架空通貨
著者 池井戸 潤
女子高生・麻紀の父が経営する会社が破綻した・・・。かつて商社マンだった社会科教師の辛島は、その真相を確かめるべく麻紀とともに動き出した。
やがて、二人がたどり着いたのは、「円」以上に力を持った闇のカネによって、人や企業、銀行までもが支配された街だった。
★この架空通貨、案外世界中にあって、通貨発行量はどこも一定のルールを引き無制限に発行できないようになっていて、架空通貨破綻は起きないことになっていると言います。
小説の一企業の権力で無理やり流通させられる怖さを感じながら、またまた大変面白く読めました。
人生に迷ったら知覧に行け
流されずに生きる勇気と覚悟
著者 永松 茂久 株式会社人材育成JAPAN代表取締役・知覧ホタル館特任館長
◎ 先が見えなくなったとき、壁にぶつかったとき、この場所がいつも僕を救ってくれた。
かつて愛する人を守るために死んでいった若者たちがいた。特攻隊が飛び立った場所、鹿児島、知覧ー。
彼らが命と引き替えに残した未来への想い、あなたはどう受け取りますか?
◎ 大切な人を守るということ
実は、この本の企画構想は10年以上前からあった。
僕はこのテーマを書きたいがために、本を書くようになったといってもいい。
書き始めると、書きたいことが、どんどんあふれてくる。
それはまるで、特攻隊員さんが背中を押してくれているような、不思議な体験だった。
そして、この12年間やってきたことに、ようやくひとつのけじめをつけることができたような気がする。
あとがきより
◎「愛」「感謝」「勇気」「覚悟」すべての答えは知覧にあった。
★晴れている。
わずかに雲はあるものの、五月晴れとはこういうことを言うのだろう。
うん。エンジンも快調。絶好の飛行日和だ。
となりに見える仲間の顔も晴れ渡っている。
この数日間の葛藤が今は嘘のようだ。
鹿児島の最南端にある、開聞岳、別名薩摩富士を左手に見ながら、
僕たちの飛行機は空を飛ぶ。
大好きな日本。
この景色も見納めだ。
目的地までやく2時間半。
まるで走馬灯のようにいろんなことを思い出す。
ふるさとの景色。幼い頃、悪いことをするたびにげんこつをくらった先生。
近所にあった駄菓子屋のおばちゃんのだみ声。
思いを伝えることができなかった同級生の女の子。
あはは。いろんな人とあったな。
そして最後に思い浮かぶのは大好きな両親の顔。
やっぱり僕が男だからなのだろうか。母ちゃんのことを思い出すと、
なぜか涙が出て来る。
母ちゃん、こんどの秋祭り、戻れなくてごめんな。
あー、もう一回母ちゃんに会いてえな。
仲間が窓の斜め外を指差した。
海に浮かぶ目的地が点くらいではあるけど見えてきた。
さて、そろそろ行きますか。
飛行機はキーンという音を立て、急降下が始まった。
「何と残酷な」70年前の話に胸がえぐられる思いです。生きたくても生きられなかった彼ら特攻隊の使命
どんな事があっても戦争は無くさなければなりません。
成人式も無事終わり、着付けスタッフの一員として二十歳のお嬢様の可愛さの中に秘められた大人の感性に
触れ幸多かれと祈ります。
著者 池井戸 潤
女子高生・麻紀の父が経営する会社が破綻した・・・。かつて商社マンだった社会科教師の辛島は、その真相を確かめるべく麻紀とともに動き出した。
やがて、二人がたどり着いたのは、「円」以上に力を持った闇のカネによって、人や企業、銀行までもが支配された街だった。
★この架空通貨、案外世界中にあって、通貨発行量はどこも一定のルールを引き無制限に発行できないようになっていて、架空通貨破綻は起きないことになっていると言います。
小説の一企業の権力で無理やり流通させられる怖さを感じながら、またまた大変面白く読めました。
人生に迷ったら知覧に行け
流されずに生きる勇気と覚悟
著者 永松 茂久 株式会社人材育成JAPAN代表取締役・知覧ホタル館特任館長
◎ 先が見えなくなったとき、壁にぶつかったとき、この場所がいつも僕を救ってくれた。
かつて愛する人を守るために死んでいった若者たちがいた。特攻隊が飛び立った場所、鹿児島、知覧ー。
彼らが命と引き替えに残した未来への想い、あなたはどう受け取りますか?
◎ 大切な人を守るということ
実は、この本の企画構想は10年以上前からあった。
僕はこのテーマを書きたいがために、本を書くようになったといってもいい。
書き始めると、書きたいことが、どんどんあふれてくる。
それはまるで、特攻隊員さんが背中を押してくれているような、不思議な体験だった。
そして、この12年間やってきたことに、ようやくひとつのけじめをつけることができたような気がする。
あとがきより
◎「愛」「感謝」「勇気」「覚悟」すべての答えは知覧にあった。
★晴れている。
わずかに雲はあるものの、五月晴れとはこういうことを言うのだろう。
うん。エンジンも快調。絶好の飛行日和だ。
となりに見える仲間の顔も晴れ渡っている。
この数日間の葛藤が今は嘘のようだ。
鹿児島の最南端にある、開聞岳、別名薩摩富士を左手に見ながら、
僕たちの飛行機は空を飛ぶ。
大好きな日本。
この景色も見納めだ。
目的地までやく2時間半。
まるで走馬灯のようにいろんなことを思い出す。
ふるさとの景色。幼い頃、悪いことをするたびにげんこつをくらった先生。
近所にあった駄菓子屋のおばちゃんのだみ声。
思いを伝えることができなかった同級生の女の子。
あはは。いろんな人とあったな。
そして最後に思い浮かぶのは大好きな両親の顔。
やっぱり僕が男だからなのだろうか。母ちゃんのことを思い出すと、
なぜか涙が出て来る。
母ちゃん、こんどの秋祭り、戻れなくてごめんな。
あー、もう一回母ちゃんに会いてえな。
仲間が窓の斜め外を指差した。
海に浮かぶ目的地が点くらいではあるけど見えてきた。
さて、そろそろ行きますか。
飛行機はキーンという音を立て、急降下が始まった。
「何と残酷な」70年前の話に胸がえぐられる思いです。生きたくても生きられなかった彼ら特攻隊の使命
どんな事があっても戦争は無くさなければなりません。
成人式も無事終わり、着付けスタッフの一員として二十歳のお嬢様の可愛さの中に秘められた大人の感性に
触れ幸多かれと祈ります。
巨大企業に生きる人、中小企業で働く人、大企業と小企業、人と人が複雑に絡み合い
最終章で、すべてが一本の筋につながっていく痛快さ。
巨悪と思われる存在が、ボタンの掛け違いから起きた出来事に派生し、
望まない結果をもたらし、潰えていく因業のなれの果て。
虚無感を感じるほどのテーマの大きさやむなしさに対しても
最後には爽やかさを味わえる読後感があります。
銀行を舞台にしていながら、描かれた社会や人々の人生には
だれでもが共感を抱くものがありますね。
「特攻」については、気軽には語れない重さを抱きます。
生命をささげた二十歳そこそこの若者
(我が子よりも若い青年、生きていれば亡父の世代)
その時、日本の将来を思い描いた「国の姿」はどのようなものだったでしょう?
今の日本人はそれを想い起して生きていくことが大切だと思っています。
爽やかさを味わえる読後感があるからこそ
池井戸潤さんの小説は次から次へと読みたく
なるほどはまって行きますね。
自分のまわりにいる人たちと重ね合わせて
考えたりもしてしまいます。
戦争で生命を捧げなければならなかった若者、
将来の国の姿をせめて安堵なものであって欲しい。
精一杯生きなければ恥ずかしいですね。
年を語り続けて平和な今日があると、おもいます。今は、平和ぼけしてましね。でも
流されずに生きる勇気と覚悟が「知覧」にはあると
言われます。
人生の節目にこういう事を思い出すのも大切な事
のように感じますね。
戦後70年、そしてこれからも語り続けて平和な国で
あって欲しいと願います。