家周辺の木々は、落葉樹の大部分の葉が落ち丸裸。
その中に、もぎそびれた柿の実が重そうに、
しかも、完熟色でおいしそう。
この光景は、別して我が家特有なものでない。
霜が降りるほどの今朝の気温は、氷点下。
たぶん、かき氷のようにガキガキに凍っているはず?
食べて見たい欲望にかられ、長い竿を使い採ってみた。
意外に柔らかい、ふぁふぁしている。
もっと、硬くなっているはずとの予想が外れた。
口にしてみると、これが意外とおいしい。
が、少し渋みが口の中に残る、もちろん気になるほどではない。
子供のころ、遊び疲れて腹をすかし、
口に入るものなら手当たり次第食べたものだ、こんなことは当たり前であった。
家裏に稲わら保管のため、藁の根元を外に穂先を中にして丸く寝かせ、
3mぐらい積み重ねていた。
これを「みよ」と呼んでいた。
渋柿は、この「みよ」に差し込んで、
柿があんぽに熟すまで待った。
時々、取り出し熟度を確認しながら待った。
こうして、子供時代はおやつを確保していた。
今朝、冷たいあんぽ柿を食べながら、云十年前をしのぶことになった。
その時代の家裏の様子も目にうかぶ。