異常すぎた今年の夏が去ろうとしている。ホークスのテレビ中継がない夜には、読みふける本を伏せて、ふと真後ろの茶の間の窓を振り向くと、「うふっ,きている!来ている」わが愛しのヤモリが、網戸に這いつくばりいつか訪れる虫を狙って、虎視眈々とチャンスを粘り強く待っているのである。
ようこそね
茶の間の網戸に今宵また
ヤモリ来たりぬ虫もおひでな
この小さな相棒に幾夜、こころなぐさめられたろうか?
蛾や小さな虫がいったん網戸に来たならば、相棒の細い全身が一瞬にして、緊張と繊細さに満たされるのだ。
稲光り
北よりすれば慕わしき
父と我との遠きふるさと
もどかしいほどの時間をかけて、ターゲットへのデスタンスを縮めるお前!
そのあとの一瞬の跳躍🎵
「お見事!」拍手を送る私である。
この家を守ってくれる、君は亡き母の守り神であろうか?