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ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

月亮

2010-12-26 00:17:00 | Weblog
今晩の月は、あまりに美しいので、畏れ多くてカメラを構える気にもなれなかった。
ある人がツイッターで「月が美しい」と教えてくれた。
その後、コメントを返したところ、「聖誕節に相応しい月夜に思いました」とメッセージをくれた。

改めて空を見上げる。
まさに、聖なる夜にふさわしい月だ。
中国語でお月さまは、「月亮」という。
日本語に直訳すると、もともとは「月明かり」だろうか。
発音もやわらかくて美しい。カタカナで書くと「ユエ リャン」という。
ぐるりと視線をめぐらすと、金星だろうか。
白く明るく輝くヴィーナスのような星も見えた。

聖誕節は、中国語で「クリスマス」。
中国語で読んでも、とても美しい音だ。
特に「聖」。ピンインで「sheng」。強引にカタカナで書くと「ション」。
いつも「sh」の巻き舌の音から、少し鼻に抜ける「eng」のつながりを口にするたび、
中国語の音としての美しさを感じる。

クリスマスになると、よく街には「シャンシャン、シャンシャン」という音が流れる。
トナカイの鈴の音なのだろうか。

でも、この音は、星の瞬きの音だと思っている。
この時期、空気が澄んで、白く、澄み、そして少し煙っているいる星空。
キーンと冷たい空気の中に、それでも跪きたくなるような神々しさ。

本当に、神々しいまでの美しさや大きなものに面と向かうと、
人は自然に、跪くものだと思う。
そして、自分の心をてのひらにのせて、差し出したくなる。

今日の空には「神」を感じた。
どんな宗教のどんな神かという問題ではなく、
地上でいかに人間が小手先の何かをしようが、そんなことは関係なく、
ただそこにある美しさ。

クリスマスになると、欧米の富豪たちはこぞって寄付をする。
仏教徒であるチベット難民の子どもたちは、
クリスマスになると寄付をしている世界中のフォロワーたちに、
「メリークリスマス」のメッセージカードを送る。
小さな宗教の枠ではない。

友人が、不況の国は、イルミネーションが派手になると言った。
日本の今年のイルミネーションは、まさにそんな感じだ。
年末の「派遣村」が今年はない、とニュースで言っていた。
そんなバランス感覚もない日本のクリスマスは乗る気になれないけど、
今日の月には、ただ純粋に跪く。

いいクリスマスだ。


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