月~水曜は学校教育について書いています。今回は、体育の授業について考えた事です。
小学校で体育を行う場合、学年合同で行う「学年体育」になる事が割と多いです。これには理由があります。
①準備の手軽さ。跳び箱やマットを担任1人で準備するのは大変だが、複数人の担任で行えば簡単になる。
②準備の効率。1人の担任が全体指導している間に、他の担任が用具の準備を行う事ができる。
③場所の効率。学年まとめて指導する事で、1つの場所で大人数を活動させる事ができる。
④指導の平均化。体育に堪能な教師が全体指導すれば、体育の指導における学級差が少なくなる。
こうやって列挙すると、何だか、いい事ずくめという感じがします。
でも、実際に「学年体育」をやってみると問題点も感じます。
a.運動量の低下。空間あたりの活動人数が増えるので、どうしても運動量が減ってしまう。
b.細部の甘さ。人数が多いと、細かな指示を徹底するのが難しくなる。
学年体育の長所は、どちらかと言えば教師側に関わる内容が大半です。それに対し、学年体育の短所は児童側に関わる内容ばかりです。
もちろん、必ずしも教師だけ児童だけ…と言えない部分もあります。例えば①なら、跳び箱の準備を担任1人で行うと準備に時間がかかり、結果として児童の活動時間が減る(つまりaの状態になる)可能性が出てきます。あるいは、人手不足を補うために児童に手伝ってもらう場合、児童がケガをする可能性が出てきます。
だから、単純に言い切る事は出来ないのですが、授業を通して児童を成長させたいなら、学年体育ではない方が良いように思います。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。