長陽福娘 岩崎村塾
長陽福娘ブログ 第2弾 「今年の造りへの所信表明」
再び岩崎さんの登場です。
杜氏としての独り立ちの時!
気合い入ってますか?!
今年の「長陽福娘」の酒造りのテーマ
これまで、南野清美杜氏と一緒に目指してきた長陽福娘の味わいは
「一杯飲んだらもう一杯ほしくなる酒、何杯飲んでも飲み飽きしないお酒」でした。
今年よりは二人三脚での酒造りと決別して
杜氏「岩崎喜一郎」としての味わいを求めていくことになりますが、大きな気負いはありません。
これまでどうりに、地味で丁寧な酒造りを続けて参りたいと思っております。
しかしながら、「長陽福娘」を進化させるためには何をすべきかということになると課題はまだまだ沢山あります。
これまで目標としてきた酒質の、「飲み飽きしないお酒」については
まずまずのレベルまでたどり着いたかなと思っていますが、
「一杯飲んだらもう一杯ほしくなる!」について、
一杯目、一口目の感動をもっともっと追及していきたいと思います。
そして、山口の酒蔵として山口9E酵母そして「酒米・西都の雫」にじっくりと取り組むこと、
萩近海で捕られるお魚を中心とした食への相性も追求していきます。
勿論、優しく、穏やかな「長陽福娘らしさ」は忘れずに!
「杜氏」としての気構え
酒造りの現場での一つの目標は「和醸良酒」であり、蔵人たちと気持ちを一つにして美味しいお酒を醸すことです。
そしてそのお酒を飲んで下さるお客様の笑顔を始めとして、
「長陽福娘」を取り巻く人々が幸せになることであります。
日本酒は単なる飲み物ではなく歴史や文化に支えられた様々な要素の絡み合った不思議な飲み物であると思います。
自分自身の技に溺れることなく、常に謙虚な気持ちでお酒と向き合って行きたいと思います。
特に杜氏1年生としては、「和醸良酒」をモットーとしながらも、甘えと妥協を許さないように厳しく取り組みたいと思っています。
これから発売 「特別純米 雄町 熟成バージョン」
3年前に初めて取り組んだ雄町米での酒造り、60%特別純米酒を造ったわけですが、
(その後の2年は純米吟醸に挑戦しています)
新酒時の印象は雄町米の甘さは有るものの、やや荒っぽくまとまりの無いお酒の様でした、
が、3年の時を経て穏やかな甘みを湛えた円熟味のある味わいに変化してきました。
このことに気が付くきっかけは、手作業にて小瓶への詰め替えをしていたお酒の飲めない女房の、
「このお酒すごく美味しそうな香りをしてるんだけど!」の一言。
これを分かっていなかった自分自身の未熟を思い知らされた瞬間でもありました。
※満を持しての登場です。 1.8L 2,520円也
これから発売 「純米吟醸 生熟成バージョン」について
マチダヤさんより生熟成のお酒に挑戦してみないか!のお声掛けを頂き、
一念発起取り組んだお酒です。
味わい深い長陽福娘が生熟成でくどくならない様に、
精米歩合はやや上質の55%原料は山田錦を採用しました。
酵母は山口9E(山口県の純米酒用酵母です)。
熟成温度はゆるやかな熟成を助けるようにマイナス0度の氷温貯蔵にて保存しました。
結果は、素直に美味しい!
で、長陽福娘らしく、派手さを抑えて穏やかな香りと実になめらかな味わいの純米吟醸酒に仕上がっています。
どんなお料理にも寄り添う感じですが、
特に白身系のお魚やお野菜の煮付け茸料理や水炊きなどの鍋物に合うのではないでしょうか。
※生老香が出にくい「長陽福娘」の酒質を利いてお願いしました。
新酒の時期あえてこの熟成生を紹介致します。 1.8L 2,940円也
今年取り組む「夏の酒」について
これまで清酒が不得意としてきた夏の地酒市場がものすごく賑やかになってきています。
そこで長陽福娘夏の酒にじっくり取り組んで見ることにしました。
やまぐちの蔵らしく原料米は「西都の雫」を使い、奇をてらわずど真ん中の直球勝負でいきたいと思います。
わずかな甘味を湛えた爽やかなのど越しのお酒を目指します。乞うご期待。