久しぶりに、ぐんぐん読んだ。
『人間の消失・小説の変貌』(笠井潔著、東京創元社刊)
読みごたえがある評論は、読んでいると幸せになる。
そして、そこで語られているテーマ、この場合は本に、
すごく興味を感じて、ついつい買ってしまう。
作品のどこをどのように読み解いているのかが気になる。
そして、他の本を読んだときに、ふとその観点を思い出し、
立ち止まって考える。
これが評論のよさだと思う。
ということで、
文章のもっているひとつの価値を存分に味うことができるから
笠井潔さんの文章は好きだ。
でも、『格差社会』は厚すぎて持ち歩けないので、
自宅で集中できる環境のときしか読み進めることができず、
いっこうにページが進まない。
とてもではないけど、寝る前にうとうとしながら流し読みする本ではないし、
感性だけで飛ばすこともできない文章だから。
本を刊行するというのは、難しいと思う。
そして、笠井さんの文章を読んだあとは、
しばしミステリーブームが来る。
むかし母に、文学を読みなさい、とよく言われた。
母にとって、推理小説は文学ではなかった。
価値ある小説ではなかった。
自分でも、ホームズやルパンにハマったくせに、
それは高校時代までのことで、大人になったら違う文章を、
もっと「高尚な」文章を読むべきだと言っていた。
でも、推理小説にしか描けない現実もある。
ある意味で自己弁護だけど、いまなら母にそう言い返すことができる。
笠井さんの言葉を借りてるだけで、まだまだ自分の言葉ではないけど。
『人間の消失・小説の変貌』(笠井潔著、東京創元社刊)
読みごたえがある評論は、読んでいると幸せになる。
そして、そこで語られているテーマ、この場合は本に、
すごく興味を感じて、ついつい買ってしまう。
作品のどこをどのように読み解いているのかが気になる。
そして、他の本を読んだときに、ふとその観点を思い出し、
立ち止まって考える。
これが評論のよさだと思う。
ということで、
文章のもっているひとつの価値を存分に味うことができるから
笠井潔さんの文章は好きだ。
でも、『格差社会』は厚すぎて持ち歩けないので、
自宅で集中できる環境のときしか読み進めることができず、
いっこうにページが進まない。
とてもではないけど、寝る前にうとうとしながら流し読みする本ではないし、
感性だけで飛ばすこともできない文章だから。
本を刊行するというのは、難しいと思う。
そして、笠井さんの文章を読んだあとは、
しばしミステリーブームが来る。
むかし母に、文学を読みなさい、とよく言われた。
母にとって、推理小説は文学ではなかった。
価値ある小説ではなかった。
自分でも、ホームズやルパンにハマったくせに、
それは高校時代までのことで、大人になったら違う文章を、
もっと「高尚な」文章を読むべきだと言っていた。
でも、推理小説にしか描けない現実もある。
ある意味で自己弁護だけど、いまなら母にそう言い返すことができる。
笠井さんの言葉を借りてるだけで、まだまだ自分の言葉ではないけど。