むさでん業務日誌帳(改)

むら@車掌の徒然模型日記・・・・(ちょっとだけ愚痴もあるよ!)

138回目の鉄道記念日・・・・

2010-10-14 22:58:00 | インポート

今日は10月14日・・・

138回目の鉄道記念日です。

例年ここに書いておりますが 近年の鉄道ブーム?によって 鉄道会社各社が主催するイベント類も盛んになり鉄道ファンにとっては有難いことでもあります・・・・。

かつての鉄道誌面上でヨーロッパ各国における鉄道記念イベントの盛況さが話題となりました。 イギリス、ドイツ、フランス、そしてベルギーなど・・・鉄道の開通は当然日本よりも早かった訳で ちょうど自分が14~5歳の頃、ヨーロッパ各地では鉄道開通150周年の祝儀が盛大に行われていた事は 今でも鮮明に記憶しています。 

日本でも あと12年後・・・150周年を迎える訳ですが その時はどうのような祝儀が行われるのだろう?と今から楽しみです。 ただ、残念な事に 現在の日本には国有鉄道がありません。 従って国としてこのイベントを興行する事は考えられませんし、国鉄の系統を引き継いだJR各社が中心となるのでしょうか・・・・?

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と・・・、話は横道に逸れますが・・・

かつて語られた事ですが 「日本人は産業文化という分野に関して極めて意識が低いのでは?」という記事(確か新聞記事だったような・・・)を読んだ事があります。 「モノ作り大国 日本」を自負していても その製品、特に工業製品に関しては何の想い入れも持っていない・・・・。 歴史を重ねる寺社仏閣の保護には関心を向ける一方で 産業機械に関しては使用後は廃棄するだけ・・・・まさに消費文化の象徴なのだ! といった内容でした。 まあ、これは1970年代から90年代前半までの いわゆる景気が右上がりの時代のことであり、近年では国を挙げて「産業遺産」の保護に力を注ぐ時代へと変わりました・・・。要するに ようやく日本の文化意識が欧米に追いついた、という事なのでしょう・・・。

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話は再び戻ります・・・・

最近ではこの産業遺産の例に漏れず 鉄道関連施設(トンネル・橋梁・駅舎など)や鉄道車両そのものが遺産登録される事が多くなりました。現存しているものの中から選ばれている訳ですが 自分的には もっと残しておいて欲しかったものが多々ある事に気付かされます・・・。特に車両分野に関しては 機関車、電車、客車、貨車・・・と 分け隔てなく残しておくべきではなかったのか・・・?ということ。 例えば 蒸気機関車を復活させたとしても それに連なる客車群は どれも皆 近年製造されたものばかり・・・・窓が開かない客車に乗っても 蒸気機関車特有の「煤煙」を肌身で感じる事も出来ない時代となってしまいました。 皆さんも想像してみて下さい・・・・せっかく蒸気機関車牽引の列車を楽しみにしていても 客車の中は空調が効いていて快適・・・、だけど、それなら蒸気機関車が牽引する必要なんてないんだし・・・・。電車の分野でも同じこと・・・かつての茶色い旧型国電など 今では動けるものも数両しかいませんし、東海道新幹線開通前夜に活躍していた「こだま型」や「東海型」電車もありません・・・。

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保存する、ということは 当然ながら保守が必要となる訳で それには多額の費用も発生する。 今現在の低迷した経済状態の中で 果たして この分野に割ける費用があるのだろうか・・・? ようやく追いついた、と思われた日本の文化水準も 結局のところ 金の切れ目が縁の切れ目・・・・という理由で 再び過去の時代へ戻されてしまうのではなかろうか・・・? という危惧を感じてしまいます。 一度失われたものは二度と創れないのですから・・・。

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と・・・、今日は鉄道記念日という事で 鉄道を中心にした話題を書いてみました。 しかしながら このような考えは他の分野にも当てはまる事・・・ 同士であれば共感して頂けることも間違いないでしょう。

大東亜戦争に敗北した日本においては 武装解除により「形」を残していた多くの軍艦や軍用機が廃棄されてしまいましたが これは非常に悔やまれることです・・・。 時代の最先端を行く軍事分野においても この国はこれだけのものを創造したのだ!という事実を 後世に伝えるためにも是非実物を拝みたかったものです・・・。 温故知新とい言葉には それだけの力がある!と感じだ次第です。