豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

777

2008年11月30日 | Weblog
滞りがちのこのブログですが、少し前に気になっていたのがまもなく777回を迎えるのだということでした。
どんな記事がこの回に当てはまるのだろうと、漠然と考えながらすっかり忘れていましたが、先ほど気がつくと、この前の記事がその回に相当していたのですね。

777回目は「スマコン」でしたか。
なるほど、なかなかお目出度くラッキーな感じが醸し出されていますね。
これにて一件落着!

さて、今日はいろんなダンスが見られる会・・・に出かけてきました。骨髄バンクのチャリティーに協力するダンスの団体が数多く出演するイベントです。
バレエ、ヒップホップ、スペイン舞踊、ジャズダンス・・。
各団体思い思いの出し物の中、私の心を捉えたのは、スペイン舞踊の1グループでした。その演し物の演者は四人。いずれもお若く見えるとはいえ、おそらく実年齢は50代後半~60代半ばあたりかと。その方たちが、たっぷりと引きずる衣装で手には扇子を携えて出てこられました。彼女たちの表情は、きりりと引き締まり、穏やかというより何かに怒っているかのようです。ただ素直に美しいというより、さまざまな出来事を経てきたのだと感じさせられるようなその表情が、踊りにえもいわれぬ深みを与えています。しかも、舞踊自体も、打ち鳴らすかかとの音もきびきびと、確信に満ちたステップは、ここまでのかなりの練習量を伺わせるものでした。舞台に四人というのはけして十分な人数ではありませんが、彼女たち四人はその空間を見事に濃密な空気で満たしているのです。この迫力ある空気はどこかで感じたなあ・・・・。そうだ、お神楽だ!八岐大蛇(やわたのおろち)のお神楽!数匹の大蛇が狂おしく舞い踊るあのお神楽の定番、大人気演目。
まことに失礼ながら、あのお神楽に相当する迫力と共通するものを、長い裾を後ろに蹴りながらさばく彼女たちの歩みや、裾を持ち上げて足を踏み鳴らす動きに感じたのでした。
プロのダンサーではなく、おそらく普段は家庭を守る主婦として奮闘されているであろう彼女たちの、普段とはまた違う面を凝縮したような舞踊に、強く強く熱いエールを送りました。

私の習うハワイのフラは、微笑みのダンス。対してスペイン舞踊は、毅然として無表情。むしろ怒っているような表情で踊るダンスです。どちらにも興味がありましたが、スペイン舞踊も足を踏み入れると興味深い世界なのだろうとあらためて感じました。微笑みと怒り。両極端の舞踊に共通するのは、けして歳を取ることがマイナスではない、ということでしょうか。微笑みに隠す怒り、怒りに秘める優しさ。そんな複雑な世界を表現できるのは、舞踊の技術だけではなく、積み重ねてきた経験がものを言うのかも?そういう希望も湧いてきます。そんな風に思える力を、今日は、彼女たちから頂きました。もう、これきりお目にかかることもないのかもしれませんが、どうかこれからも、素敵な舞台を作って行って欲しいです。こんな風に勇気付けられるおばさんのためにも。