「黄金のバンタム」を破った男
著者 百田 尚樹
打たれても打たれても前に出る男は、こんなにも美しい・・・敗戦から十余年、十九歳で世界王座についたファイティング原田。三年後、史上最強と言われていた「黄金のバンタム」エデル・ジョフレを破り、日本人初の二階級制覇。だが時代の寵児となった原田の前に、世界の強豪が立ちはだかる。1960年代、日本人を熱狂させた男の戦いを描きつつ、昭和の”熱”を見事再現したノンフィクション。 (表紙より)
★大変面白かった。ボクシングのことやファイティング原田のことは名前くらいしか知らず、また世界と戦ってきた選手の戦後の日本人に、希望と光と誇り与えたチャンピオンの話を読むだけでもジーンときます。
ファイティング原田だけでなく、彼を取り巻く人々についても丁寧に書いていて、昭和の熱気を百田さんは感じさせてくれます。ボクシングを見る目は確かに変わったかも・・・。
ぼくらの祖国
著者 青山 繁晴
略歴 神戸市生まれ。慶應義塾大学文学部中退、早稲田大学政治経済学部卒業。
共同通信社の記者(経済部、政治部など)、三菱総合研究所の研究員を経て株式会社独立総合研究所(独研)を創立。現在、代表取締役社長・兼・首席研究員。
近畿大学経済学部客員教授(国際関係論)。経済産業省の総合資源エネルギー調査会・専門委員、内閣府原子力委員会・専門委員、海上保安庁の政策アドバイザー。
専門は、エネルギー安全保障/核セキュリティ、危機管理、外交・安全保障、国家戦略立案。
テレビ、ラジオ出演や多数の講演をこなす。
一の節
きみは祖国を知っているか。
あなたは祖国を知っていますか。
ぼくは知らなかった。
なぜか。
日本の学校では、教えないからだ。日本の大人も、語らないからだ。
きみも、あなたも、ぼくもみんな日本国民だ。だけど日本をそこく、祖国として考えたこと、はっきり祖国として意識したことが、どれほどあるだろうか。
東日本大震災と福島原子力災害が起きてしまった後の日本でこそ、それを問い直したい。わたしたちは震災で、根っことは気づかないで根っこであった何かが、ただの一撃で、見渡す限り壊れることを知った。
しかしそれは、ぼくら日本国民の、あまりに尊い共通体験でもある。
行方がいまだ分からないかたがたを含めて二万人近くの同胞の命を喪い、原子力災害によって福島のひとびとの人生を根こそぎ狂わせ、その産み出す放射性廃棄物を考えればおよそ百年先の子々孫々にツケを回す。
その無残な現実を通して、わたしたちは、根っことは気づかなかった根っこ、大きくて深い土台があったことを、これまでの立場の違いを超えて、知りつつある。
ぼくが学舎に通っていたとき、小学校、中学校、そして高等学校でも、祖国という言葉を教室で、またふだんの生活で聞いたことがなかった。
聞いたことがないことを、考えたり、意識したりすることは難しい。
大学に進み、二十歳を過ぎても、「祖国とは何か」を考えさせる講義は、ただのひとつもなかった。
しかし、ぼくにもきみにも、あなたにも祖国はある。ただ日本に生まれ、日本に住んでいるだけではなく、祖国としての日本がある。・・・等々
★読み始めは何を言われているのかピンとこなかったけれど、読み進めていくうちに、我が祖国たる日本をなしているのは国民でありその祖国を守るために多くの祖先が必死で戦ってきた歴史がある。
そしていま残念なことに、日本国民は祖国の大地、海を汚してしまった。私たちにはもう一度汚れの無い海を取り戻して子孫に伝えるべき義務がある。
また、自国領土内の資源は他国に略奪されるまま放置し、国際石油資本が高値でオファーする原油や外資企業が作った原発を諾々と受け入れてきた日本。私たちは、我が祖国のために何をすべきか、考えさせてくれる最高の本だと理解することができました。
祖国って何だろう?明確に答えられなければ、是非お読みになってください。
著者 百田 尚樹
打たれても打たれても前に出る男は、こんなにも美しい・・・敗戦から十余年、十九歳で世界王座についたファイティング原田。三年後、史上最強と言われていた「黄金のバンタム」エデル・ジョフレを破り、日本人初の二階級制覇。だが時代の寵児となった原田の前に、世界の強豪が立ちはだかる。1960年代、日本人を熱狂させた男の戦いを描きつつ、昭和の”熱”を見事再現したノンフィクション。 (表紙より)
★大変面白かった。ボクシングのことやファイティング原田のことは名前くらいしか知らず、また世界と戦ってきた選手の戦後の日本人に、希望と光と誇り与えたチャンピオンの話を読むだけでもジーンときます。
ファイティング原田だけでなく、彼を取り巻く人々についても丁寧に書いていて、昭和の熱気を百田さんは感じさせてくれます。ボクシングを見る目は確かに変わったかも・・・。
ぼくらの祖国
著者 青山 繁晴
略歴 神戸市生まれ。慶應義塾大学文学部中退、早稲田大学政治経済学部卒業。
共同通信社の記者(経済部、政治部など)、三菱総合研究所の研究員を経て株式会社独立総合研究所(独研)を創立。現在、代表取締役社長・兼・首席研究員。
近畿大学経済学部客員教授(国際関係論)。経済産業省の総合資源エネルギー調査会・専門委員、内閣府原子力委員会・専門委員、海上保安庁の政策アドバイザー。
専門は、エネルギー安全保障/核セキュリティ、危機管理、外交・安全保障、国家戦略立案。
テレビ、ラジオ出演や多数の講演をこなす。
一の節
きみは祖国を知っているか。
あなたは祖国を知っていますか。
ぼくは知らなかった。
なぜか。
日本の学校では、教えないからだ。日本の大人も、語らないからだ。
きみも、あなたも、ぼくもみんな日本国民だ。だけど日本をそこく、祖国として考えたこと、はっきり祖国として意識したことが、どれほどあるだろうか。
東日本大震災と福島原子力災害が起きてしまった後の日本でこそ、それを問い直したい。わたしたちは震災で、根っことは気づかないで根っこであった何かが、ただの一撃で、見渡す限り壊れることを知った。
しかしそれは、ぼくら日本国民の、あまりに尊い共通体験でもある。
行方がいまだ分からないかたがたを含めて二万人近くの同胞の命を喪い、原子力災害によって福島のひとびとの人生を根こそぎ狂わせ、その産み出す放射性廃棄物を考えればおよそ百年先の子々孫々にツケを回す。
その無残な現実を通して、わたしたちは、根っことは気づかなかった根っこ、大きくて深い土台があったことを、これまでの立場の違いを超えて、知りつつある。
ぼくが学舎に通っていたとき、小学校、中学校、そして高等学校でも、祖国という言葉を教室で、またふだんの生活で聞いたことがなかった。
聞いたことがないことを、考えたり、意識したりすることは難しい。
大学に進み、二十歳を過ぎても、「祖国とは何か」を考えさせる講義は、ただのひとつもなかった。
しかし、ぼくにもきみにも、あなたにも祖国はある。ただ日本に生まれ、日本に住んでいるだけではなく、祖国としての日本がある。・・・等々
★読み始めは何を言われているのかピンとこなかったけれど、読み進めていくうちに、我が祖国たる日本をなしているのは国民でありその祖国を守るために多くの祖先が必死で戦ってきた歴史がある。
そしていま残念なことに、日本国民は祖国の大地、海を汚してしまった。私たちにはもう一度汚れの無い海を取り戻して子孫に伝えるべき義務がある。
また、自国領土内の資源は他国に略奪されるまま放置し、国際石油資本が高値でオファーする原油や外資企業が作った原発を諾々と受け入れてきた日本。私たちは、我が祖国のために何をすべきか、考えさせてくれる最高の本だと理解することができました。
祖国って何だろう?明確に答えられなければ、是非お読みになってください。