前回、「ホンダのブランディングが良くわからない」というようなコトを書きましたが、今回「新型N-BOX」に対しても同じようなことを感じました。
昨日発表された「新型N-BOX」は、そのデザインはダイハツやスズキの「軽デザイン」に近づいたものになっていました。
詳細は、「オートプルーブ」の記事で書きました。
ここ数日のうちにアップされると思います。
「オートプルーブ 繁浩太郎」でググってもらえれば、でてくるはずです。
初代N-BOXは、ダイハツ・スズキの2強に割り込む上で、
「ホンダの軽って何?」つまり、ブランディングを良く考えてデザインされて、
結果ダイハツ・スズキとは異なる新しい軽ブランドとしてユーザーに認められました。
フルモデルチェンジ直前まで販売台数NO.1を誇っている車種はそうそうありません。
今回の、フルモデルチェンジは、ブランドをキチンと保って、競合のダイハツ・スズキとの距離をキープすることが大切だったはずです。勿論、販売台数アップも。
その上で、「ユーザーファースト」で考えるなら、「売価」です。
タント以降、こういうスーパーハイトと呼ばれる、背の高い軽のミニバン的な商品は、人気があることもあり、売価が高めになっています。
(逆に言うと、この領域くらいしか軽自動車メーカーの収益が出る領域がないのかもしれませんが。)
なんだかんだと言っても、軽自動車が200万超え。
はっきり言って、FITクラスより高い。
また、軽自動車の税制を論議したくなります。
15年に、軽自動車の税金が上がって販売台数は落ち込みました。
軽自動車メーカーにとっては死活問題です。
しかし、ユーザーがFITクラスより高い200万超えの軽自動車を買う理由は、「税金が安いから」。
だから、税制見直しの論議につながります。
このことに対して私は「お国(税金)、メーカー(収益)、ユーザー(安い経費)」の「三方良し」を前提にして「カテゴリー/税金 見直し案」を考えました。
これは、長くなりますので、また今度書きたいと思います。
いずれにしても、「新型N-BOX」のフルモデルチェンジの方向性は「ユーザーファースト」なら「売価」にならないとおかしいと思います。
今、ユーザーは政府のインフレ促進?にこまりはじめています。まわりで、価格の上がっているものが増えてきました。
そんな中で、軽自動車は「地方の必需品」で、都会でも「ダウンサイザーの受け皿」になっています。
その性能は良いほうが勿論良いのですが、以前ほどモデルチェンジ毎に大きく性能は向上しません。
つまり、買い換えるほどの大きな進化はないということです。
燃費も2キロや3キロ上がっても、乗り心地がよくなっても、新しいクルマに買い換えるほどの向上ではないと思います。
そんな中で、自動ブレーキ等の安全システムは今までになかったもので、ユーザーの関心を集めています。
初代N-BOXのデザインは受け入れられているからNO.1販売が続いたわけで、これからも手直しレベルで(つまりヨーロッパのモデルチェンジ的なもので)十分ユーザーに受け入れられ続けると思います。
またその性能はすでに競合に対してはビハインドなものでも、買い替えてまで良くしたいとユーザーが考える程のことではないかもと、考えます。
その為には、新たな投資は抑え、その分売価を下げ、収益は面積でかぎ、ブランドイメージをキープしながら、
これが、ダイハツ・スズキの2強を相手にしながらホンダが軽自動車で商売をしていく基本の考え方、やり方ではないでしょうか。
ホンダには、過去の栄光もいいですが、将来を見た本当にユーザーが喜べる商品造りを目指してほしいです。
その為には、目前のことだけでなく、コトの本質を見極めるチカラが必要になります。