コンビニのトイレをかりて、「伊右衛門」のペットボトルを片手にレジへ向かう時に、カップ麺のコーナーで目に強烈な感覚で入ってきたのが「富山」の二 文字であった。
すなわち「富山ブラック」と「富山白えびラーメン」の二種類であった。
とは言え、所詮は即席カップ麺である。
戦後の富山大空襲の復興にたずさわる、
若者達の白飯のおかずとして、また汗をかく肉体労働者のための塩分補給として
醤油を濃くしたスープのラーメンを作ったのが起源であるとか。
富山市内のおそらくは「大喜」のチェーン店で初めて食べた「富山ブラック」は
深い味わいでありました。とにかく、スープは真っ黒で辛そうなのだが♪これが故郷のアジなのか? という感慨とともにあとひく美味しさではあった。
石ひとつ
魚津の海にもらひけり
みどりも深き平らなる石
何年か前の梅雨の季節、京都駅前に築かれた巨大な「駅ビル」を探索していて、
上階の通路に「ラーメン横丁」を発見?
富山の「麺家いろは」の支店に出逢い♪
大感激して「白えびラーメン」を堪能しました。
けれども「カップラーメン」では、とても本家には到底及ぶはずはない。そんなことはあたりきしゃりき、わきまえたうえでの「望郷」の思いの発露なのです。
♪ふるさとは遠くにありて思うもの~
そして悲しく歌うもの ですよね。
もう還れない富山・魚津を思うとき、
たかがカップ麺が、とてつもなく愛しいのである。
コンビニで
購ふ富山鱒の鮨
花のおわりの湖北の夜更け