月・火曜は学校教育の話です。今回は1年生の初期指導についてです。
このブログをアップするのは、ゴールデンウィークの1週間ほど前。順調に進んでいれば、ある程度は落ち着いてき始める時期です。
しかし、ここに到るまでは大変だったと思います。私も、1年生を担任した時の序盤10日間くらいは大変でした。
何せ、困った時に私が行わせる手段…「何か書かせる」が出来ません。平仮名を一文字も教えていないのですから。
でも、だからと言って、手遊びやゲームや読み聞かせばかりしている訳にもいきません。序盤10日間でも、子供たちが出来る事を考えます。
ある年度は、こんな事をしました。
まず、A4サイズの上質紙を配ります。私の学級には、常にA4上質紙が100枚以上保管してあるので、ロスタイム無しで配る事が出来ます。
この時、列の人数分を先頭の子に渡して、自分の分1枚を取ったら、残りを後ろの子に渡す様に指示します。その際、黙って渡すのではなく、「どうぞ」と言って渡す様にします。この指導で、今後のプリント配りが格段に楽になります。
全員に紙が行き渡ったら、紙を半分に折らせます。角と角を合わせて、きちんと半分にさせ、折り目も爪でしっかり付けさせます。これにより、どの子が不器用かを確認できます。ここで確認しておけば、今後の授業(特に図工)で不器用な子が「失敗した」と感じる前に関わる事が出来ます。
その後、折り目で2つの部屋に分けられている紙に、自分の名前を書かせます。書くのは、2つの部屋のどちらでも構わない…と伝えます。文字を教えてはいませんが、ほとんどの子は入学前に自分の名前は書ける様になっています。だから、この課題の難易度は高くありません。万が一、自分の名前を書けない子がいたら、今後の文字指導の時、丁寧に関われば良いのです。
残ったもう1つの部屋には、花丸を4つ書かせます。これは、「綺麗に線が描けるのか」、「形の認識はしっかりしているか」、「バランス良く描けるか」など様々な事を見取るのに使えます。更に、何でも良いので褒めながら花丸を描かせれば、子供たちもイイ気分になります。
これを提出させ、放課後に点検する事で様々な情報を得る事が出来ます。しかも、子供たちには「勉強をやった」とか「沢山褒められた」と印象づける事が出来ます。なかなか良い方法だと思うのですが、如何ですか。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。