繁浩太郎の自動車と世の中ブログ(新)

モータージャーナリストとブランドコンサルタントの両方の眼で、自動車と社会をしっかりと見ていきます。

若者とクルマの相性

2018-04-30 14:38:32 | 日記

若者とクルマ

 

●そもそも「若者」とは・・。

「ゆとり教育世代」とは1987年4月2日生まれ~2004年4月1日生まれの人で、2018年では14才〜31才。

世代価値観としては・・・理解しやすいように、極端に誇張して書いています。

・仕事においては自分が主体的に動く必要性を感じていない。

 お客様意識が強い。

・「自分に何かやってもらいたいことがあるなら、先輩・上司の方から自分の元にやってきて頼むべき」と思っている。

・家電業界等の事例や地震を経験したこともあり、大きな変化は来るものだと考え、会社の将来に希望を持たない人が多い。

・いつなくなるかも分からない職場にはあまり重きを置かない。

・主にプライベートを重要視。

・家族や友人など、なくならずにいてくれるものを大切にする傾向。

・しかし、結婚は面倒。

・会社の人間関係は継続性のないものと考えている。

・コツコツと努力を積み重ねた結果での成功体験をしてきていない。

「自分でインターネット検索すればなんでもすぐ分かる」

・すぐに成果の出ない仕事は苦手。

・世の中〜会社〜自分、大変な将来不安を持っている。

・何がおこるかわからないので、スキルを身に着けることに関心がある。

・視野が狭く、自分の成長に無駄だと思うことは不合理と感じ避けようとする。

・年上の人間との関わり方がわからず、萎縮してしまう。

・草食系男子

恋愛に対する興味が薄く、恋人を作ることも煩わしいと感じている。

・費用が会社持ちの飲み会でも、参加したくない。

・ギャンブルには手を出さない。堅実。

・生まれながらに不景気だったせいか、モノへの執着がなく、まさにモノからコト。

・バブルのような好景気を知らないので、消費意欲は元々ない。

 

色々と調べると、若者(ゆとり教育世代)はこう言う風に世の中で言われている。

これでは、モノのターゲットユーザー」にはならないと思ってしまいますよね。

勿論、異なる価値観の若者も居るでしょうが、これらは傾向でして無視はできません。

つまり、元々クルマという大きなモノに対する価値観は少ないという傾向です。

 

逆に、自分の未来を重ね合わせられる夢があれば、のってくる可能性はあるのかもしれません。

 

 

●クルマの造られ方

クルマ創成期のカーデザイナーたちは、 自分自身の夢や憧れに対して、創造力を膨らませ流線形を描き 、そこにはクルマに対する大きな想いがあった。

 

今では、シュミレーション設計により、空気の流れから衝突性能などほぼ全てのハード項目から、WT/COSTまで全て机上でシュミレーション出来てしまう。

デザイナーだけでなく開発者達が想いを持つ必要も場面もない。

 

だれがやってもコンピューターの答えは同じだ。

おのずとコンピューターの計算結果のお陰でデザイン/設計はどのカーメーカーも同じようになっていく。

しかも、クルマの開発は既に50年以上の長きに渡っており、走行性能や衝突性能、燃費性能などの設計要件が成熟しており、さらに生産要件、販売要件など、あえて新しい事をチャレンジしない限り、設計/デザインは破綻なく手慣れた範囲で造られていく。

それにはメーカー間の差が少なくなることを意味する。

せめてフロントの顔に「つまらない個性」をデザインするだけだ。

一例として、BMW3シリーズとメルセデス・ベンツCクラスのサイドビューは似ていることを示そう。

 

 

 

結果的に、人間の創造力を活かした設計やデザインはやりにくくなっている。結果的にコモディティ化だ。

人の想いを入れない限り、個性的で人を感動させるデザインはできない。

 

 

●若者とクルマの結婚

もう35年ほど前になるが、新入社員で入ってきた青学シティボーイ?の後輩は、当時私に「クルマの運転を楽しいと思ったことは一度もない」「便利だから使っている」「維持費は負担になる」「クルマはカセットの音楽を大きな音で聴ける部屋」「追い抜かれても平気」などと私の問に答えて私をビックリさせた。

その後輩は、初代のホンダシティを入社後従業員販売で購入し、機嫌よく乗っていた。

当時のシティはCVCCであまり走らず、そこがその後輩や一般の若者ユーザーには良かったようだ。

(80年代後半のマツダ・ユーノスロードスターも実はスポーツカーでありながら非力なエンジンだから、素人でもクルマを操る楽しさを垣間見ることが出来たのだと私は確信している。)

結果論的になるが、シティは「走らない」というユーザーの声を聞いて、ターボモデルを追加した。

当然まだ多くいた走り志向の若者にはウケた。

しかし、その後ターボ2という外観も走り志向でオーバーフェンダーなどマッチョデザインにして、都会的センスで廉価なシティブランドは終わった。

 

今、考えてみると、その後輩は「先行層」だったと思う。

その頃から、若者のライフスタイルは変化してきていたのだ。

 

今の若者が飛びつくとしたら、それは「自動運転」や「つながる」・・メルセデス・ベンツのいうCASEのようなものだと思う。

しかし、CASEはカーメーカーの差は採用時期だけであとはコモディティ化する。

CASEまでに、もっといい走りや乗り心地、快適性、利便性などはドンドン上がるだろうが、それらには若者は飛びつかないということがなんとなくわかる。

 

若者とクルマの結婚は、クルマ側は一生懸命ユーザーのことを考えて造っているつもりかもしれないが、造り手のクルマ側から破談にしているのだ。

時代とともに変化してきている若者に対してクルマの造りて側の価値観は変わっていない。

男女において、好きな人が出来て、「なんとかしたい」と思うなら、相手の価値観を徹底的に調べて、それをベースにアイデア絞ってアプローチすれば、ほぼ落ちる。

これは確かに、今の若者からすれば「面倒」なことだ。

でも「好きという想い」「なんとかしたいという想い」が強ければ、行動に出られるはずだ。

想いがないなら、そういう人って生きているのかな?と思ってしまう。

若者はユーザーでもあり造り手でもあるのだ。

「上司の指示がなくても、自分で積極的に想いをもって欲しい。行動にもうつして欲しい。」

そうすれば、自分で自分の人生を造ることができる。

 

 


クルマの運転マナーと提案 ①

2018-04-25 09:18:47 | 日記

今回から、最近のクルマのマナーについて、書いていきたいと思います。

クルマの運転にマナーが必要というのは皆さん異論のないところだと思いますが、気になるのが「法律さえ守っていればいい」という運転をするドライバーが多くなったように思います。

つまり、マナー無しの運転です。

法律を守った運転でも、というか法律を守っているだけの運転では、まわりに迷惑をかける場合もあると言うことを言いたいのです。

テレビなどのメディアは政治の世界での「法律にふれていないからOK」という言動を多く報じています。

そのせいか、クルマの運転の世界でも「法律にふれていないからOK」となるのか? どうかは、よくわかりませんが。



今回のお題は「右折」。

右折車線のない、片側1車線の道路で右折です。

右折時に車線の中で対向車が無くなるのを待つパターンをAとします。

皆さんは、Aパターンですか?

このパターンが多いのです。きっちりと法律を守っています。

 

 

しかし、これでは後続車は右折車が行くまで、止まらざるをえません。


また、車体を右側へ回頭して待つBパターンでは、夜の場合対向車は右折車のヘッドライトで幻惑されてしまいます。

 

この止まり方は、ロスなどではみかけません。マナーが良く守られています。

さらに、対向車への幻惑だけでなく、この右折車は右にハンドルを切っているために、もし後突されたら対向車線に出てしまい、対向車と衝突というかたちになる可能性があります。

「右折で止まる時は、ハンドルを真っ直ぐにし、クルマを道路と並行にしたいものです。」


話がそれましたが、私が提案したい右折時の止まり方は、Cです。

車線をまたいで止まります。


これだと、細心の注意は必要ですが、後続車も対向車もスピードを落としてとりあえず通行できます。

渋滞になりにくいです。

勿論、言うまでもなく、1車線の幅が狭い道路では無理です。


私が、40年程前に運転免許証を取りましたが、その頃の大阪では殆どのクルマがこういう右折の待ち方をしていたと記憶しています。

今の大阪の道路事情はわかりませんが、これは良い習慣というか交通の流れを考えたマナーだと思います。


今回は「右折」でした。

次回から、様々なテーマで提案していきたいと思います。




 


カマロ試乗して感じました。クルマの楽しさ。

2018-02-20 16:04:26 | 日記

カマロって、自動運転や燃費などの現在の効率や品質を向いたクルマ造りからは少し離れている。

というか、時代性は意識するものの、自動車の楽しさの車造りを守っているように感じる。
言い換えるとブランドをシッカリと守っているともいえる。

自動車離れと言われますが、作る方も楽しさ軸のクルマ造りを特に日本車はしていないように思う。
メーカーが異なっても、各車のウリ文句はほぼ同じですよね。

楽しさといっても難しいが、とにかく「個性、ブランド」かなと。
(あと、造り手が楽しんでいるかどうか・・・。)

あいつはこんなやつ、こいつはこんやなつ、と個性が最低限必要なのではと思う。
でないと楽しくない。(友達関係と同じ。)


燃費などを良くするのは良いことなのだが、そこへのアプローチが効率だけでやるから、どれも同じになっていってしまう。

カマロは、クルマの楽しさ、ブランドとしてのカマロらしさを守りながら、燃費や走りのフィーリングからディスプレイのデザインまでアップデートしている。

カマロの造り手は、造り手としてやるべきこと、ユーザーのためにやること、がクリヤーになっていて、売らんがためだけではないクルマ造りが出来ているように思う。
最初から台数を狙ったクルマは個性が無くなり、楽しさなんて感じない。
カマロはそういう意味で、存在感のある楽しいクルマになっている。

学生のころ、良くヤンチャして遊んだ友達が、ヤンチャさは残しながらも、キチッと社会の中で暮らしてる。
そんな、友達に、久々に会ったような気持ちだった。
 
カーメーカーの価値観として「台数売れたクルマは良い車」としていると、世の中はツマラナイクルマだらけになる。
世の中車離れと言われて久しいのに、カーメーカーはまだわからないのか?
 
「開発者はわかっているが、社長以下のお偉いさんがわかっていない。」といういい訳をする開発者は今一度考えて欲しい。
 
カマロの記事も、ついでに読んでください。
大磯の吹きっ晒しの駐車場で、ものすごく寒い中で撮っていただいた写真が載っています。笑えます。
しかし、寒かった。
 

シボレー カマロ試乗記 クルマ本来の楽しさを持っているhttps://autoprove.net/column/it_says/164948/3/ 


自動車のチェーンの功罪

2018-02-19 11:45:31 | 日記

1月の末に、東京でも大雪が降って交通網が混乱した。

私は、スタッドレスタイヤを毎年はいている。12月から3月末をメドにしている。

1月の末の大雪の時は、クルマで杉並区から環八を通って神奈川県の町まで、クルマで出かける用事があった。

出かける前のテレビで、東名は通行止めで、国道246は多摩川の橋の上で渋滞しているのが確認できた。

覚悟を決めて、家を出てグーグル・ナビを確認すると第三京浜を通るルートがオススメ経路だった。

第三京浜は通れるのだと思って、渋滞の環八を行き第三京浜の入り口までやっとのことで来たと思ったら、第三京浜も通行止めだった。グーグル・マップでは通れることになってたのに・・・。

それからが、大変で、いわゆる裏道・・・申し訳ないが、山坂の住宅街も通り抜けて、神奈川県の町まで行ったが、途中で捨ててあるクルマを多く見た。スタックして置き去りにしたクルマだと思う。

また、スタッドレスタイヤをはいていないクルマも多く見かけた。

チェーンをはいているクルマは少なかった。

いずれにしても、神奈川あたりの住宅街は山坂が多くあり、このあたりに住む人にとって、普段雪がなくてもクルマのエンジンがうなるほどの坂道なので、大変だろうと思う。

しかし、このあたりのクルマは当然のごとく滑り止めは何かしら装着していた。

 

この日一日で雪は溶けず、家の周りでは2〜3日残っていたが、環八等の主要道路は直ぐに路面から雪は消えた。

 

しかし、その後に「大変なモノ」が2つ残った。

1つは、荒れた道路だ。

トラックのような大きな車両がチェーンを巻いて走った結果がメインの原因と思うが、道路表面のアスファルトが部分的に削れて、ガタガタ道路になっていた。

もう一つは、その削れたアスファルトがメインと思うが「砂埃」がすごくなった。

霧のように、先が見えなくなるほど、巻き上げられた。

これは、一週間程続いた。

いまでも、3車線の一番左側を車幅の大きいクルマが通ると、路肩近くにたまった「砂埃」を巻き上げる。

これは、健康に良いはずがない。

元々、スパイクタイヤの禁止はこの砂埃によるものだった。

雪がなくなってからも、チェーンのままジャリジャリと音を立てながら走っているクルマは意外とあった。

その中で多く見たのが、宅配便のクルマだ。

多分、細い道に入ると雪が残っている道もあることから、安全のためにということではないかと思う。

その考え方は間違ってはいないが、雪が溶けてアスファルトが出ている道路で、重量の重いくるまがチェーンを巻いて走るとどうなるか・・・。

 

これは、スパイクタイヤと同様にチェーンの使用を禁止するしかないと考える。

代替としては、ゴムチェーンだろう。これも、色々とネガティブな事はあると思うが、チェーンは絶対にスパイクタイヤ同様にいけないと思う。

 

1月末の雪の後、環八近くに住む人の家には多くの砂埃、粉塵が舞い降りて、洗濯物なんて干せなかったことだろうし、健康的にも注意されたことと思う。

また、この荒れた環八は税金を使って、期末に?補習工事をするのだ。

 

これでは、全く先進国でなく、恥ずかしい。

古い法律や習慣は、改めるべきと思う。

日本は、クルマ関係の法整備やドライバーのマナーが遅れていると常々感じている。

せっかくのおもてなしの文化があっても台無しだ。

 

 

 

 

 


日産新型リーフとEV車普及への課題

2018-01-24 19:00:16 | 日記

リーフの記事をオートプルーブに書きました。

EVは中国を中心として、エネルギー政策やIT/AI政策等と足並みを揃えて、単に環境車ということでなく、国策として普及を進めているようにみえます。
しかし、途中でトンズラ?ペースダウン?する可能性も否定できないと思います。

バッテリーの生産量と品質が守れるのか?

なにより、ユーザーが買うのか?

課題は多いですが、とにかく中国などは2019年からと言っています。

 

https://car.autoprove.net/2018/01/60861/