20年前、君は産声もあげられない程、瀕死の状態でこの世に生まれて来た。
すぐに産院から救急車に乗って一緒に横浜を走り回ったね。
思えば、あの時から君と一緒に走る人生がスタートしたんだな。
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病院での診察結果は横隔膜ヘルニア。
内臓の位置が全て横隔膜の上に入り込んでいました。
すぐに開腹手術。その後は生死の境を行ったり来たり…
本当に大きくなれるのだろうか。
親としては、ただただ「生きて欲しい。」それだけを祈っていました。
1歳になるまでの間に2度に亘る手術をしましたが、幸いにして術後の後遺症が
残る事もなく元気に成長し、無事に就学する事が出来ました。
お腹には大きな傷跡が残っていますが、それが彼の生きている「証」と思っています。
発達の遅れについては、比較的早く判っていました。
「今度はなに?自閉症?あ、そう。」
彼の生い立ちのおかげで私もすっかり鍛えられ、動ずる事もありませんでした。
私と家内、そして5歳上のお姉ちゃんの3人でしっかり育てていこうと。
現在は自動車部品メーカーでのライン作業に従事しています。
心身ともに充実した毎日を送っています。
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無事に成長出来ただけでなく、今じゃ他の誰よりも丈夫な身体になってくれたね。
立派なアスリートに成長した。父さんの誇りです。
20歳…大人への第1歩を踏み出した訳だけど、まだまだ人生のスタート地点です。
次の20年、そのまた次の20年…
また一緒に走って行こう。(今度はもう少しゆっくりね!)