質」だそうで、「反物質」「虚数」でググるとこの二つの単語を用いた文章がいくつかヒットした。「反物質」と「体を通り抜ける」ことに関連があるのだろうか？だが「宇宙戦艦ヤマト」では物質と反物質が接触すると爆発するという話だった。反物質の体を持つテレサが白色彗星に体当たりして地球を救ったのだった。映画版では、宇宙戦艦ヤマトとテレサが一緒に白色彗星に体当たりするエンディングだったが、テレサだけで十分なのになんでヤマトも一緒に行くの？と思ったものだ。その後に放送されたテレビ版では突っ込んだのはテレサだけになっていた。因みに、白色彗星にはオルガンが奏でるライトモティーフが用意されていた。♪レーーーラ、♯ソーーミ、♮ソー♯ドー、レーーーって曲だった。

ところで、ニューヨークはイギリスのヨークという町に因んで名付けられたと思ったら、当初オランダ領で「ニューアムステルダム」と言い、その後、イギリスが占領し、ヨーク公に因んで「ニューヨーク」という名称になったそうである（改訂版世界大百科事典）。ヨーク（地名）ではなくヨーク（人名）に因んだということで思っていたことと違ったが、ヨーク（地）があってのヨーク公だろうから当たらずとも遠からずである。例えば、千葉は千葉氏が治めたから千葉になったのではなく、平の某（たいらのぼう）が千葉にやってきて千葉氏になったものである。