STARLIGHT NIGHTS

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♪ サイトウ・キネン・フェスティバル オラトリオ「エリア」

2006年08月27日 | 音楽(コンサート)
オラトリオ「エリア」
○日時 2006年8月27日(日)15時05分~17時50分
○会場 まつもと市民芸術館
○演奏 サイトウ・キネン・オーケストラ
    指揮:小沢征爾
○キャスト
    〈エリア〉バス・バリトン:ジョセ・ヴァン・ダム
    ソプラノ:サリー・マシューズ
    アルト:ナタリー・シュトゥッツマン
    テノール:アンソニー・ディーン・グリフィー
    バス・バリトン:マーク・シュネイブル
    ほか
    合唱:東京オペラシンガーズ
    少年:SKF松本児童合唱団
○演出・デザイン:ジャン・カールマン
 
メンデルスゾーンのオラトリオ「エリア」。普段、メンデルスゾーンは聴かないし、またメンデルスゾーンの音楽から宗教的な印象は乏しいのだが、ロマン派宗教音楽の傑作とされているそうだ。そういえば、J.S.バッハのマタイ受難曲は、バッハ没後行方不明だったのが、このメンデルスゾーンによって蘇演されたことを思い出した。

もともとオラトリオなので、ステージ上で演奏するのだが、今回はフィレンツェ歌劇場との共同制作による舞台演出付。オーケストラはステージ上ではなく、オペラと同じくピットに入っている。舞台は、黒色を基調とした簡素なもの。演出も白黒以外を排除するような照明。しかし、時折電球色の照明が入って、はっと思わせる部分がある。最後の部分、音楽はフーガとなり、背景には太陽が昇る。これも電球色。しかもまばゆいほどまぶしい!オーケストラ、合唱、独唱、そして舞台演出が一体となって、力強く壮麗なフィナーレを迎える。
演奏者では、エリア役のジョセ・ヴァン・ダムが歌手陣の中でも際立った存在感を示していた。合唱もすごい。特に男声。澄んだハーモニーの中、ホールいっぱいに広がる声量で迫ってくる。
子役がひとり。プログラムではSKF松本児童合唱団とあるが、出演はひとり。4公演で団員が交代するのでこのような表記にしたのだろうか?うまさを求めては酷になるが、きれいな歌声で好感を持った。
オーケストラもなかなか好演。
小沢さん復帰の仕事始め。まずは成功といったところか。