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ミセン ~未生~ 第4局

2018-11-04 07:00:00 | ミセン ~未生~ あらすじ

 ミセン~未生~ 第4局 

 

(こんな何ひとつ売りたくない相手に… 何を売れというんだ!!!)

 

個人プレゼンの課題は 互いのパートナーに物を売ること

安易に買えば 相手を有利にさせ 頑なに拒めば自分の評価が下がる

買うのも断るのも 審査員を唸らせる相応の名分が必要だ

 

もう 殴り合っている場合ではない

ハン・ソンニュルは『お前からは絶対に買わない!』と吐き捨てた

取り残されたグレは それでも買わざるを得ない物を… と考える

なりふり構わず拒絶するだろう相手が 絶対に断れない何かを…!

 

その日 インターン社員たちは 退社しようとしない

会社には参考資料があるし 相手の動向も探れるからだ

 

チャン・グレは あらためて ハン・ソンニュルを知ろうとする

彼は 完全なる現場主義人間であり 事務方の仕事を軽視する傾向にあった

この雑然としたオフィスの中で もしかしたら現場を掌握出来るのでは?

そう考え 辺りを見回すグレの中に ひとつのヒントが…

 

一方 執拗にアン・ヨンイを追いかけ回し 撮影するイ・サンヒョン

ヨンイに物を売るために なぜ動画を撮る必要があるのか…

 

同じ時 キム・ドンシクとオ・サンシクは 居酒屋に来ていた

チェ専務の車を追いかけ 深々と頭を下げていたオ課長

最も頭を下げたくない相手に… と思うと たまらないドンシク

しかし そのおかげで懲戒委員会は消滅したのだ

ドンシクは オ課長への感謝と同時に チャン・グレの心配をする

 

オ・サンシクは “もう1人の部下”のため オフィスに戻る

 

夜のオフィスで 個人プレゼンの課題を練習するチャン・グレ

どうやら ソンニュルに ボールペンを売るつもりのようだ

契約の始まりは“起案書” それにサインをするためのボールペン

しかしどうにも しっくりこない気がして ため息をつく

見かねたサンシクは 考え込むグレに声をかけた

 

『“必要だから売る”だけでは 説得力に欠ける』

 

グレは 戻ってくれたオ課長に 思わず聞いてみたくなった

現場だけではなく このオフィスの事務作業も大切だと確認したかったのだ

現場で汗して働く者と オフィスを駆けずり回って汗する者に

何の区別もないと答えるオ・サンシク

現場だの事務方だのと 会社を隔てたことは一度もないと…!

 

グレは その言葉に ヒントを見出した

そしてようやく “売りたい物”を見つけ 安堵するのだった

 

一夜明け 母親に見送られるグレ

今日不採用になれば また無職になり バイト生活に戻ることになる

 

インターン社員たちは それぞれに箱を抱え会場に集まった

箱の中には パートナーに売りたい“物”が入っている

会場に入るとまもなく 役員をはじめとする“審査員”たちが入場

オ課長の横には営業1課次長ソン・ジヨン その隣にはコ課長が座っている

 

ソン次長は アン・ヨンイに注目した

ヨンイは採用後 営業3課に来ると信じて疑わないオ課長

チャン・グレには目もくれず ヨンイに笑顔を見せる

まったく… と呆れ顔のコ課長

 

チームのプレゼン時間は各10分 質疑応答は5分と定められている

ハン・ソンニュルは 落ち着きなく上着のポケットを探る

明らかに動揺しており 探し物が見つからず愕然としていた

もはやグレにも “相棒”を助けることは出来ない

 

チェ専務の挨拶が始まった

ここで初対面となるインターン社員たちの中には

専務と直接話す機会もなく この場限りとなる者もいるだろう

激励とも 脅しともとれる挨拶が手短に終わり 拍手が沸き起こる

 

ソンニュルは それどころではなかった

絶対的な自信は消え去り 額に汗を滲ませ苦悩の表情になっている

いよいよプレゼンが始まり 呼ばれた順に10分間を使い切る

お笑いの出し物のように発表したチームは チェ専務の逆鱗に触れた

開始数分で中断を言い渡され 退場を命じられたのだ

次のチームは 質疑応答まで漕ぎ着けたものの

何が悪いのかも言い渡されないまま これも退場を命じられた

 

この10分のプレゼンは “発表会”などではない

明日の社運を懸けてもいいほどの 商社マンとしてのプレゼンなのだ

プレゼンの途中でも 容赦なくダメ出しが行われ

説明に淀みが生じれば これも容赦なく退場となった

難しい言葉を並べ立てても その意味が伝わらなければ話にならない

発表チームが次々と退場させられ 残る者たちは蒼ざめていく

 

チェ専務の質疑応答は 個人の経歴にまで立ち入った

なぜ一流商社のインターンを経て我が社を受けたのか?

『自分は地方大学出身なので…』という回答に 鋭い指摘がされる

『つまり 我が社なら受かるとでも? バカにしてるのか!』

彼は 専務にまんまと乗せられ 言い訳に走り自爆してしまった

 

営業2課キム・ソッコのチームが発表する

ソッコは イレギュラーな事態には迅速な判断が出来ないが

事前に準備が出来るプレゼンには強いようだ

 

グレは 明らかに異変が起きているソンニュルを気にかける

しかしソンニュルは 大丈夫だと言うばかりで まったく取り合わない

 

アン・ヨンイは 不動の安定感で発表を始めた

そのプレゼン内容は もはや新人レベルではない

鋭い質問にも即座に答え このプレゼンに興味を示すチェ専務

 

質問の内容が ようやくイ・サンヒョンの担当部門になった

しかしサンヒョンは プレゼンの内容を把握出来ておらず

しどろもどろになって自爆! 結局はヨンイがすべて答えることに

 

誰もが この事態を恐れ ヨンイとは組みたくなかった

すべてがヨンイのペースで進められ 自分を売り込む隙など無いからだ

根拠の無い自信に満ち溢れたサンヒョンは ヨンイを甘く見ていたのだ

 

ヨンイに パートナーの話題さえ許さなかったチャン・ベッキは

一貫して基本に忠実な発表を行った

確かに分かりやすいが 基本通り過ぎて心に響かないというオ課長

しかし 役員たちの評価は 総じて好意的なものだった

 

同じ時

 

グレの母親は 息子のプレゼンを按じていた

長く対局の緊張感の中で過ごしてきた息子が まさか緊張するとは思わず

きっとうまくやってくれるだろうと 自分に言い聞かせるように…

 

いよいよ グレとソンニュルの番になった

資料を作ったのはグレだが 発表するのはソンニュルだ

ソンニュルは マイクを手にしたまま微動だにしない

その第一声を待ち 場内が異様な静けさに包まれる

 

練習など無意味だと 一蹴したソンニュルは 緊張の頂点に達し

オ課長が予測した通り 焦りと緊張から声が震えていた

必要以上にマイクを近づけることで 荒い息づかいが雑音になる

何度も同じ言葉を繰り返し しどろもどろになるソンニュル

 

デスクに置かれたままの ソンニュルの携帯には

心配する工場の者たちからメールが殺到していた

 

〈安定剤は飲んだ?〉

 

彼がずっと探していたのは“安定剤”だった

会場に持参するはずの 発表前に飲むはずの“安定剤”を忘れたのだ

 

『少し 落ち着いたらどうかね』

『あの… 安定剤を飲みたいんです』

『飲みたまえ しかし時間は与えられない

それによる時間延長は認められない 皆が納得しないだろう』

 

何も進まないまま 残り7分となった

発表はソンニュルの役目だが グレは黙っていられなくなった

『代わりに僕が…!』と席を立つ!

ソンニュルは 諦めたように引き下がり 席に着いた

 

しかし… 資料を作ったのはグレであっても

発表能力は 本来ソンニュルの方が はるかに上だった

その場凌ぎの“やる気”だけでは 乗り越えられないと痛感するグレ

 

グレの発表に 鋭い質問が飛ぶ

現場を知らないグレには 答えられない質問だった

インターン社員は 上司に命じられなければ現場に行くことはない

まさに現場を知らないグレの隙を突く 鋭い指摘だった

 

ここで発奮するソンニュル!

“現場”と言われたら黙っているわけにはいかない

ソンニュルは 何かから解き放たれたように饒舌になる

前半の停滞はあったものの 見事に発表を自分のものにしていた…!

 

チャン・グレは 敗北感を感じずにはいられなかった

ソンニュルを助けるつもりが 結局は無様な結果となり

逆に彼は 見事に自分を立て直し その役割を果たしたのだった

 

チームのプレゼンが終了したところで 休憩時間が設けられた

オ課長は チャン・グレを完全に無視し アン・ヨンイに愛想を振りまく

ソン次長は そんなオ・サンシクをたしなめた

 

『あなたは過去に縛られてる というか 自分で自分を縛ってるの』

 

この時点で チャン・グレの生き残りは絶望的だった

少なくともオ・サンシクはそう感じていた

 

休憩後 今度は個人プレゼンが行われた

ここからはチームでなく 個人個人がライバルだ

チームで輝けなかった者にとっても これが挽回のチャンスとなるだろう

 

イ・サンヒョンは アン・ヨンイに対し 彼女の1日を売るという

嫌がる彼女を追いかけ回して撮影した 彼女のプライベート動画だった

確かに役員たちは 面白がって爆笑したが 評価は分かれるところだろう

 

ハン・ソンニュルは 社の主力となる繊維を売るという

そして 事務方の指示ミスによる損失や問題点を記した手帳

まさに現場の声を グレに売るというのだ

 

グレは返答に躊躇した

安易に拒めば 職務放棄とも取られかねない

拒むにも 正統な理由が求められ 簡単に買うと答えれば負けになる

 

場内は静まり返った

現場と事務方の攻防は 永久に続く問題であり

誰もがぶつかる 商社マンとしての課題でもあった

インターン社員の中では 唯一現場側の人間として

ハン・ソンニュルは今 ある種の問題点を提起しているのだ

 

グレは 手帳だけを買うと答えた

繊維の情報は ハン・ソンニュルが十分に伝えてくれるから必要ないと

 

『この繊維は 僕が直に手で触って確かめて選んだものだ!』

『それで 女性のお尻を触っていたんですか?』

『お尻じゃない! 生地を触ってたんだ!』

『じゃあ… 触ったことは認めるんですね』

 

場内から笑いが沸き起こる

痴漢だと公表され ソンニュルは 頭に血が上り始めていた

ひとりの役員が 2人をなだめ 結論を急がせた

グレは それほどまでに生地に執着しなければならないなら

むしろソンニュルと2人で組み 生地を売ると答えた

機転の利いた答えに 役員たちは唸り ソンニュルが追い詰められる

 

そして今度は チャン・グレの番だ

グレは 箱の中から履き古した“室内履き”を取り出した

明らかに自分の室内履きだと気づき 戸惑うオ課長

ボロボロになった室内履きを売るなんて… と場内には不穏な空気が漂う

 

『この 履き古しの室内履きからも分かるように…

オフィスもまた “現場”なのだということが分かります

この室内履きはまさに 事務方の“戦闘靴”なのです

ハン君に この“戦闘靴”を売ります!』

 

役員たちから 小さな感嘆のため息が漏れた

逆に興奮し 声を荒げたのはハン・ソンニュルだった

 

『事務方が“現場”だなんて認められない!

僕は そんな“戦闘靴”なんて買いません!

現場の者たちは 事務方が書いた紙切れ1枚で 真っ先にリストラだ!』

 

声を荒げるソンニュルだが 役員たちは静止しない

一方で グレがどう切り返すかに 注目が集まった

 

『君はいつも現場の話ばかり 現場だけが重要だとでも?

ハン君の言う“現場”とは 製品が作られる場所であり

常に機械が動く場所ということでしょう

大学で機械工学を専攻し 数々の賞を手にした君にとって

その場所こそが “現場”だと感じられるのでは?』

 

しかし オフィスもまた“現場”なのだと 重ねて主張するグレ

常に為替レートをチェックし 記入漏れや計算ミスの無いよう何度も確認し

書類1枚のために 法律の解釈まで突き詰めたり 資料集めに奔走する

さらには 取引先との時差に合わせ 徹夜で電話に応じたりもするのだと

 

『君が言う“現場”の製品は そうした作業の末に作られた物だ

それが売れないのは 先読みに失敗し 企画に問題があったからです

失敗したからといって捨てるのではなく 次に生かさなければなりません

オフィスと現場は 常に連携すべきです

僕らが互いに主張する“現場”は 同じものだと信じたいのです』

 

すべてのプレゼンが終了し あとは結果を待つばかりとなった

チャン・グレは 発表までの毎日をバイトに明け暮れ過ごした

不採用になった時は この日々がそのまま続くだけだ

 

一週間が過ぎても音沙汰は無し

営業3課は 課長オ・サンシクと 代理キム・ドンシクだけだった

オ課長は きっとアン・ヨンイが来るはずだと断言し

ドンシクに 席を空け渡せと言い出し 豪快に笑う

 

どんなに頑張っても 2人切りでは仕事を捌き切れない

発表を待ちわびているのは 新人だけではないということだ

最後に酒でも酌み交わせばよかったと 後悔するドンシク

チャン・グレが合格するとは 思いもしない2人だった

 

そしてまた数日が過ぎ 各自の携帯にメールが届く

アン・ヨンイとチャン・ベッキは 淡々としてメールを読み

ハン・ソンニュルは ガッツポーズを決めながら グレを気にかけた

 

チャン・グレは バイト先から 母親へ 合格の報告をした

“2年契約社員”として 採用する旨のメールが届いたのだ

 

新入社員として初出勤の朝

グレは久々 スーツに革靴を履いた

 

母親は 息子のためにネクタイを新調してくれた

“僕は大人だ”と叫んでも すべきことをせねば誰も認めてくれないと

そして アイロンがかけられたハンカチを差し出し

振る舞いや行動には 人柄が滲み出るものだと諭す

 

それほど口うるさい母親ではないが 教えるべきことは言い

グレもまた 素直に聞き入れる息子であった

 

ワンインターナショナルのロビーに アン・ヨンイの姿があった

そこへ チャン・ベッキが現れ 再会を喜び合う

次に現れたのはハン・ソンニュル

 

合格者が3人なら 去年より多いというベッキ

しかしそこへ 遅れてチャン・グレがやって来た

他に合格者はいないと決めつけてしまった気まずさを隠し

ベッキは グレに対し『おめでとう』と声をかけた

 

『アンさん ごめん』

 

開口一番 グレは 約束通り謝罪した

プレゼンの時 グレを利用しようとして誘ったのではないこと

ヨンイの誘いを誤解していたことを “合格して謝罪する”と約束していた

 

人事課から迎えの社員が来て キム・ソッコは本社配属になったと話す

結局 合格者は 全部で5人だったということだ

4人は 入社のための書類手続きをし チェ専務と面談することに

 

チェ専務は 個人の資料を開きながら 一人一人を激励していく

短い質疑応答があり それぞれに会話の時間があった

しかし チャン・グレに対しては 『頑張って』と言うだけに…

 

あまりにあっけなさ過ぎて 皆の表情が曇る

グレはただ 緊張感の中で笑顔のままだった

 

最後に 社員証を受け取る4人

本採用の3人に対し グレの社員証だけ 色が違っていた

いずれも裏に 配属部署が記されている

 

ハン・ソンニュルは 希望通りの繊維課になった

チャン・ベッキは 思いがけない鉄鋼課に配属され無言になる

ベッキが熱望していた資源課には アン・ヨンイが配属された

グレだけが 社員証の裏を見つめて 安堵の表情になっていた

 

『お疲れ様です! 今日からこちらでお世話になります!

新人のチャン・グレです!』

 

あんぐりと開いた口が閉じられないキム・ドンシク

オ課長は 目を丸くしたままボールペンを放り投げた

 

『何だよ 何でお前が? 一体どうしてなんだあ!!!』

『チャン君 おかえり!』

 

途端に笑顔になり グレを迎えるキム・ドンシク

オ課長は 皆が違う部署に配属されたなら 何でお前は?と叫ぶ

 

『課長が希望してくれたんじゃ?』

『何で俺が? 希望するわけないだろ? 誰が希望するか!』

 

ドンシクとグレは 騒ぎ続けるオ課長を無視し 笑顔で作業に入る

隣りの2課も 微笑ましく騒ぎを見物していた

 

そこへ チェ専務が現れ フロア内が途端に静まり返る

寸前まで賑やかだった3課の前に立ち 意味深な笑みを浮かべた

そして 『オ課長の行動により課の雰囲気が良くなった』 と呟いた

 

オ・サンシクは視線を落とし キム・ドンシクは表情を曇らせた

その言葉の意味は 2人だけが知っている

チェ専務に頭を下げ ドンシクの懲戒を取り消させた

その行動の見返りとして グレの配属が決まったということだ

 

チャン・グレは ひとり屋上へ向かった

インターン社員としての第一日目 ここでドンシクに言われた言葉

 

「その歳になるまで何やってた? 出来ることが何ひとつない!」

 

やり切れない表情で オ課長が現れた

屋上から見える景色は夕暮れ色になり 2人の姿がオレンジに染まる

目の前の新人に 今 何を語るべきか…

腹をくくった表情になり オ・サンシクは ようやく口を開く

 

『正直 お前を望んでなかった 3課には即戦力が必要だからな』

『……承知しています』

『はあ… アン・ヨンイがよかったあ!』

 

何を言われてもいい グレは そのままを受け止めた

小さくうなずき 自分に言い聞かせるように 言葉を続けるサンシク

 

『まあとにかく! 踏ん張ることだ この際だからな!

……踏ん張った者が 結局は生き残る』

『それはどういう…』

 

『お前は知らないかもしれないが 囲碁用語にこんなのがある

「未生(ミセン)」 そして「完生(ワンセン)」

俺たちはな まだ“弱い石(ミセン)”なんだ』

 

(その言葉なら知っている) とグレは思った

オ課長の口から その言葉が出るとは…

 

退社の時 グレは 正門の柱をポンポンと叩く

メモに “YES”と書き 柱の隙間に埋め そびえ立つビルを見上げるのだった

 

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