私が23年間サラリーマン生活を送った会社の元社長が亡くなった。
山種証券(現SMBCフレンド証券)の2代目社長 山崎富治さん。
謹んでご冥福をお祈りします。
創業者は相場の神様と言われた 山崎種二。 その次男です。
「神様の息子」という事で色々と人知れぬご苦労も多々あったのではないかと
思っております。
ただ、神様ではないけれど、2代目ならではのユニークな発想を持った経営者でした。
そのひとつが 報告・連絡・相談 の頭文字をとった「ホウ・レン・ソウ}。
今では新人研修や経営セミナーで広く使われているこの言葉、実はこの
山崎富治さんが発案したものだったのです。
早速本まで書いたりして。
まずは社内キャンペーンを始めようと。
名付けて「みんなでホウレンソウ!」
最初にこれを聞いた時、お茶を吹き出しまして(笑)
おまけに毎月1日にはホウレン草の現物を社員全員に配布すると。
これには社員全員「ついに社長、きちゃったか?」と思いましたね。
実際に各部署にダンボールで生のホウレン草が届いた時には涙しました(笑)
ただ、このネタはユニークな経営発想という事で各マスコミが取り上げてくれて
一躍、「報・連・相」という語呂合わせがコンセンサスを得る事になったのでした。
ただ、流石に生のホウレン草は評判がイマイチで…もらっても困るもんね。
後にホウレン草製品(インスタント味噌汁とか春雨とか)に変更されました。
さて、このキャンペーンの反応に気を良くした山崎社長、「野菜シリーズ」と
称して半期ごとに語呂合わせフレーズを打ち出し始めた!
覚えてる限り羅列すると…
ダイコン もっと大胆に根気よく カイワレ大根セット
シイタケ 仕事一番、楽しく健康 乾燥シイタケ
アズキ こまめに働こう アズキ、餡子
ネギ NEVER GIVE UP! 下仁田葱
とまあ、ここまでくると語呂合わせというより駄洒落シリーズです(笑)
最終的に疲れたのか、原点のホウレン草に戻りました。
話は戻りますが、当初この話題がマスコミに取り上げられた時期、週刊誌が
取材に来ました。かの週刊文〇です。
当時本社勤務だった私は召集をかけられました。
手が空いてる奴みんな来いって。
大会議室でホウレン草の授与式の模様を撮影するからと。
要はヤラセ、もとい、演出効果(笑)ですよ。
で、何故か私が先頭で専務から恭しくホウレン草を受け取る事になって…
「発売はいつ頃ですか?」
「だいたい2週間後ぐらいです。巻末グラビアに載ります。」
いよいよ私も全国誌デビュー!
で、待ち焦がれた発売日、買って見たけど全然ホウレン草のホの字もない!
見事に記事は飛んでしまってまして…
ソ連の ブレジネフ書記長が死んだのだ…
そらそうだ。