ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

レビューにならない読書感想

2010-10-21 20:22:02 | Weblog
今日、数年ぶりにメールをした従弟からの返事に、
「なに? ついに性転換? それとも、ついてるのを自分で見つけた?」と
1行目から書かれているのを見たときには、血がつながってるってこわい、と思った。
正直に言って、最近は男でも女でもどっちでもいいと思っている。
いずれにせよ、人間としての魅力に性の魅力がつきものなら、
それなりの魅力を維持していきたいな、と思っているところだ。

さて、読書の秋。

『聯愁殺』西澤保彦著、中公文庫

何を書いてもネタバレになりそうなので、何も書けないことに気がついた。
というか、こんなブログであっても、
ちゃんと書く内容は注意しなければならないよなあ・・・。私も。

最初にもった違和感を大切にもっていると、なんとなく最後につながってくる。
その小気味よさと、はまってくることによって見えてくる気味の悪さ。
このギャップがとても面白いミステリーだった。

『木田元の最終講義 反哲学としての哲学』木田元著、角川ソフィア文庫

ハイデガーは、笠井潔さんの小説『哲学者の密室』で知った。
実際に『存在と時間』を読んでも、特に後半は「やっつけ仕事」っぽく感じ、
なんだかすごいことを言っている雰囲気ではあるけど、
すごくフラストレーションがたまる文章だと思った。

そのハイデガーについて、『存在と時間』について、
ずっと研究している木田元氏が、その「とらえ方」を話している。
『存在と時間』は、ハイデガーが書かなかった、書けなかった部分にこそ、
その本の中心となる構想があった、という説明は、なんとなく納得できる。

それでは、書かれなかったところが、
いったいどのように構成されるはずだったのか、という点になると、
私のような素人にはまったく予測できないばかりか、
読後であるいまここでも、自信をもって引用することもできない。

一生懸命、ずっと研究してきた人というのは、すごいなあ、という、
とても陳腐な感想をもったと、今日のところは記しておこう。


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