男山自然公園ではカタクリが咲き誇って素晴らしい情景を見ることができる。
願わくば花の下にて春死なむそのきさぎらの望月の頃
西行の辞世の歌とされる。
願いに近い2月16日に亡くなった。
西行に憧れた芭蕉は旅人となり西行の足跡をたどる。
のちに「奥の細道」の旅へ縶がることになる。
端折った文章になったが、確実明らかには解らない。
日に花は暮れてさびしやあすならう 芭蕉
(夕日はあすなろの花中に沈んでしまった。時を忘れて桜を見ていたかったのに・・・)
よし野にて桜見せうぞひの木笠 芭蕉
(知り合ったひの木笠の旅人に吉野に連れて行き桜を見せてやるからな)
芭蕉が吉野を旅することは西行にであう旅だった。
想うほどに再び桜時の吉野を訪ずれたい。
最近いちばんのんびりさせてもらった。春の好きな花
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翁草
春、釣鐘型の花をつける地味な野草。
斎藤茂吉「白き山」より
《おきなぐさここに残りてにほへるをひとり掘りつつ涙ぐむなり》
昭和22年、茂吉が疎開中の郷里で詠んだ
白頭翁(オキナグサ)連作の1首。
茂吉が少年の頃から好んだ場所を変えて生き残るこの花は
敗戦後の心を震わせる花だった。
わが庭の春を期待している。