廊下のむし探検 第22弾
昨日の続きで4月30日にマンションの廊下で見つけた虫たちです。
最初はこのカメムシです。後腿節が黒くないので、たぶん、ケブカヒメヘリカメムシだと思います。
次はユスリカです。色が特徴的なので、一応、「図版日本のユスリカ」の図版で探してみると、Polypedilumとか、Dicrotendipesなどの属に似たような感じのものが見つかりました。いずれにしても、前脛節が第1跗節より短いので、ユスリカ科ユスリカ亜科だと思われます。
次はクモです。サラグモ科の♂かなと思ったのですが、折角、「日本産クモ類」を買ったので、ちょっとだけ見てみました。歩脚脛節背面の刺の数を第1歩脚から第4歩脚まで合わせて1-1-1-1というように書くようですが、サラグモ科では3以上はないという特徴があります。また、蹠節背面には聴毛(Trichobothrium of metatarsus;Tmと略す)という感覚毛があって、その存在と位置が分類には重要になってくるようです。サラグモ科では第1歩脚のTmIが必ず1本存在するというの特徴だそうです。それで、この写真を拡大して調べてみました。
これは第1歩脚と第2歩脚の左右の脚の部分を拡大したものです。昆虫の場合、脚の節は基節ー転節ー腿節―脛節ー跗節と並んでいるのですが、クモは基節ー転節ー腿節ー膝節ー脛節ー蹠節ー跗節の順で並びます。写真がはっきりしないのですが、よくよく見ると、第1歩脚蹠節の脛節よりの背面に1本の毛が見えます(赤矢印)。これがひょっとしたら、TmIかもしれません。脛節背面の刺も調べてみました。写真がぼんやりしてほとんど分からないのですが、何となく黒矢印のところにありそうです。
同様のことを第3歩脚と第4歩脚でも調べてみました。何となく第3歩脚も第4歩脚も蹠節背面には毛があるような気がします。脛節背面の刺の数は2-2-2-2になるのかもしれません。今度はこの辺りももう少しはっきり写るようにに写真を撮りたいと思います。本当は採集すればよいのですけど、クモ嫌いとしてはこの辺りが限界かな。
こちらも♂なのですが、これは毛がはっきり写っていなくてギブアップ。
これはいつも見るマルトゲムシ科のMicrochaetes属。
それにこの間から見ているユリクビナガハムシ。
これは床に止まっていたモクメクチバ。
それにフタナミトビヒメシャクでした。
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