ふたりの生活。

東京の下町で暮らすふたりの生活

小さな戦いに勝利した夫。

2009-05-29 | 

 

その日、私達は結婚3周年の記念行事という名目で

えぐぜくちぶな街を徘徊していた。

 

夜景きらきら。

とってもキレイな街並みにゆれる街灯。

ムード満点。

なんたって 結婚記念日なのだ。

いいじゃないか。たまには。

 

で、

突然、

「ま」さんが立ち止まった。

ナニカのスペシャルなパフォーマンスだろうか?

それにしても 唐突だ。

表情が変わり始めた。

何があったのか?

苦しげに見える。

更に苦しげだ。

重篤な問題が発生したのに違いない。

 

緊張が私にもひしひしと伝わる。

が、

ほどなく 表情も緊張も緩んだ。

 

「ナニが起きたの?」私は尋ねた。

 

「ま」さんはちょっと考えて

『ミノ キケンヲ カンジタノジャ・・・』

・・・と 

元・関西の子供特有の顔つきをして見せた。

 

身の危険・・・・

いや、

実の危険。

 

実弾の発射はご遠慮申し上げる。

 

 

 

「ま」さんは

人知れず 歩きながら お尻の空気砲を撃つ。

しれっとした表情で

当たり前のように、

 『ぶ ぶ ぶ  ぶぶ・・・』

見事なスナイパーぶりである。

 

 

今回もそうしようとして 直前で

出ては後が面倒くさいモノの存在を感知したらしい。

 

あの苦悶に満ちた唇の歪みは

出ようとしたモノを ひっこめようとして自然発生的に表れた、 

ある意味「ま」さんの<欲望と理性の戦いの象徴>だったようである。

 

どうでもいいけど、

大変なことにならなくて良かった。