ふたりの生活。

東京の下町で暮らすふたりの生活

理想のブリーフが無ければ作っちゃえ!=縫製編=

2009-01-19 | 

生地を買った翌日、 「ま」さんはお仕事で観光地に行っていた。

観光はしてないらしい。

風光明美な場所で 大の男が集合して あーだこーだをする会らしい。

酒は出ない。しごくまじめな集まりなのだ。

 

「ま」さんがどこで何をしてるかは本筋には関係ないが

緑の高原で野の花を摘み 花冠なぞ編む夫を想像しながら

「ち」は部屋にこもって 裁縫をした。

 

4本ロックや家庭用電子ミシンがあれば すごくキレイに作れるのだろうが

あいにくそんなものは持ってないので

親戚にもらった直線しか縫えないミシンと 3本ロックで頑張った。

あ゛、3本ロックがあるだけ 恵まれてるかも。

 

午前中に始めて うんうん唸りながら 夜には完成。途中で息抜きしすぎたかも。

まずは型紙通りの地味な黒いブリーフ。ベージュのライン入り。

 

形になったら試したくなるのが製作者の性で 当然のように 自分で穿いてみた。

・・・横も前もブカブカで さっぱり具合がワカラナイ。

余っている<大事なトコが納まるべき部分>に

トイレットペーパーの芯を入れてみたりしたが 無駄だった。

 

「ま」さんは全然帰ってくる気配が無い。

 

一枚目を本人が試さずに二枚目にかかるのは不安であったが

ヒマだったので 作りはじめた。

 

ただ どうせ二枚目を作るなら デザインを変えようと思った。

ブリーフは前の切り替え部分の縫い方が複雑だったので

そこは続けて裁断してみることにした。

 

縫ってるうちに それは<ビキニ>だと気付いた。

 

「ま」さんにビキニとは驚きの取り合わせだが とりあえず作り始めたので続行した。

 

ウエストゴムを縫い付ける手前まで進んだとき

もし、このまま帯ゴム無しで 細ゴムを通したら

せくすぃ~な ビキニに仕上がるなぁ。。。と思ったが

「ま」さんの激しい抵抗が予想される。

 

とりあえず 一晩考えることにした。

 

 

 

 

 

 


理想のブリーフが無ければ作っちゃえ!=買出し編=

2009-01-18 | 

翌日、「ち」は 生地を買いに行った。

綿100%で できればフライスかスムス。

 

かっちょええのを作るぞぉ!!!と やる気満々。

 

「赤は外せない。」

「ボーダーもいいよねぇ・・・。」

「プリントものも魅惑かもなぁ。」

・・・と 胸をふくらませて生地屋に行ったが

冬物真っ盛りで ニット地はとっても少ない。

かさばるウール類がスペースをとっているのだ。

ニット地で色が選べるのは裏起毛などのトレーナーになりそうな厚みのやつだったりフリースだったりする。

もちろんそんなんではブリーフは難しいので

端っこの方に積み上げられたを懸命に捜索する。

 

生地屋の山の中には いろいろな逸材が隠れている。

トレンディ?なプリントもの。繊細なレース。ダンサー御用達のラメラメ。

スケスケのペラペラ。 ガチガチのゴワゴワ。。。。

どっかの放出品なのか 混率も定かではない特価品がまさしく山積み。

たいへん見ごたえがある。。

 

で、

結局 黒いリブフライスと天竺ボーダーに決めた。

山の中からじゃなくて 裏起毛の横っちょで小さくなってたやつ。

狭い選択肢で最高のものを選んだという 後ろ盾が無い自信にあふれた「ち」。

 

始めから奇天烈な生地を選ぶと 「ま」さんが拒否反応を示すかもしれない。

無難なのが一番だ。

 

『トーマスとかは絶対にやめてくれよ・・・』って言ってたし。

 

 

 

そして 

付属品をそろえなくてはならない。

まずは ゴム。

幅広の柄ものとかがあるといいなぁ・・・という微かな願いは あっさりと裏切られ

もっと大きい手芸屋さんがある街に行けばよかったと思いつつ

とりあえず、カラーゴムがあるだけでも御の字。

せめて 配色で 何とかしよう。

 

そしてトリミング用の折れテープ。

ゴムに合わせて適当に。

もはやこだわりは どこにもない。

 

完成予想図を頭の中に描いてみたが

ちっとも魅力的じゃない。

なんか 地味だ。地味すぎる。

 

でも、まぁ、

とりあえず、作ってみよう。。。

足取りは重かった。

 


日本橋にて

2009-01-18 | おでかけ
日本橋の路地裏にある、
ゴキブリが油でぬるっとした床を走り、
湯呑みも満足に洗えていない某腐れ天ぷら屋で、
不快でやるせない気持ちにさせられ、
口直しに【illy】にやってきました。
天井も高くて清潔で180度違う世界で気分転換

理想のブリーフが無ければ作っちゃえ!=仮縫い編=

2009-01-16 | 

先日書いた 「ま」さんのブリーフだけど

探すより作っちゃった方が早いということで

「ち」が頑張ることにした。

 

GAPのを参考に型紙を作り

仮縫い用の生地を買いに行こうと思ったけど

よく考えたら仮縫いなんだし 生地なんて何でもいいので

引き出しの奥のボロいTシャツをチョキチョキ切って縫い合わせた。

 

「ま」さんに元Tシャツの仮縫いブリーフを穿かせた。

白いし 青いチャコが見えるし 縫い代がたくさんついてるし、まるでおむつ

シャツをたくしあげ おなか半出しの無防備な「ま」さん。

鏡の前であーだこーだ理想を語る。

 

『やっぱゴムはもっとしっかり腰に安定する感じで、前中心の上端は水平にして・・・』

『ここ(足の付け根)はもたつかないように・・・・』

『大事なトコのホールド感がどうも・・・』

 

通常はマチ針で補正をするのだが

脱ぐときに危ないし

「ま」さんは「ち」の手先の器用さを基本的には全く信用していないので 

安全ピンで代用。

しかし 針が太いだけに生地に刺さりづらいゆえ 余分な力を入れなくてはならず

かえってあぶない。

安全ピンが安全なのは ピンが閉まっているときだけだと思う。あたりまえだけど。

刺さったら痛そうだなぁ・・・と びくびくの二人。

 

前股上を深くし、前脇を細目に、ゴムはきつめに、前中心のカーブを調整。

どうせ作るなら 満足していただきたい。

立てヒザで テーラー気分を味わう「ち」である。

 

「ち」はスケベなことは一切考えず必要な行為をしているだけなのだが

ブリーフの中に手を突っ込まれる方の「ま」さんは プロのモデルでもボトムトルソーでもないので

なかなか複雑な按配らしい。

時折 恥ずかしげに腰をくねらしたり 

『自分でやるよぉ・・・』とばかりに 大事なトコの向きを調整したりする。

やりづらい。

 

 

ブリーフの仮縫い作業って 夫婦ならではだと思う。

いくら必要だとは分かっていても

他人の下着の中に なかなか手は突っ込めない。

 

 

 

で、

仮縫いは終了。

ちゃんと縫えれば かっこいいのができるかも。

ちゃんと縫えれば。