
私がこの世界に入った時の大スターがビューティー・ペアだった。それは凄まじい人気で、活動期間はたった2年間ながら、その活躍ぶりは史上ナンバーワンだろう。紙テープが飛ぶようになったのは、おそらくこの頃からだ。人気の対比は7:3の割合でジャッキー佐藤が断トツだった。
そのビューティー・ペアが解散し、ジャッキーが単独で地盤を継いだが、その人気は下降の一途を辿ってしまったのだ。ジャッキーは生きていれば、私と同じ年である。よくプロレス論を聞いたものだが、練習を満足にしない選手を嫌っていた。昔は引退すると、コスチュームやリングシューズを何気に粗大ゴミとして捨ててしまうケースがあった。このシューズはゴミ箱から拾ったのか、本人から貰ったのかは覚えていない。それでも貴重な品物であることには間違いないだろう。