自分の高さ

アイドルグループのメンバーを襲撃したのは彼女らが自分と違って”成功”していることに不満を持ったからだ、などと”犯人”は述べたというニュースがあった。
高みに登った”成功者”が不満で、自分と同じ高さまで引きずり下ろしたい。
一言で言えば「ねたみ」なんだけど、そういう負の感情っていつの時代にもある。
その「ねたみ」という言葉自体が”負”のものであるので、それを表に出すことはハズカシい事とされてきたよ、以前は。
だもんで、反転して「仰ぎ見る」存在としてアイドルを、それこそ象徴化して、負を正の力に変える事もして来たんだよ、以前は。
自分と同じ高さまで誰かを引きずり下ろしても、溜飲は下がるけど、自分の地位が上がるわけでもない。
自分がしなければならないのは、自分の地位を相対的にではなく絶対的にあげる事なんじゃないのか。
それには自分を「努力」という死にかけた言葉に向き合わせなければならんのだけど、なかなかできる事じゃない。
だからその高さに留まったままになるんだろうね。
それでも努力したって何の結果も生まない事がほとんどなんだけど、努力した結果ダメだった、という結果は生む。
でも頑張ったんだから、次また努力すれば実を結ぶかもしれない。
そのために努力出来ることはわかったんじゃないのか。
自分の高さを持ち上げていく人って、そうやってずっと努力を続けている人だと思うんだけど。
学生時代に陸上競技をしていたけど、練習してもちっとも速くならないし、練習はキツいし、走るのをやめたくなるし、実際にもう一歩自分に負荷をかける事が苦しくてできない毎日だったな。
それでもやめなかったのは、努力すれば少しずつでも記録が向上するかもとのはかない望みからだったな。
もちろんはかない望みのままで終わったんだけど、ムダな努力も必要だったなと今では思うんだよね。




尾崎町3丁目の街並み 3
大阪府阪南市尾崎町3丁目
撮影 2014年7月12日 土曜日 14時15分