サイトウ・キネン、恒例のプログラム。今年は、武満徹没後10周年。
○日時 2006年8月30日(水) 19時05分~21時20分
○会場 松本市音楽文化ホール
○演奏 荘村清志、鈴木大介(ギター)
上村昇(チェロ)
岩佐和弘(フルート)
竹島悟史(ビブラフォン)
ブランドン・ロス(ギター・ボーカル)
ツトム・タケイシ(ベース)
○プログラム
フォリオス
映画「化石」
映画「燃える秋」
森のなかで
映画「伊豆の踊り子」
映画「太平洋ひとりぼっち」
あこがれ
映画「不良少年」より「○と△のうた」
映画「狂った果実」
映画「日本の青春」
アンコール
映画「ヒロシマという名の少年」
前半、荘村清志さんのために作られたギター独奏曲をはさんで、ギター、フルート、チェロ、ビブラフォンという変わった編成による映画挿入曲を。後半、ジャズとして即興的にアレンジした映画挿入曲を演奏された。
ちょっと変わった不思議な気分にされたコンサート。
武満のギター曲は、CDでも聴いていたが、この実演では、ギターという実に繊細なデリケートな響きを醸し出す楽器をもとに、武満の知らなかった一面を垣間見ることができた。
特に後半は、即興的な演奏だったので、これが武満??と思ってしまった。しかし不満があるどころか、ちょっと違う世界にトリップしたような錯覚を味わった。
ちょっと、プログラムの記述から引用・・・
今日ここで行われる試みは、あるいは武満さんが意図していなかったかもしれません。しかし、彼の遺した映画音楽たちは、私たちに様々な再解釈の可能性を残しています。ちょうど、ジャズのスタンダードが、ミュージカルから生まれたように、武満さんの映画音楽のスコアには、映画音楽という、演奏会を目的としていない自由な断片だからこそ可能であった、音楽への触れ方、良い音楽の趣味、音楽での遊びと、粋な音楽への節度、といったものが表されているようです。
・・・まさに!
終演後、会場外でプログラム後半の演目となったCDが販売され、サイン会も行われた。
サイトウキネン初(!?)のサイン会。