地酒屋のロックンロール日記

酒好き・音楽好きの仕事がらみと個人事をつらづらと・・・

平成23年11月5日(土)  曇   新澤醸造店移転

2011-11-05 17:30:57 | 日本酒


新澤醸造店 移転のお知らせ

11月1日よりの移転新蔵稼働のため10月末に引越作業を行った「新澤醸造店」
いろんな思いがあるのでしょうが、安全に良い酒を造るための決断です。




かみさんの実家近くの三本木町 仕事であったり、プライベートだったり何度も訪れた蔵です。
初めて伺った時の印象は土壁も崩れ、屋根には草も生え 失礼ながら 「こりゃ黒沢映画のセットみたいだ」 です。

それから「伯楽星」も売れ始め少しづつ手入れをしながら2度の大きな地震でも
なんとか「3歩進んで2歩下がる」 そんな感じで整備、補修してきましたが、残念ながら今回は駄目でした。









私も本当に寂しい思いです。

歴史と幼い頃からの思い出が詰まったこの蔵から移転するのは断腸の思いのはずです。

それを忘れるには新しい蔵で良い酒を造るとの決意のみ。   Go ahead !!!



それでは移転先新蔵の様子は?
 


11月1日から新しい蔵に向けて進んでいます。

塗装・内装工事・設備など、以前の蔵よりも全ての工程で+アルファの工夫を入れました。




 
必ず「究極の食中酒」を進化させて酵母もNN酵母・・・ニュータイプのマル秘酵母・・・で
さらにいい酒質をお届けできるよう準備してきました。
 
12月中旬に発売予定の「伯楽星 純米吟醸 おりがらみ本生」1.8L  3,045円
この新酒より新蔵の日本酒となります。

現場で答えが出せるよう頑張ります。


新蔵の新酒は今年の仕込みタンクより最良のものを選んで出荷するそうです。
その為発売日が延期になる場合もあります。 
焦らず納得のいくものが出来るまで大いに楽しみにして待とうではありませんか。


平井さん親子と行った花火大会  もう6年経ちました。

  



またみんなで松島の花火 見に行けるようになる事を願って。 

直ちゃんも子育てとサポート頑張って下さい!




3本足は三本木でお留守番かな?  みんな行っちゃうと淋しくなるね。



今年は ほんとにほんとに たくさんたくさん いろんな事があったけど、
これからは皆がたくさんしあわせで入れますように 

新生 「伯楽星」 期待してまっせ~~~~~



平成23年11月2日(水) 晴   貴の一文~始まりました! 

2011-11-02 19:54:40 | 貴の一文

 
貴の一文  今年も酒造りの時期となりました。

11月1日より「貴」永山本家酒造場も蔵入りしました。

また来年の春の再会までしばしお互いダイエットに励む事にしましょう!

今年の最初の飲みはまさしく「春の嵐」でどうなる事かと思いましたが、
最後の飲みは別れのときまで意識もはっきりしており、
爽やかな余韻を残し、しばしのお別れとなりました。

今年最後のお互いの〆 「桂花ラーメン」を食べた後、アルタ前でパチリ   

撮影 「石鎚」 稔くん

では気合い あげぽよ~~~でもどった「たあぼ」の今年の造りへの意気込みをお願いします!!
 

貴の一文  23BY 今期の造りへの所信表明

今年の「貴」の酒造りのテーマ

今年のテーマですが、一言でいえば「次の5年を見据えて」となりましょうか。。。
今年から私の兄も本格的に酒造りに入ります。

先日も石鎚の越智兄弟と一緒に呑みましたが、二人の絆を見た時、
やはり、兄弟という強さを感じました。

兄を杜氏の立場で使うという形になりますが、頑張ります。

それと、私も今年36歳年男になりました。
醸造研究所時代、日高見の平井さんや喜久酔の青島さんを見て酒造りを
志したように、私も後輩たちから追いかけられる立場になりました。

食中酒を造る後輩世代の蔵元達にやっぱりすごいと言わせるだけの
気合の入った食中酒を造りたいと思います。



今年のお米の傾向と対策

今年のお米に関しては、点数で言えば78点~80点といったところでしょうか。
昨年のお米が高温障害を起こして点数で言えば40点くらいだった事を考えれば
相当良いお米だと思います。

ただ、山田錦などの背の高いお米はやや徒長している印象です。
お米の収穫量も例年比100%をやや切るような雰囲気の為、
大粒でプリントしたお米というより、例年並みの品質のお米という評価が一番正しいのかと思います。

よって、お酒の品質的には安定したものだ出せると思います。



今年の「ひやおろし」について

冷蔵庫から出してすぐでは味の透明感が強すぎ、(?)な印象を受けるかも
しれませんが、今年のひやおろしは「燗」で味が伸びます。

過去の書き込みでご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
「一杯目はひや(常温)で、二杯目以降はぬる燗(上燗でもよい)で」今の時期は秋の食が本当に豊かになってきています。

この時期に、ひやおろしで一杯やりたいと思ったらその多くが完売。

言い換えれば、「燗で伸びるひやおろし」を造ってないとも言えます。

11月こそひやおろしを楽しんでいただきたいものです。

そして、明らかな「はやおろし」にはイエローいやレッドカードを!!



冬のおすすめ「貴」アイテムとその飲み方

春・・・山菜(たらのめ)などと新酒を合わせてみる
夏・・・夏野菜(ナスやトマト)と楽しめるお酒
秋・・・きのこや秋刀魚など旨みはあるが、こってりではない料理とひやおろし
冬・・・寒ブリに大根、鍋料理と山廃などのアミノ酸のしっかりしたお酒を熱燗で。

11月中旬を目処に山廃純米を提案させていただきます。
近年は蔵入りして早い時期に新酒を出荷する蔵が多いようですが、
食という観点から見れば、鍋料理やぶり大根に新酒が合うはずがありません。
食と酒は常に相手を考え提案されるべきだと思います。


第壱弾 新酒情報

例年と同様、特別純米「直汲」がスタートです。
私は、お歳暮で新酒という考え方には大反対ですが、
新酒で新しい年を迎えたいという思いには同じ日本人として共鳴します。
スポット的には出荷するかもしれませんが、年内には数量が出せないので、
本格的な出荷は年明けになります。



東北・北関東の蔵へのメッセージ

磐城壽の鈴木さんや伯楽星の新澤さんのように慣れ親しんだ蔵から
移転を余儀なくされている蔵元さんもいらっしゃいます。

乾坤一の大沼さんや岩手の月の輪さんもかなり大規模な修理をされていると
聞いております。

恐らく私達が考えている以上に多くの困難があろうかともいます。
しかし、日本酒はワインではありません。 酒質は最終的には造り手に宿ります。

全く同じ酒を造る事は難しいでしょう。
しかし、必ずや困難を越えてやってくれると信じてますし、私もエールを送ると共に
負けないように頑張ります。

また、東京でも愛飲者の多い福島県の特に会津地方のお米ですが、
そのほとんどが放射能検査においてND(不検出)だと聞いております。

考えてみれば、会津地方は東京と放射能の値がほとんど同じなわけですから。
「東北のお酒は心配だから西のお酒を呑んでる」なんて私にとってはこれっぽっちも嬉しくない言葉です。

蔵元は何重にもブロックを掛けて商品を放射能からブロックしております。
来年以降のお酒も安心して呑んでいただきたいと思います。



結婚について・・・

ようやく彼女が出来たとか。。。出来ないとか。。。w
ご承知のとおり、酒造りはいざ始まってしまうと正月も通過点というか、
春までお酒だけを見て突っ走る世界です。

でも、私も気がつけば36歳。

やはり、そろそろ結婚も考えなければという年齢でございますなぁ。。。
まだ何も決めてませんが、がんばります。。。

 

という事で今期も大変お世話になりました。
私は春まで上京できませんが、お酒は一足先に皆様の元へおじゃま出来るかと思います。

来年皆様とお会いできる日を楽しみにしております。

たあぼ。


人は誰もが、遠距離は~ って言うね。。。  頑張ってね たあぼ

                             by しあわせ見つけて18年