“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

韓国での惨事

2014年10月19日 16時30分45秒 | 臼蔵の呟き

経済的な利益を優先し、市民が安心、安全に生活できることを軽視するのは韓国だけでなく、日本も同じです。日本は、最悪の事故を起こしながら原子力発電所の再稼動、再生可能エネルギーつぶしに安部、自民党極右政権、電力会社が結託して狂奔しています。究極の安全軽視には呆れるばかりです。

事故が起きれば、地震、津波のせいにして、自らの責任は一切みとめません。

<中央日報社説>また人災 恥ずかしい惨事共和国=韓国

週末を控えた金曜日の夕方、帰り道でまた再びあきれ返る事故が広がった。17日夕方、京畿道城南(キョンギド・ソンナム)の板橋(パンギョ)テクノバレー野外広場で開かれた公演の途中、近隣の地下駐車場換気口のふたが崩落し、その上に立っていた観覧客がビル4階の高さに相当する18.7メートル下に転落、16人が死亡した。換気口を覆っていた格子状の金網8個のうち3個が人々の荷重に耐えられず崩れてむごい事故が起きた。

セウォル号沈没事故後に「安全な大韓民国」を叫んでわずか6カ月で発生した大型惨事のニュースに市民は不安とうろたえを簡単に鎮められずにいる。インターネット空間では「2月に慶州(キョンジュ)のリゾートで屋根が崩落したが今度は換気口か」「いったい韓国で安全なところはどこなのか」という嘆きが飛び交っている。

外信も、「セウォル号の余波がまだ冷めやらない韓国で再び大型安全事故が発生した。関連法規定の不在と緩い処罰、安全を無視する経済的利益優先主義などでこうした事故が相次いでいる」と指摘した。

問題のなかった換気口のふたがあえなく崩落した今回の事故は典型的な人災だった。大勢が集まる野外公演に対する安全規定が不備な上に換気口もやはり法的な設置基準や管理規定がなかった。その上安全要員をしっかり配置しなかった主宰側の安易な安全管理に「まさか事故が起きるだろうか」という観覧客の安全不感症まで重なった。

一般広場と同じ野外空間は施設ではないという理由で公演安全管理対象から除外されてきた。また、換気口区域は安全規定がないという理由で関係当局の点検をしっかりと受けない法的死角地帯として残っていた。

人気歌手の招請には多額の金をつぎ込みながらも安全はおろそかにした韓国社会の二重的形態も相変わらずだった。大規模聴衆が集まる公演現場に消防車や救急車はもちろん安全フェンスひとつまともに備えておかないお粗末な管理が今回も繰り返された。

これら全て政府が公言してきた「安全な国」とはほど遠い姿だ。事故後夜中にあたふたと展示性の安全閣僚対策会議を開くかと思えば、いまになって地下鉄の換気口一斉点検に出るのもやはりセウォル号事故前と全く変わっていない風景だ。

もちろん事故はいつどこで起きるのか予測は難しい。だが、後進国型の惨事を防ぐための社会安全インフラは高くなった韓国の社会水準と基準を考慮すればすでに備えておかなければならないものではなかったか。できないなら部門別に安全管理規定がない所を捜し出せという新しい規定でも作るべきだ。

人が多い所に行く時に安らかさと楽しさの代わりに常に緊張していなければならない社会は正常でない。

セウォル号事故後に政争にばかりしがみついてきた政界も反省しなければならない。安全な社会のための規定を整備し制度を作るのに与野党に違いはない。究極的には国民ひとりひとりが確固とした安全意識を持つことが重要だ。国民が無関心なら政府も政界も安全に気を遣わない。

 


福島第一で大量貯蔵のトリチウム 泊原発は海に放出

2014年10月19日 14時50分00秒 | 臼蔵の呟き

<北海道新聞>

 東京電力福島第1原発の汚染水に含まれる放射性物質のうち、処理装置で除去できない放射性物質トリチウム(三重水素)について、同原発では地元の反発を受け膨大な量が現地に貯蔵されているが、北海道電力泊原発(後志管内泊村)など全国の他の原発では、発生した同物質は海に放出してきた。他の放射性物質に比べ人体に影響が小さいとして国は一定量の海洋放出を認めているものの、放出量は泊原発で過去25年間に計570兆ベクレル。福島で放出が控えられる中、専門家の中にはこれまでの大量放出を問題視する声もある。

 トリチウムは国内すべての原発で運転中に発生する。北電によると、泊原発では1号機が運転を始めた1989年度以降、毎年トリチウムを日本海に放出している。3号機が運転開始した2009年度は30兆ベクレル、11年度は最多の38兆ベクレルを出した。運転停止に伴い12年度は8兆7千億ベクレル、13年度は5700億ベクレルに減少している。

 泊など加圧水型原子炉では、福島第1など沸騰水型と比べてトリチウムが多く出される。このため泊3基が海に放出できる上限(管理基準値)は年間120兆ベクレルに設定され、福島第1の6基の上限、年間22兆ベクレルを大きく上回る。

 北電などは、これまでのトリチウムの放出について「管理基準値を十分下回っており、健康にも環境にも影響はない」などとしている。一方で、北海道がんセンターの西尾正道名誉院長は「水の形で体内に取り込まれたトリチウムは内部被ばくの原因になり、影響がないとは言い切れない」と反論している。

<トリチウムとはひとつの見解>

 福島第一原子力発電所のタンク付近の観測井戸の水から、高濃度の放射性物質「トリチウム」が検出されています。混迷をきわめる「汚染水」問題で、突如浮上してきたトリチウム。

法定基準値を超えたが

 東京電力は9月14日、観測井戸から1リットル当たり15万ベクレルのトリチウムが検出されたと発表しました。8日の検査では同4200ベクレルだったといいますから、5日間で約36倍、トリチウムの濃度が上昇したことになります。これは法定基準値の6万ベクレルをはるかに超える値です。また、すでに8月19日には、同原発にごく近くの海で採取された海水から同4700ベクレルものトリチウムが検出されたと報じられていました。

 トリチウムとは「三重水素」ともいい、水素の放射性同位体で、放射線の一種であるベータ線を放出します。ただそのエネルギーはセシウムなどに比べて低く、細胞を突き抜けることもできないので、外部被曝を考慮する必要はほとんどありません。生物の体の中にもある水として存在することなどから、問題になりうるのは内部被曝です。

 福島第一原子力発電所周辺の海で、海水におけるトリチウムの測定が行われたことがあるのは、現在約250カ所ある測定ポイントのうち20カ所です。やや少ないのが気になりますが、現在のところ原子力規制委員会を含む関係者や専門家たちの多くはトリチウムを、セシウムなどほかの放射性物質ほど重要なものとみなしてはいないようです。

「健康に影響が出るとは考えられない」

 トリチウム汚染に関して考えなければならないのは、重要なのはその広がりと摂取量です。「まず、これまでのデータを見る限りトリチウムによる汚染は、原子力発電所の敷地内あるいはそのごく近傍にとどまっているようです」と酒井一夫・放射線医学総合研究所放射線防護センター長は指摘します。

 そのうえで重要になるのが、どれくらいの量を被曝するか、ということです。水産庁によれば、魚介類の体に含まれるトリチウムを測定することは技術的に困難で、現在のところ継続的な測定はなされていないとのことですが−−。

 酒井センター長によれば、トリチウムは化学的には水と同じなので濃縮されることはありません。したがって魚介類の体内に海水以上のトリチウムが蓄積されることは考えにくいと思われます。
  
 しかし仮に、海水と同じく1リットル当たり4700ベクレルのトリチウムが含まれる魚介類を1年間で60キログラム食べたとすると、0.005ミリシーベルトの被曝となります。同じ濃度の水を飲むとしても0.051ミリシーベルトです。どちらにしても「健康に影響が出るとは考えられないと思います」と酒井センター長は言います。

 ちなみに日本人は年間1.53ミリシーベルトの自然放射線に被曝し、胸のレントゲン写真を撮られると0.05ミリシーベルトのエックス線に被曝します。