繁浩太郎の自動車と世の中ブログ(新)

モータージャーナリストとブランドコンサルタントの両方の眼で、自動車と社会をしっかりと見ていきます。

あおり運転の続き

2017-12-17 11:03:41 | 日記

昨日の日本経済新聞社のニュースです。

「死亡事故に発展する恐れがある「あおり運転」など悪質で危険な運転が社会問題化しているとして、警察庁は16日までに、車を使って暴行事件を起こすなどして将来的に事故を発生させる可能性があると判断した運転者に対し、交通違反による点数の累積がなくても最長180日間の免許停止ができる道交法の規定を適用して防止するよう、全国の警察に指示した。」


いままでも、警察は「車間距離違反」の取締を特に多分高速道路と思うのですが、していました。

実は、私も10年以上前に、これで反則金を支払ったことがあります。

東北自動車道は宇都宮の先あたりまで3車線ですが、下り線の佐野を過ぎると登り下りのちょっとしたワインディングがあるのですが、その終わりのあたりでした。

私が、右側車線を走っていると前に絶対100km/h以下というクルマが走っていまして、近づいてみるとやはり遅いクルマで車間は詰まってしまいました。

その時、真ん中の車線を走っていた覆面パトが「う〜」と。

何か悪いことしたかな?とわからないまま、言われるままに停まるとお巡りさんが降りてきて、「車線距離違反です」と。

つまり、私が前のクルマとの車間距離をとらず煽ったということらしいです。

その「車間距離違反」という法規が出来て、「ドライバーに知らせるキャンペーンで取り締まっている」とお巡りさんはその時言っていました。

あとから、考えると前の極端に遅いクルマはオトリクルマだったような気がするのですが。

 

それで、最初のニュースの「最長180日間の免許停止ができる道交法の規定を適用して」と言うのは、この「車間距離違反」という法規を適用するのだと思いますが、これは判断が難しいですね。

単なる「車間距離違反」が「あおり運転」か。

前回も書きましたように、「あおり運転をドライバーのエゴで、やる気なやつ」は確かにいて、それはアウトというのは間違いないと思いますが、嫌がらせのように、ユックリ走ったり、車間距離を無用にとって走ったり、「ヒドイやつ?」もいます。

ちょうど昨日も、環八のあるトコで、非常に混んでたのですが、前のクルマが車間距離を大きくとるので、どんどん割り込まれ、さらにそれでなくても渋滞しているのにユックリと走られると後ろはさらに渋滞が厳しくなります。

これらは、交通マナーの問題で、法律の問題ではないのです。

それを煽ったと警察が認定すれば、即免停もありうるとなると・・・益々、渋滞は大きくなりそうですね。

つまり、トロトロと走るクルマは煽られず、自分が多くのクルマの流れに迷惑を賭けていることには知らんぷりで、ゆったりと走っても後ろのクルマは大きく車間距離を開けておかないと、警察のどういう判断で「あおり運転」と言われるかわからないわけですから。

 

東名高速道路では、50km/hで走っても法律にはふれません。制限速度内です。

 

警察など日本政府は、国民の声に耳を傾けるのは良い事と思いますが、いつも言われるように「臭いものには蓋」式で、「コトの本質を考えずに」、さらに「法律だけで」対処するのは、良くないと思います。

しかし、そうさせているのは実は国民ともいえます。

しかし、極端な話、警察はクルマが走らなければ事故は起こらず、周りの省庁や国民からも何も言われなくてすみます。

走ってもその速度が遅いほど、確かに事故はおこりにくくなります。

しかも、車間距離を大きめにとるのは、事故防止に最大に役立ちます。

でも、道路を走っているクルマは、ほぼ全車が制限速度ギリギリか少し超えるくらいで走るのは公知の事実です。

そんな中で、私は「法律を守っているから」「安全性運転だから」「燃費運転だから」という走りをされると、そこでは事故の確立は上がると思うのです。

初心者マークはその為にあるのではないでしょうか。

つまり、一年くらいで、多くのクルマの流れの中で走れるようになってください。それまでは、流れに乗らないクルマでも周りが注意します。というもだとおもうのです。

今は、初心者マークを付けていないクルマでも「法律を守っているから」という走りをするクルマを多く見かけます。これは、言うまでもなく交通の流れを乱します。

これは、返って事故の確立があがるかもしれません。

警察も自分達のことファーストで考えるのでなく、道路/クルマ/ドライバーの心理など、深くコトの本質まで考えて、事故を防止しつつ交通の流れも考えた行動をしてほしいと思います。