ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

本気トーク

2012-02-10 22:51:08 | Weblog
ここのところ、同僚の中国人と本気トークをする機会が多く、
自分の中国語力をもどかしく感じることもあれば、
言葉が完璧でなくても、本気で向き合えば、
言いたいことは通じると安心することもある。
言葉は話せるに越したことはないけれど、
まずは相手に「こいつと話してみるか」と思ってもらうことのほうが重要。

中国人は、話し好きなわりに、この壁が高い。
というのも、中国人は、自分が言いたいことは言うけれど、
もともと、人の話をあまり聞かないので。

会話中に、「思ったんだけど、あなたの考え方は日本人っぽくないねえ」と、
最近よくそう言われるのだけれど、これは誉められているのだろうか。
ついでなので、
「じゃあ、あなたのイメージの中の日本人って、どんななの?」と
聞いてみたら、
「まっすぐで、先がすぼまっていくような考え方」と
身振りを交えて答えてくれた。

日本人よ。大丈夫か。

昨晩遅く、寝る前に少しずつ読んでいた
『言葉の誕生を科学する』(小川洋子・岡ノ谷一夫共著、河出ブックス)を
読み終わった。

言葉が、歌うことから始まったのならば、
そして歌が、男性が女性をひきつけることを起源としているならば、
上海の日式KTVで、お嬢さんの肩を抱きながらカラオケで熱唱する
日本人の駐在員たちもまた、理にかなっているということなんだろう。

これからは、KTVにハマってしまった男性のことも、
少しはあたたかい目で見ることができるかもしれない。
まあ、自分で稼いだお金をどのように使うかは個人の自由だから、
おねえちゃんのいるお店に行くこと自体は責めないけど、
まだ宵の口から、イチャイチャしながら公道を歩いているオッサンを見かけると、
ガツンと、頭を殴ってやりたくなるから不思議だ。

むっつりよりはオープンなほうがいいけれど、
見せつけたがる遅い青春は、微笑ましくないから、好きじゃない。

イエティ

2012-02-09 22:07:37 | Weblog
先日、パソコンで何かを検索していた中国人の同僚が、
「イエティってなんですか?」と聞いてきたので、
「液体(中国語読みで、イエティなので)だよ」と答えたら、
中国人の同僚が目をパチクリしたので、
「違う違う。それって、雪男みたいなやつのことでしょ」と言って、
一緒にひとしきり笑った。

以前、日本の友人と一緒に空港にいたときのこと。
中国語で、液体の機内持ち込みの制限をアナウンスをしていたとき、
友人は「イエティ」という音に反応して、
「イエティって、あのイエティ?」「いやいや、液体のこと」という会話をしたのの
逆のパターンだった。

中国語を使ったダジャレの中でも、私が比較的好きなほうのネタ。

さて、『中国人がタブーにする中国経済の真実』(石平・福島香織、PHP)を
読み終わった。

自分が実感としてもっているものを、
たまにこういった本で裏付けしたり、比較してみると、なかなか楽しい。
インタビューしている先が、政府の上のほうだったりするので、
言葉や数字で整理できるのもありがたい。

先日ちょうど、どうして中国人の経営者は夜逃げするのか、という話しを
同僚の中国歴長い日本人に聞いていたところだったので、
この点については、もう一歩踏み込んでほしいと思った。

日本では雇用保険を、会社と従業員が半分ずつ払い、
失業したら失業給付金をもらえるけれど、
中国では、会社が解雇したら、1年分の給与を会社が補償しなければならないらしい。
(正しくは、もっと細かい規則があるのだろうけれど、私が大雑把に理解したところだと)

倒産するような状況の場合、もともと事業資金がないところに加えて、
そんな給付金を出す資金力なんかないわけだから、夜逃げするのが一番、
ということになるらしい。

なるほどなあ。
そういうことも、ちゃんと知った上で、中国で働かないとな。

再認識する3項目

2012-02-08 21:37:30 | Weblog
ここが中国だということを忘れがちなので、
もう一度「いまは上海にいるんだぞ」という気持ちで、身の回りを見てみた。

Windows版のAdobeのソフトがたくさんネット上に転がっている。
PhotoshopやAdobe IllustratorのCS5が、無料でダウンロードできる。
中国語版だけど、シリアルナンバー付き。
誰かが勝手にインターネット上にアップし、
みんながそれをダウンロードして使っている。

女子トイレに入ったら、個室の中から携帯電話の着信音が聞こえてきた。
「ウェイ?(もしもし)」と個室内で声がし、上海語の話し声が続く。
次に、水を流す音がして、話しながら20代の女性が出てきた。
そのまま手を洗わず、トイレから出て行った。

バスに乗って、ボーッと窓の外を見ていたら、
クラクションを鳴らしながら、すごい勢いで車が歩道を走って行った。
通行人は、慌てるふうでもなく、普通によけていた。

ああ、やっぱりここは中国だ。
それにしても寒い。

海賊

2012-02-07 23:35:41 | Weblog
上海は寒い。
どうやら、この冬一番の冷え込みらしい。
昼間、少し雪もぱらついていた。
湯船とこたつが恋しい。

さて、上海のケンタッキー・フライドチキンには、ご飯ものもある。
今日のお昼は、これを食べた。
あまり、おいしくなかった。



そして、中国のネット上には、いろいろなものが転がっている。
動画サイトで、先日「沙粧妙子 最後の事件」を見つけた。
映像はかなりきたないものの、一応見られる。
音声は、少しタイミングがずれているものの、オリジナルの日本語。
それに、ご丁寧にたぶん台湾でつけた字幕がついている。

日本では、2010年にDVDが出たようだ。
マークしていたつもりだったのに、気づかなかった。

動画サイトにアップした日付を見ると、
昔テレビで放送していたのを録画して、
海賊版用に字幕をつけたものだ。

なぜ、海賊版だと気がついたかと言うと、
中国人が一般的に興味をもたないエンドクレジットが切られていたこと。
あと、殺人犯が「古畑任三郎」と言うところで、
字幕が「古旗認三郎」となっていたから。
同じ局の番組で、そんなミスはしないでしょう。普通。

海賊版はよくないけれど、利用してしまう自分がいることも認める。

ゆえんしゃおじえ

2012-02-06 23:20:41 | Weblog
げんしょうせつ、と入力すると、まず現象説と変換される。
今日は、元宵節。
上海のいろいろなところに、赤い提灯がぶらさがっている。

元宵節は、中国語の読みで「ゆえんしゃおじえ」。
この音を聞くと、なんとなく自分を呼ばれているような気がする。
私の姓には「ゆえん」と読む漢字が入っている。
したがって、「○○ゆえん 小姐(しゃおじえ)」と。

それにしても、花火や爆竹がうるさい。
街中、バンバン、ボーンと鳴っている。
日本の花火の祭りのように、どこか決まった会場で花火が上がるわけではない。

どこかのビルの上、ちょっとした公園、
そんなだから、いつぞやのように、
ビルに引火して丸ごと燃えたりするんじゃないかと少し気味が悪い。
巻き添えをくうのは、ごめんだ。

こんなに中国らしいお祭りの日なのに、
昼間はいろいろあったなあ。

快適

2012-02-05 18:01:22 | Weblog
金曜日が給料日だったので、
ここのところ仕事でストレスがたまることが多いから、
ぱーっと買い物に行ってみることにした。

ということで、新天地にあるアップルストアで、AirMac Expressを購入。
上海でも、家の中にワイヤレス環境が整い、
MacBook、iPhone、Windows7で同時にインターネットを使えるようになった。
狭い家の中で、しかも一人暮らしなのに、そこまでする必要があるか?とも思うが、
じきにiPadも買ってやろうと思っているところなので、その準備を整えている。

あれだ。中国人の男性は、
結婚前に新居となるマンションを購入できるくらいじゃないと、
お嫁さんに来てもらえないという、そんな感じに近い。
中国の男性は、そして男の子をもった親は大変だ。

そして、上海では比較的歩いていて楽しいと思う復興路を歩いた。

いい感じの教会があった。



でも、周囲はどんどん建て替えられている。

思南公館というオシャレ路線を目指している新しいショッピングエリアも通りかかった。



いま2か、いま3。
「つくられちゃった街」感が全開なので、きっとお台場のしょぼいの、みたいになるんだと思う。
ベンチに座って、ぽかーんという感じで街を見上げているおじさんに、
妙に親近感を覚えた。

で、貿易品の横流し店の店頭にあった赤ちゃんの人形。



顔、かわいくないから!
というか、こわいじゃん!

突っ込みどころ満載ながら、比較的、いいお店が並んでいる復興路は、お気に入りだ。
手づくりの藤でつくったカバンも購入した。
パソコンが入る。

そして、無線環境は快適。

小道で

2012-02-04 21:34:52 | Weblog
どうも家のパソコンから、Yahoo!Japanに繋がりにくい。
いっぽう、少し前まで繋がりにくかったgooへは、すんなりと繋がるようになった。

今日は、昼間に少しだけ仕事があった。
中国は旧正月あけで、日曜日から出勤日だったから、
ふと気がつくと7日連続で仕事をしてしまっていた。
たまにはしょうがないけれど、あまり欲張るのはやめよう。

朝、道の真ん中で立ち往生している車があった。
車体にはハングルが書かれているので、まったく読めない。
上海にも、大久保のように朝鮮族がかたまって住んでいるエリアがあり、
そこはハングルばかりだ。



いつも、あの赤い消防用水道を見かけると、
カーンと壊して、水をドバーっと吹き出させてみたくなる。映画みたいに。

なんとくなく異国情緒あふれる感じの店先で、おばさんが清掃。
中国の街には、こんな車をひいた清掃の人がたくさんいる。



上海っぽいと言えば、上海っぽい。

公園の梅の蕾が膨らみつつあった。



春はもうすぐそこだけど、上海は寒い。底冷えする。

第1世代

2012-02-02 23:17:27 | Weblog
私の両親は、サラリーマンっぽくない生活をしていたので、
自分が会社人間ではないことに、あまり不安を覚えないんだけど、
人は、知らないうちに、両親の生き方を指標とするものなんだなあ、と、
最近つくづく思う。

中国は、少し前まではバリバリの共産主義で、
人民公社もあれば、文革もあって、
いま会社のトップにいるような人たちは、基本的には成り上がり者だ。

ということで、微妙にバブルがはじけてるっぽい上海で、
経営に右往左往している中国人たちは、
実質的には資本主義にある会社で、
中国人としては、はじめて危機に直面している人たちなので、
非常に苦しんでいると思う。

しかも、中国人は見栄っ張りなのと、
会社じたいも、長い歴史をもっているわけでもないし、
働いている人にとっても終身雇用の会社というわけでもないから、
考え方や方法が、すごく短絡的だったりする。

そのあたりが、中国のちからとなるスピードにつながることもあるけど、
いきなり空中分解することもありそうだから、
日本とはまた違ったジレンマがあるなあ、と思える。

こんなふうに、漢民族の都市でも、社会主義の楽園は破綻しているのに、
チベットに「社会主義の楽園をつくる」と言い張って、
相も変わらず弾圧を続けるのは、
もう本当に、恥をさらすだけだからやめたほうがいい。
それに、他人に与えたものは、幸も不幸も必ず自分に返ってくるものだ。

さて、ハマコー先生の『YUIGON』を読んだ。
ハマコー先生は、責任をもって吠えてくれるので、
議員時代もそのあとも、テレビで見るのが好きだった。
しかもヤジは、結構気が利いていた。

日本は戦後生まれも、もう2代目が社会で働き、3代目も育ってきている。
戦後が、実際には東日本大震災で終わったのならば、
それこそ、戦後はほぼ自民党政権とかぶる。
国政を私物化しようとする権力者がいるのは、
古今東西、中国も日本も同じことだけど、
できれば日本は、中国よりも先に、次にシフトして行きたいものだなあ。

そして、政治のあり方も、会社のあり方も、
もう少し個人と繋がるものになるといいな。

さびしくなるとき

2012-02-01 20:43:34 | Weblog
夕飯にお米が食べたいなあ、と思ったので、
家の近所の日本食を売っているスーパーに行った。
上海に来てすでに7ヶ月。
しかし、いまだに炊飯器がない生活をしているからだ。

そのスーパーは、近所の日本人がよく利用する。
夕方の時間、お客さんの9割が日本人だろうと思う。
話したことはなくても、狭い店内で、ちゃんと道を譲ってくれるのでわかる。

狭いからレジも1台しかなく、少し並ぶ。
レジのお姉さんは中国人だ。

で、そのレジの人は、みんなには日本語で
「いらっしゃいませ」「いくらです」「ありがとうございました」と
言っていたのに、
私にだけは、迷わず中国語だった。

「この時間に細巻きを買うのは、日本人だと思うなあ」と言いたかったけれど、
私の後にも5人くらい並んでいたので、
「どうして私には中国語?」と聞くこともできなかった。

そして、そのあとに隣のパン屋さんに入っても、
そこも客のほとんどが日本人であるにもかかわらず、
私には迷わず中国語で話しかけてきた。

まあ、慣れたんだけど、
たま~に、さびしい気持ちになるんだよなあ。